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塚原 信也 院長の独自取材記事

塚原クリニック

(座間市/小田急相模原駅)

最終更新日:2019/08/28

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小田急線小田急相模原駅から徒歩2分の便利な立地にある「塚原クリニック」。明るい陽の差し込む待合室のモニターからは、患者が診察入る前にできるだけリラックスしてもらえるよう映像と音楽が流れ居心地の良い空間を作り出している。神経内科、頭痛、脳卒中の専門医である塚原信也院長は、内科、神経内科の外来と在宅医療に力を入れており、妻である塚原敦子医師が精神科の外来を担当、糖尿病専門医、リハビリテーションの専門医も定期的に外来を担当している。落ち着きのある深い声と明確な言葉でインタビューに答えてくれる塚原院長に、ライフワークの頭痛診療のこと、在宅医療と今後の展望などを聞いた。(取材日2016年3月3日)

頭痛で悩む方には気軽に相談してもらいたい

神経内科とはどのような症状を診るのですか?脳外科との違いも教えてください。

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脳や脊髄、筋肉、末梢神経に関わるすべての病態を見つけて治療していくのが神経内科です。一般的に脳卒中やパーキンソン病、筋ジフトロフィー、末梢神経障害などの疾患、めまい、しびれ、筋力低下、頭痛に関係する病状で来院する患者さんを診察、診断をつけて治療していきます。脳外科は結果として起きている神経障害を外科的な治療で治していきますが、神経内科は薬物治療やリハビリ、カウンセリングなどで治していきます。脳外科の先生は脳腫瘍や原因があって起きている三叉神経痛といった二次性頭痛の診療には長けているのですが、緊張型頭痛や亜型がたくさんある片頭痛などの一次性頭痛は神経内科の得意とするところです。脳外科で「MRIを撮って異常がなかったから大した頭痛じゃないよ」と言われて終わっているケースもあるので、機能性頭痛は神経内科を受診したほうが患者さんにとってはメリットがあるのではないかと思います。

先生は頭痛の専門医でいらっしゃいますね。

頭痛はライフワークみたいな形で取り組んでいて、いちばん得意なのが頭痛診療なんですね。患者さんの中心は高齢者の方ですが、頭痛で来院される若い女性の患者さんも多いですよ。頭痛に関する診断がついていないような状態で来られますから、頭痛の鑑別、診断をして治療につなげていきます。片頭痛は若い女性にかなり多い病気ですね。三叉神経の関与で脳血管の病的な収縮と拡張を起こすということはある程度わかってます。片頭痛をコントロールしておかないと、年齢を経てから脳梗塞のリスクファクターになってしまうので、できるだけ頭痛の発生自体を起こさない方がいいんですね。男性で多いのは群発頭痛です。これも診断がついていなくて、10年も20年も悩んでいらした患者さんが一度の来院で診断がついたというケースもあります。特効薬があるので、それを使うと生活の質が劇的に改善して喜ばれる患者さんが多いですね。

頭痛の鑑別や診断はどのように行うのですか?

いちばん大事なのは病歴の聴取です。どういう痛みで、どういう時間帯に痛みがきてどのくらい続くのか、鎮痛剤は効くのか、片頭痛は遺伝しますから家族歴の有無も確認します。後は画像診断をして、神経学所見といって眼球の動きとか、手足の動きなどを10分から15分かけて診察室でチェックするんですね。ですから、頭痛の初診はすごく時間がかかります。治療に関しては、問診だけだとなかなか問題点を共有できないので、コミュニケーションツールとして、頭痛日記というのをつけてもらっています。1ヵ月間、頭痛を記入するダイアリーで、この記録をたたき台にしてディスカッションする方法を取っています。「雪が降った日は片頭痛が起きたでしょ?低気圧は頭痛に悪いんですよ」みたいな話ができる工夫ですね。

心と身体の両面をトータルで診療するスタイルの実現

先生が医師をめざされたきっかけを教えてください。

父親が茨城県の片田舎で精神科の病院を営んでいました。自宅が隣にあったので、幼少期から入院されている神経難病の患者さんと触れ合う機会も多くて、院内のグラウンドで野球や自転車の乗り方を教えてもらったりしました。そういう環境で育ったので、あまり迷うこともなく必然的に医者になったという感じですね。父は本当に地域精神医療のパイオニアというか、開拓者みたいに文句も言わずひたすら働いて、がんばっていた姿しか覚えていないので、私もできるうちはがんばって生涯現役をめざしたいですね。

神経内科のほかにも内科、精神科と糖尿病の外来も設けて、トータル診療を実現されていますね。

やっぱり身体と心はひとつのものだと思うので、別々の病院ではなく一箇所で包括的に診るというのは、患者さんにとってメリットがあるのではないかと思っています。妻が精神科の外来を担当し、糖尿病専門医の先生が月に2回、リハビリテーションの専門医の先生にも月に1回来ていただいています。難病で装具を使っている患者さんも多いので、装具が壊れたときの対応してくれますし、自宅でのリハビリの仕方などを直接指南してもらうと患者さんも安心できると思いますね。内科ではメタボリック症候群や睡眠時無呼吸症候群の診療も行っていますが、これらは将来的に認知症や脳血管障害の大きなリスクになります。それをもう少し前の未病の段階から防いでいくことができないかという思いで診療しています。

開院から5年とうかがっていますが、開業は以前からお考えになっていたのですか?

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勤務医としての経験が18年ありますが、開業医の方が、より患者さんと近い距離で病状に対して共有しながら、悩みながら地道に医療を行えるのではないかと思ったんですね。年々、病院に限定せずフィールドワークというか、外に出て在宅診療もやってみたいという思いが強くなってきて5年前に決意して開業しました。

気軽に何でも相談できるクリニックにしていきたい

こちらでは在宅診療も行っていらっしゃいますね。

神経内科の診療では、パーキンソン病や脳卒中の後遺症で寝たきりになってしまう患者さんもいらっしゃいます。通院できるうちはいいのですが、身体の障害があって通院できなくなる患者さんがわりとたくさんいらっしゃいますし、専門的な知識がないと治療が難しい場合もあるので、私が患者さんの自宅に赴いています。喜んでくださる患者さんも多いですね。この間もパーキンソン病の患者さんで、初めて訪問診療に行って、ちょっとお薬を調整したら、車椅子レベルだった患者さんが立って挨拶に来てくれるようになりました。専門医が介入することは重要なんだなと思いましたね。訪問診療になるケースは、当院に通っておられる中で寝たきりになられた患者さんや、病院を退院されるときに病院側から依頼される場合などさまざまです。

在宅医療は今後ますます需要が高まりますよね。

当院では、むしろ在宅医療に力を傾けていきたいと思っているんですね。目標としては、午前中は外来で、午後は訪問診療をと考えているのですが、なかなか難しいところです。できれば自前で訪問看護ステーションを持ちたいと考えていますし、画像診断の機器をもう少し整備してCTスキャンなどができるようにしたいですね。高齢の患者さんは、あちこちの病院へ行くのは大変だと思うので、ここで色々な検査が可能になればいいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

女性の片頭痛は非常に多いですが、適切な診断がついていないことがほとんどです。市販薬でその場しのぎを続けていても生活のクオリティが低いままですし、薬剤乱用性頭痛を作ってしまいますから、専門医の門を叩いてもらいたいと思います。地域の方々にとっては気軽なかかりつけ医として相談していただききたいと思っています。こういう症状があったとき、どこへ行ったらいいかわからないということが結構あるじゃないですか。たとえばめまいの患者さんの話をよく聞いているとどうもメニエール病らしい、あるいは突発性難聴らしいという場合「より精密な聴力検査や平衡機能検査が必要だから、ここの先生のところへ行くといいですよ」と言って紹介状を渡します。そうすると患者さんもあまりあちこち行かなくて済みますからね。ここを相談所みたいな形で使ってもらってもいいのかなと思います。そういうクリニックとして認知してもらえたら嬉しいですね。

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