鈴木 達也 院長の独自取材記事
医療法人社団四葉厚生会 たつや歯科巣鴨西クリニック
(豊島区/庚申塚駅)
最終更新日:2021/10/12

庚申塚駅から徒歩3分。巣鴨地蔵通り商店街に面し、のどかな雰囲気が漂う街の一角に「医療法人社団四葉厚生会たつや歯科巣鴨西クリニック」はある。ピンクを基調とした院内は明るくカラフルで優しい印象だ。院長の鈴木達也先生は3児の父でもあり、幼稚園の送迎から寝かしつけまでこなすというイクメン。鈴木先生の育児経験は、治療を頑張ったごほうびのカプセルトイや動物園・水族館をモチーフにしたキッズスペースなど、子どもが喜んで通える院内作りにも役立っている。子どもが受診したのをきっかけに家族で通う患者も多いという同院。気軽なだけでなく歯科用CTやマイクロスコープなどの高度な機器を備えていることも魅力だ。鈴木先生に医院のコンセプト、日々の診療への思いを聞いた。
(取材日2015年6月22日)
子連れでも安心して治療を受けられるようクリニックへ
とても明るくてかわいらしい医院ですね。

ありがとうございます。開業当初の場所から建物の事情で移転をするときに、せっかくだから前よりも広くして子ども用の診療スペースなど子ども連れでもゆっくり診療できるつくりにしたいと考えたんです。私自身3人の子どもがいますので、自分が他の医院を受診した時に経験して困ったことなどを参考に、親目線でアイディアを出しました。キッズスペースがある歯科医院は最近では珍しくありませんが、待合室だけにあるところがほとんどですよね。お母さんが診察室に入って診療を受けている間、子どもの姿が見えなくなってしまいます。そうすると子どもがその場所で遊んでいるのかどうかが気になってしまう。ですから診療を受けている間も目の届く範囲にキッズスペースを作りました。他にもお子さんは治療が終わったらごほうびとしてカプセルトイを回せたり、診療中にお子さんの気がまぎれるように、アニメ再生端末を用意しています。
マタニティ歯科にも取り組んでいらっしゃるんですね。
妊娠中は女性ホルモンの影響で口内環境が悪くなってしまうんです。診療の内容は通常の歯科とほとんど変わりはありませんが、マタニティ歯科では情報をたくさん提供し、気持ちがナイーブになってしまうことのある妊婦さんに配慮しています。使用する薬剤やレントゲンの放射線の胎児への影響は大丈夫かなど、気になる情報をまとめたオリジナルの冊子を読んでいただき、治療について納得していただけるよう説明させていただいています。妊娠中に口内環境を整えることで安心して出産に向けての準備ができますし、生まれてからの子どもの口腔ケア、いつ歯が生えるのか、いつからフッ素を塗っていいのかなどについてもお知らせしているので産後慌てなくて済みます。妊娠中だけでなく、産後も安心して通院していただきたいです。子どもが小さいうちはどうしても子ども優先になってしまうので、親子で通いやすい環境をこれからも整えていきたいと思っています。
こちらのクリニックの患者層や主訴はいかがでしょうか。

開業当初から変わらず、小さいお子さんからご年配の方まで幅広い患者さんに来ていただいています。曜日や時間帯によって多少偏りがあるくらいですね。家族皆さんで通ってくださっている方々もいます。一番多いきっかけは「家族が通っていて自分も気になるから一緒に診てほしい」というのが一番多いかもしれません。他には自分がもともと口腔外科を専門としてきたこともあり、親知らずの抜歯に来られる方や、他院で抜くしかないと言われた歯について他に方法はないかとセカンドオピニオンを求めて来られる方も多いです。
遠くの大病院へ通院できない患者の支えになりたい
使用している機器や設備について教えてください。

精密な治療のため歯科用CTを導入しています。その他細かい根管治療などに必要なマイクロスコープも、オペ室に備えています。ご年配の患者さんなどは特に「ここにはレントゲンしかなく、精密な検査はできませんので大きい病院に行ってください」となってしまいますと、面倒になったり交通手段がなかったりで通院を止めてしまう方が多いんです。開業する前に埼玉県央病院に勤務していた時に、そういった理由で放置して病状を悪化させてしまった患者さんをたくさん見てきました。街のクリニックでも高度な検査、難しい治療ができれば、悪化させてしまう患者さんを減らせると思い、こだわって導入しました。もともとの専門である口腔外科の治療を行う上でもこれらの設備は欠かせません。
口腔外科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。
大学在学中に先生に「今後どういった治療をしたいのか、どんな人たちを治したいのか考えてみなさい」と言われたんです。たくさんの歯科がある一方、日本の人口はこれから高齢化が進み、今よりも治療を必要とする人が増えていくと考えました。その時に全員が大学病院のような大きな病院に通院できるわけじゃないと思ったんです。高齢者は歯科以外にも生活習慣病など持病をお持ちであることもほとんどです。だからこそ身近に通える街のクリニックでできる限りのことはしてあげたいと思いました。そのためには一般歯科の領域だけでなく、しっかり技術を身につけたいと思い口腔外科を選びました。ここ巣鴨は実は私の地元なんです。生まれ育った地に戻って、地域のホームドクターになりたいとその頃から思い描いていました。
診療の際に気をつけていることがあれば教えてください。

先ほどもお話ししましたが、当院にはセカンドオピニオンで訪れる患者さんが多いです。なぜ患者さんがセカンドオピニオンを求めるのか考えてお話を伺うと、治療のミスや技術といったことより、説明不足が原因であることが一番多い印象を受けました。歯科医師と患者さん、相互のコミュニケーションがとれていないといいますか。特にインプラントのように時間がかかる治療については、最初にしっかりと説明しなければ「いつまでたっても終わらない」「いつまで治療が続くかわからない」といった不満が出てしまいます。ですから説明を重視し、初診時には特に時間を多くとってお話しするように心がけています。口内は自分では見れませんので、写真を撮って患者さんにも一緒に見てもらっています。資料も用意して、理解と納得をしていただいてから治療にあたっています。
美容室へ行く感覚で、もっと気軽に検診をうけてほしい
今後力を入れていきたい治療はありますか。

なるべく自分の歯を残せるよう、極力削らない治療です。一度治療したものが再発しないよう、マイクロスコープを駆使することもあります。治療をするたびに歯は大きなダメージを受け、やり直せばやり直すほどダメージは広がり、最終的には抜歯せざるを得なくなってしまいます。本当にやり直したほうがいいのかの見極めも実は大切なんです。そして、そこまで悪化させないために予防歯科の重要性も訴えていきたいです。
休日はどのように過ごされていますか。
子どもと出かけることがほとんどですね。男の子3人なので賑やかです(笑)。ゲームをしにショッピングモールにでかけたり、公園や動物園に行くこともあります。最近は休みが少なくてなかなか一緒に出かけられないので、朝仕事前に公園に行くこともしばしばです。大学時代サッカーをしていたんですが、最近子どもがサッカー教室に通い始めたので一緒にしたりしています。幼稚園に送っていったり、寝かしつけもしますので、自分で言うのもなんですが、子どもたちはかなりのパパっこです(笑)。子どもと一緒に過ごすことが何よりのリフレッシュになりますね。
最後にドクターズファイルの読者へのメッセージをお願いします。

とにかく痛みが出る前に歯科に相談してください。痛くなってからだと麻酔も効きづらく、治療もつらいものになってしまいますので、「歯医者さんは痛いところ」というイメージになってしまいます。すると足が遠のいてしまい、もっともっと悪化してしまう。負の連鎖ができてしまう前にご相談いただければ、力になれることがあると思います。イメージしづらいかもしれませんが、美容室に行く感覚で口内のチェックやメンテナンスをするのが理想的です。定期的に受診とクリーニングをして口内を健康に保つことは、全身の健康維持につながりますのでまずは一度、気軽に足を運んでみてください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。