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荻野 哲男 院長の独自取材記事

北広島おぎの眼科

(北広島市/北広島駅)

最終更新日:2021/10/12

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科 main

千歳市や札幌市からのアクセスも至便なJR千歳線の北広島駅。その西口から徒歩1分のところに、「北広島おぎの眼科」はある。院長の荻野哲男先生は日本眼科学会眼科専門医で、これまでにアメリカのインディアナ大学や市立札幌病院などで難治症例に数多く携わってきたエキスパートだ。網膜硝子体手術と白内障手術の手術実績を多数持ち、同院でもその経験と技術を生かした診療を提供。荻野院長を頼って道内各地から多くの患者が来院するという。開業医となった現在も研鑽を続け、研究論文の発表にも精力的に取り組む努力家の荻野院長に、診療への思いや得意とする手術について詳しく話を聞いた。

(取材日2021年1月27日)

豊富な経験を生かし、難症例の手術にも積極的に対応

こちらのクリニックの患者層について教えてください。

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科1

年齢層としては高齢の方が多いですね。ここは駅のすぐ前で、バスも通っているということもあって、南幌や長沼方面、恵庭市、千歳市、苫小牧市、新札幌など市外からの患者さんも多く通われています。多くの方が、白内障や網膜の病気などの治療を目的に来院されていて、他院から紹介された患者さんを当院で手術することもあります。開業する際のコンセプトとして、手術などの高度な治療を必要とする方に、専門性を生かした医療を提供していきたいと考えていたので、基本的には手術や治療が終わったらあとはご近所の眼科に通っていただきます。ですから、常連の患者さんが多い「地域のかかりつけ医」というようなイメージとは少し違うかもしれませんね。

勤務医時代についても、お話を伺えますか?

市立病院の眼科というのは非常に患者さんが多く、外来診療や入院患者の回診以外にも雑務などの仕事もたくさんあって、常にみんなが手一杯という状態でした。ですから、一番下っ端の自分が研究時間を確保しながら研鑽を積んでいくためには、雑務を片づけたり研究資料をまとめたりすることは夜中や早朝に行い、診療時間はできるだけ外来にいて、常に「なんでもやります」という姿勢でいました。とにかく一人でも多くの患者さんを診て、一本でも多く手術を経験して、一本でも多く論文を書きたいという思いが強かったので、当時は必死で働いていたという感じです。そのようにして経験を積み、論文を発表していくうちに、先輩の先生からも声をかけていただき患者さんを任せていただけるようになりました。大変さはありましたが、とても有意義な充実した毎日でしたね。

先生が診療の際に心がけていることは何ですか?

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科2

できるだけ患者さんの不安を和らげるということです。「このままだと、いずれ目が見えなくなりますよ」とか、「治らなくなりますよ」というように、不安を煽るようなことは絶対に言わないようにしています。脅して治療につなげるということはしたくありませんから、来院された時の状態が悪かったとしても、「治療しながら様子を見ていきましょう」というように、前向きな声かけをしていきたいですね。また、人というのは先行きが見えないことに対して不安を感じてしまうものです。それは患者さんも同じで、自分の目がこの先どうなってしまうのかわからないという状態では、安心して前向きな気持ちで治療をしていくことができないと思います。ですから、診療の際にも大画面モニターを使って病気の説明、治療法、予想される治療予後などを、できるだけわかりやすく説明するように心がけています。

加齢黄斑変性や白内障など幅広い疾患で専門性を発揮

先生の専門とする分野について教えていただけますか?

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科3

網膜剥離、網膜前膜、加齢黄斑変性、眼底出血などの網膜の病気や白内障の治療を専門としています。網膜硝子体手術、白内障手術については、いずれも多数の手術実績がありますので、安心して治療を受けていただくことができると思います。また、札幌市内の総合病院との連携体制も整えていますので、全身麻酔や厳格な全身管理が必要な場合には、そちらの眼科を紹介させていただいています。

加齢黄斑変性とはどのような病気ですか?

加齢黄斑変性というのは、加齢によって網膜の中心にある黄斑という部分に、脈絡膜新生血管というものが形成されてしまい、全体的な輪郭や間隔はわかるものの、視界の中心部分だけがゆがんで見えたり、暗く見えたりするという病気です。ゆっくりと視力が低下する萎縮型の場合には基本は経過観察で構いませんが、急激に視力が低下する滲出型の場合には一刻も早い治療が必要になります。治療法としては、薬を硝子体に直接注射して脈絡膜新生血管の増殖を抑えることを図るものが一般的ですが、硝子体出血や網膜剥離などを伴う場合には日帰りの硝子体手術を行います。滲出性の加齢黄斑変性は早期発見して治療をしないと視力障害を起こしてしまうこともありますので、普段から片目ずつチェックするということが大切になってきます。

こちらのクリニックで行われている白内障手術について、詳しく教えていただけますか?

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科4

白内障は加齢とともに水晶体が濁ってくる病気で、一般的には老化現象として誰にでも起こり得る病気です。初期のうちにはほとんど症状がありませんが、濁った水晶体が光を乱反射するため、進行すると妙に光がギラギラして見えたり、夜間に光がちらついて見えたりするようになります。白内障の手術は、傷口が露出しないようにまぶたの上に小さな傷を作り、そこから器具を入れて濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入するというのが一般的です。目の手術というと、どうしても怖いと感じる方も多いと思うのですが、当院では1.8mmと小さな切開からの手術を行うのに加え、症状にもよりますが手術時間も短いため、患者さんへの負担も抑えることができます。白内障というのは、基本的には手術しか根治をめざせる方法がありませんが、患者さんが不便を感じていないのであれば、特に急いで手術をする必要はないと思います。

先進機器を導入し、患者の負担を抑えた眼科手術を追求

こちらのクリニックでは、先進の医療機器も積極的に導入しているそうですね。

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科5

診断の精度や治療の成果、安全性、診療の効率を上げるためにも、できるだけ新しい医療機器を導入するようにしています。例えば、昨年の2月には全国でも導入している医院は少ない「超広角のOCT(光干渉断層計)」を導入しました。これによって、従来の機器では30〜35度程度の範囲しか撮影できなかったものが、1回の撮影で約80度の広範囲で、かつ深部までの眼底3次元画像の撮影が可能になりました。その他にも、硝子体白内障手術装置や、通常は30度程度しか見ることができない眼底内を、120度の広い視野で見ることができるシステム、糖尿病網膜症や眼底出血、網膜裂孔、網膜剥離、加齢黄斑変性などに対し、短時間で痛みの少ない治療を行うのに役立つレーザーなども導入し、症状に応じて活用しています。

先生が、医師としてのやりがいを感じるのはどのような時ですか?

やはり、患者さんに喜んでいただける瞬間ですね。なかなか症状が改善せずに諦めていたような方のうれしそうな姿を見ると、医師としての一番のやりがいを感じます。また、手術実績を増やしたり、研究論文を積極的に出したりすることで、医学界や患者さんに貢献するということも私自身の大きなやりがいになっています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

荻野哲男院長 北広島おぎの眼科6

今後もこれまでどおり、新しい技術や知識を身につけて研鑽を積みながら、患者さんが必要な医療を提供できるようにしていきたいと思います。眼科の疾患というのは、生活の質にも影響してしまいます。目が見えなければ本を読むことも、テレビや映画を見ることも難しくなってしまうわけです。ですから、これまでに治療が困難だと言われてしまった場合でも、諦めずに一度ご相談に来ていただきたいと思います。少しでも治る可能性があるのなら、一緒にそのお手伝いをしていきたいと思います。

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