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川本 高基 院長の独自取材記事

豊田整形外科

(豊田市/末野原駅)

最終更新日:2021/10/12

川本高基院長 豊田整形外科 main

愛知環状鉄道・三河豊田駅から程近い「豊田整形外科」。70台近く停められる駐車場に車を置き同院に足を踏み入れると、明るく広々とした空間が広がる。院長の川本高基先生は脊椎外科を専門とし、10年以上大学病院などで勤めた後、自らが理想とする医療を実践しようと開業。一般整形外科、ペインクリニック、脊椎の病気、スポーツ障害など、近隣の住民を中心に幅広い年代の患者と丁寧に向き合っている。広々としたリハビリテーション室では専門スタッフが運動機能の回復や症状の緩和を行っている。川本院長に診療への思いやクリニックの特徴、今後の展望に至るまでたっぷりと語ってもらった。

(取材日2017年3月2日)

「美しく老いる」ための予防やエイジングケアに注力

まずは、こちらの医院の特徴について教えてください。

川本高基院長 豊田整形外科1

小児から年配の方まで、幅広い整形外科の病気を治療しています。その中でも力を入れているのが、脊椎の病気と痛みの相談(ペインクリニック)。脊椎の病気というのは、椎間板ヘルニアなどの首腰などの病気、子どもの腰の疲労骨折(分離症)、骨粗しょう症などです。ペインクリニックでは、神経ブロック療法という痛みを取り除く注射や薬物療法を行っています。また当院の理念は「美しく老いる」。人の背骨を考えてみると、赤ちゃんの四つん這いから、背中が伸びて歩く青年期、高齢になると腰が曲がっていきます。加齢とともに病気になるのは仕方がない面もありますが、「健康に老いる」ことが大切。年を取ることはネガティブなイメージでなく、背筋が曲がらないように、膝が痛くて歩行困難にならないようにするためにという観点で、予防やエイジングケアにも力を入れていることが特徴です。

開業にあたって、こだわったことは?

外科の手術以外は、当院で治療できるように医療機器を中心に環境を整えました。また私の専門は脊椎外科なので、それに特化した治療をしていこうと考えました。ペインクリニックではブロック注射ができますし、新型のMRIを導入して精密な検査と診断が完結できるようにしています。また、外科の医師である以上、メスは手離さないようにしたいので、今でも前に勤めていた病院に月に一度は出向いて手術をしています。当院の患者さんで手術が必要な場合は、その病院で私自身が手術することもあります。

設備がとても充実している印象を受けました。

川本高基院長 豊田整形外科2

整形外科専用のMRIは、導入している医院は少ないと思います。立ったり座ったりした状態で撮影できることが大きな特徴です。腰や首が痛い人の中には寝る体勢がとれない場合があるので、苦痛なく座って撮影できるMRIは有効です。また膝の関節は立っているときやひねったときに痛みが出てくることがあります。症状が起きる状態に近づけるため、荷重した関節を撮影し、正確に患部を診断できることもメリットです。立位で脊椎に体重がかかると腰の骨がねじれる人や、椎間板がつぶれてくる方などにも向いていますね。レントゲン室にはエックス線透視テレビシステムを設置し、これを活用してブロック注射を行っています。あと骨密度測定装置による検査は数分で終了し、すぐに結果をお知らせできます。リハビリテーション室も広い空間を確保し、ウォーターベッドマッサージ器、干渉波・低周波治療器、電動牽引装置、超音波治療器などの機器をそろえています。

脊椎外科と麻酔科の経験を生かし、痛みの治療を行う

診療で大切にしていることは何ですか?

川本高基院長 豊田整形外科3

電子カルテを取り入れ、打ち込みは医療秘書がすべて行います。ですので、私は患者さんの目を見て、しっかい向き合いながら診療しています。もう一つは、病気について患者さんに正しく理解していただき、同時に予防についても啓発もしていきたいので、丁寧にわかりやすい説明を心がけています。整形外科の場合、痛みを伴う症状が多く、不安を抱えておられる患者さんが多いため、私を含めスタッフは常に明るく接するようにしています。暗い雰囲気の病院では患者さんの満足度が低くなりますし、病気に対してふさぎ込まないようにしていただきたいとの思いからです。

脊椎外科を専門を選んだ理由について教えてください。

学生時代は医師ならメスを握ろうという思いがあり、早くから外科系を希望していましたね。ですが、私自身スポーツをしていた経験から整形外科に進むことにしました。名古屋大学医学部附属病院と関連病院では、整形外科の医師は一通り外傷のことを学んだ上でさらに専門を持って初めて一人前だという認識でした。私は麻酔科にいた経験もあったのでペインクリニックとも関わりが深く、恩師もいた脊椎外科を選び勉強を続け、専門知識を身に付けました。

スタッフ教育にも力を入れていそうですね。

川本高基院長 豊田整形外科4

スタッフ全員が同じ思いを共有するために、毎日の朝礼と月1回のスタッフミーティングを続けています。当院では受付も看護師もマスクはせず、目と目を合わせて明るい表情で患者さんと接するなど、接遇にかなり力を入れているんですね。なのでミーティングでも接遇に重きを置いていて、特に新しいスタッフには接遇の研修を個別に受けてもらっています。また年に1回は臨時の休診日にして接遇の講師をお呼びして、接遇研修をスタッフ全員で受けているんですよ。それとは別に、リハビリテーション部門では2週間に1度勉強会を開いて技術や病識を高め合っています。リハビリテーションを担当するスタッフは全部で7人。国家資格を持つ理学療法士と柔道整復師、鍼灸師で構成されています。中でも鍼灸師は鍼灸が疼痛の緩和に有効的だというWHOの報告もあり、外科的治療だけではカバーしきれない部分も補ってもらっています。

病気に対する正しい知識と理解を深め適切な受診を

健康を維持するためのアドバイスをお願いします。

川本高基院長 豊田整形外科5

骨粗しょう症は女性に多いことが特徴です。日本は先進国の中で、つい最近まで70代以上の骨折が増えていました。原因としては、欧米人より乳製品を摂っていないということや、病気の予防に対する啓発不足が考えられます。予防には、適度な運動を習慣にしておくこともポイントですね。若い世代の方は、スポーツをしているとケガが付きもの。真剣にスポーツに取り組めば取り組むほど、ケガをしやすいのです。お子さんのケガについては、親御さんの意識も大切で、昔からの根性論のような「痛くても我慢して」ではなく、なぜ痛みが出るのか医学的にきちんと原因を突きとめて予防・治療していくことが重要です。骨粗しょう症もケガも深刻な事態になる前に、クリニックにかかり正しい知識を得て、その後の予防に生かしていただきたいですね。

今後の展望についてお聞かせください。

基本的には今のスタイルを変えずに、患者さんに正しい知識をご理解いただき、病気について知っていただくよう啓発にも努めていきたいです。それが予防につながりますので。また、美しく年をとっていただくためにエイジングケアにも注力して、単にケガを治すだけでなく、体をトータルにバランス良く診療していきたいですね。ケガや病気をしない体をつくり、ケガや病気をした場合はどのように治療し再発しないためにどうするかを総合的に診ていけるよう精進していきます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

川本高基院長 豊田整形外科6

脊椎外科の医師として感じるのは、すべての患者さんが専門的かつ的確な診断を受けているわけではないということ。例えば首が痛い場合、まずは接骨院やマッサージ店にかかる方が多いのではないでしょうか。もちろん、それで痛みが解消するのであれば、それでいいのですが、痛みが繰り返す場合は整形外科を受診されたほうがいいでしょう。そのためにも、やはり皆さまに病気に対する正しい知識を持っていただいて、どこで診てもらえばいいのかを適切に判断していいただきたいですね。正しい病識は、ご家族の健康を守るためにも役立ちます。当院では体で起きていることが詳しくわかる検査ができますので、ご自身やご家族のことで気になる痛みなどがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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