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食事と運動が血糖値改善の要
患者に寄り添い伴走する糖尿病治療

ふじはら内科クリニック

(福津市/東福間駅)

最終更新日:2025/06/05

ふじはら内科クリニック 食事と運動が血糖値改善の要 患者に寄り添い伴走する糖尿病治療 ふじはら内科クリニック 食事と運動が血糖値改善の要 患者に寄り添い伴走する糖尿病治療
  • 保険診療

血糖値を下げるホルモンであるインスリンの作用不足によって、慢性的に高血糖状態が続く糖尿病。大きく分けて1型と2型があり、中でもその90%以上を占める2型糖尿病は、生活習慣病といわれる代謝性疾患で、食事量や運動習慣などが発症に大きく影響している。インスリンがうまく働かないため、食べた栄養素である糖は筋肉や内臓に運ばれず、血液中に多くなることで血糖値が上昇。脂質異常症や筋減弱症(サルコペニア)などを引き起こすほか、気づかないうちに糖尿病網膜症や糖尿病性腎症、脳梗塞や心筋梗塞といった合併症が発現し、命に関わることも。糖尿病が「サイレントキラー」と呼ばれるゆえんだ。糖尿病治療において一番大切なのは「継続」だと話す糖尿病と内分泌の専門家で「ふじはら内科クリニック」藤原裕矢院長に詳しい話を聞いた。

(取材日2025年4月17日)

生活習慣が関わる2型糖尿病は、食事管理と運動の継続で改善をめざす

Qご専門とされている糖尿病とその治療について教えてください。
A
ふじはら内科クリニック 日本糖尿病学会糖尿病専門医を持つ院長が治療にあたる

▲日本糖尿病学会糖尿病専門医を持つ院長が治療にあたる

生活習慣病の一つである糖尿病の治療は、食事管理と運動指導が基本になります。糖尿病には大きく分けて1型と2型があり、インスリンがうまく働かない原因によってアプローチが変わります。例えば、肥満や生活習慣、過食が原因であれば、食事や運動で対応しますし、痩せ型でも糖尿病を発症するような高齢者の場合は、インスリンの分泌を助けるための投薬治療が必要です。筋肉の減少が見られる場合は、運動と運動後のホエイプロテインをはじめとするたんぱく質の摂取を勧めるなど、肥満型と痩せ型、それぞれに適した治療を行います。痩せ型の場合、筋肉量が減少して糖尿病が進行するという悪循環に陥るため注意が必要です。

Q肥満型に対しての治療で注意点はありますか?
A
ふじはら内科クリニック 無理なく続けられる方法を一緒に考えることを大切にしている

▲無理なく続けられる方法を一緒に考えることを大切にしている

肥満型の治療は、適切な食事量のコントロールに尽きると思います。僕自身は、患者さん本人が取り組みやすいところを見つけていくことが大事だと考えています。例えば、夕食の炭水化物を減らすなど体重を落とすための基本的な方法は説明しますが、「食べるな」ではなく、野菜を食べましょうとお話しします。食べる方向性を示すということですね。早食いにならないよう、おいしいものを少し買って、よく味わって食べていただくことをご提案しています。運動に関しては、昔は20分以上のまとまった時間、運動をしましょうといわれていましたが、今は小間切れでも運動の総量を増やし、じっとしていない時間を増やすことに重点が置かれています。

Q先生は肥満治療にも力を入れていらっしゃるそうですね。
A
ふじはら内科クリニック ライフスタイル・病態に合わせ、ベストと考えられる治療法を提案

▲ライフスタイル・病態に合わせ、ベストと考えられる治療法を提案

内分泌の病気で肥満になることもあるため、副腎や甲状腺など内分泌の病気による肥満に関しては、日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医として、しっかり検査、治療に取り組んでいます。また、今後ますます肥満対応が大事になると考えていて、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療にも重点を置いています。肥満の改善は、糖尿病だけでなく高血圧や高脂血症などほかの生活習慣病の予防にもつながります。特に男性の場合は男性更年期とも関係しており、男性更年期障害の研究に携わった経験から、メタボリック症候群の治療は得意とするところです。

Q1型糖尿病へのアプローチは2型の場合と異なるのでしょうか?
A
ふじはら内科クリニック 血液検査で、疾患について判断を行う

▲血液検査で、疾患について判断を行う

そうですね。食事・運動が大切なのはもちろんですが、1型糖尿病の場合はさらに違うアプローチが必要になります。肥満があれば、食べすぎということになるので、その点においては2型糖尿病への対応と同じですが、1型糖尿病の場合、カーボカウントといって食事に含まれる炭水化物の量を計算し、それに対して必要なインスリン量を調整する血糖管理法を用います。インスリンの量が適切であれば、血糖は上がらないはずです。また、食前血糖値が目標より高い場合は、補正インスリンが必要になりますし、補食してから運動に臨まないと低血糖になる可能性もありますから、インスリンを打っている人に対しては、食事の管理や運動以外の指導が必要です。

Q患者のモチベーション維持のために意識されていることは?
A
ふじはら内科クリニック 糖尿病への幅広い専門知識を持つスタッフによる支援を実施

▲糖尿病への幅広い専門知識を持つスタッフによる支援を実施

心がけているのは、少しでも成果が見えた時に一緒に喜ぶ、結果が悪かった時は一緒に悲しむということですね。きちんと検査を受け、結果が良い時も悪い時もクリニックに来ていいんだよという認識を患者さんと共有し、一緒に治療に取り組むことをめざしています。基本的には月に1度通院していただき、血液検査や体重測定を行い、目でデータを見てモチベーションを上げ、治療の継続につなげています。また当院では、日本糖尿病協会の糖尿病連携手帳に加えて、当院オリジナルの検査計画表を患者さんにお渡ししています。心電図や採血、HbA1c、骨密度のほか、心臓や頸動脈の超音波検査など、必要な検査の予定を組み治療継続に役立てています。

ドクターからのメッセージ

藤原 裕矢院長

当院では、食事・運動の指導を行う際「3日坊主でも10回すれば1ヵ月」という言葉をよく使います。積み重ねたものは無駄にはならないので「長期的に見れば良いですよ」という考え方です。そのためには、患者さんと一緒に治療していける関係性づくりが大切だと思います。また、QOLを損なう合併症を未然に防ぐためには、早期に医療介入するタイミングも重要です。100点でなくてもいいんです。10点でも20点でもいいので、少しでも取り組んだことを積み重ねて、患者さんに伴走していきたいですね。糖尿病治療は長く続けていく治療だけに、取り組みやすいところから取り組み、良い時も悪い時も受け入れて、一緒に頑張っていきましょう。

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