岩村博満院長の独自取材記事

岩村矯正歯科

(大阪市阿倍野区／大阪阿部野橋駅)

最終更新日：2025/05/12

「岩村矯正歯科」のある大阪市営地下鉄阿倍野駅周辺は、商業施設や百貨店などが立ち並ぶにぎやかな地域。この地で多くの患者から信頼を集める岩村博満院長は、成長の過程を生かして治療ができる小児矯正に力を入れている。普段子どもを診療することが多いからだろうか。その語り口は穏やかで相手をリラックスさせる力を持っている。最近では、通院している患者の紹介で新たな患者が来院することも多く、矯正専門の歯科医師として地域に溶け込んでいることが感じられる。そんな岩村院長に矯正のこと、そして診療のモットーなどについてたっぷりと話を聞いた。

（取材日2017年7月25日）

喜んでくれる患者を見るのが喜び
患者とは対等に、遠慮なく話し合える関係をめざす
成長を利用して歯を正しい位置に移動させるための矯正

喜んでくれる患者を見るのが喜び

開業して6年がたちますね。この地を選ばれたのはどうしてですか？

子どもの頃からこの近くに住んでいて、今も実家が天王寺にあります。思い入れのある土地なので、ここでの開業を決めました。子どもの頃からずっとこの辺りで過ごしているのですが、その頃はもっと下町というか……。昔はこんなにきれいな街ではなかったので、随分変わったなという印象を受けます。再開発で商業施設などができて、すごくにぎやかできれいな街になりましたよね。阿倍野駅も大きな駅ですし、天王寺駅からも近いのでその点もポイントになりました。あとは、この地域には子どもがいる家族の方が増えていて、子どもの矯正治療に力を入れたクリニックにはぴったりだなと思いました。

なぜ矯正歯科のクリニックを開業されたのですか？

僕自身が大学時代に矯正をしてもらって、そこから矯正に興味が湧いたんです。矯正の治療が終わった後、自分も矯正の道に進もうかなと考え始めました。もともと子どもが好きだったので、子どもの患者さんが多いというのも魅力でした。やはり小児矯正治療は何年にもわたって通っていただくことが多いので、その間子どもたちの成長を見られるのも一般歯科ではなかなかできない経験だと思います。実際、このクリニックに通ってくださっている患者さんの半数が子どもさんです。子どもたちが「先生！」と寄ってきてくれるのはうれしいですね。子どもに限らず成人の矯正治療でも、装置を外したときに患者さんが喜んでくれたら、それが何より大きなやりがいです。

このクリニックならではの治療について教えてください。

お子さんの場合ですが、矯正治療は決して短い期間で終わるものではないので、少しでも治療に興味を持ってもらうために、積極的に治療に参加していただいています。説明に関しても親御さんだけでなく、お子さんにもしっかり説明していますね。また、大人の方ですと、最近裏側矯正治療を希望される方が増えております。以前は女性が多かったのですが、最近では30代の男性も増えてきていますね。裏側矯正は見えづらく、表側の矯正と期間もあまり変わらないので、興味がある方はぜひ一度ご相談ください。

患者とは対等に、遠慮なく話し合える関係をめざす

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

もともと会社員ではない仕事をしたいな、と漠然と考えていました。プラモデルを作ったり細かい作業が好きな僕をみて、歯科医師を親にもつ友人から「歯科医師いいんじゃない」と言われたり、両親からも「歯科医師が向いているんじゃないの」と言われて、その気になっていきました。当時、歯科医院に行くのは嫌いだったのですが、治療を受けながら観察すると、すごく細かい作業をしていてそれが面白そうだなと感じました。だんだんと手に職をつける仕事に就きたいとも考えるようになり、医師か歯科医師かで迷いましたが、もともと「細かい作業が好き」というところから、歯科医師が面白そうで自分には向いているなと思い、歯科医師の道に進むことに決めました。ちゃんと決めたのは高校生の頃でしたね。

診療で心がけていることを教えてください。

患者さんと対等な関係でいることです。治療上、伝えなければいけないことはしっかりと伝えますし、患者さんにもこちらにしっかりと伝えてほしいと思います。そのためには、患者さんに対してへり下るのはよくないと考えています。対等に、何かあったら遠慮なく話し合える関係がいいな、と思っています。歯科医師だと、診療中も患者さんに対してお名前に「さま」をつけて呼びかけるところもありますが、当院ではお名前に「さん」をつけてお呼びするようにしています。フレンドリーなほうが治療を前に緊張されている患者さんもリラックスできるんじゃないかと思っています。

小児矯正は、何歳頃から治療が可能なのでしょうか？　またどれくらいの治療期間が必要でしょうか？

お子さんの歯並びなどが気になるようでしたら、5歳頃から治療ができます。受け口が気になる場合は、もう少し早くてもいいかもしれません。小児矯正治療は、歯をびしっときれいに並べるためのものではないんです。大人の歯になったときに、きっちりと良い場所で噛めるようにしてあげることが目的です。矯正の装置も大事ですが、悪い癖や習慣を直すのも重要です。口が開いているのも良くないですし、頬づえも歯並びに影響します。いきなりはやめられないので親御さんに協力していただき、「口が開いているよ」「頬づえついているよ」など注意してもらうようにお願いしています。また、器具を外した後も歯には元に戻ろうとする力があるので、何もしなければ元に戻ってしまうこともあります。それを防止するために、永久歯が生えそろう小学校6年生頃までは通っていただくことが多いですね。

成長を利用して歯を正しい位置に移動させるための矯正

子どもと成人の矯正の違いはどういったところでしょうか？

一番大きな違いは、子どもの場合だと「成長を利用できる」というところです。成人の場合はすでに顎の骨の形も完成されていますので、手術で歯を抜くなどの処置が必要になることもあります。当院にいらっしゃる成人の患者さんは、やはり器具が見えるのが嫌だとおっしゃる方が多いので、歯の裏側に器具をつけるものや透明なマウスピース型の装置を使うものをお勧めしています。ただ、今は通常の矯正でも白い装置に白い線の器具もあり、あまり目立たず治療ができますよ。

お忙しい毎日だと思いますが、診療後やお休みの日はどんなふうに過ごされていますか？

なかなか映画館に行く時間が取れないので、インターネットのサービスを利用して映画を観ています。音楽も好きで、洋楽でも邦楽でもジャンルは問わずなんでも聞きますね。サーフィンも好きでやりたいのですが、最近はすっかりご無沙汰です。あとは、月に1度、スタッフ全員で食事に行く機会を作っています。診察中はそれぞれの仕事に没頭しているので、なかなかコミュニケーションがとれないんです。お互いに気づいたことがあっても伝えるタイミングがなかったりするので、そういう時間を大切にしています。患者さんに対してはもちろん、スタッフに対しても対等な関係を大切に良いチームワークをつくっていきたいです。

地域の方や、また矯正を考えている方にメッセージをお願いします。

平日は夜8時半まで開院し、皆さんが通いやすい環境を整えています。お子さんの矯正を考えている親御さんは心配があると思いますが、キッズスペースや、治療の後頑張ったご褒美にカプセルトイを用意するなど、お子さんが楽しんで治療に取り組めるよう、さまざまな工夫をしています。実際、矯正は痛みの少ない治療なので、通院を嫌がらないお子さんたちもたくさんいらっしゃると思います。最近、患者さんの紹介で受診してくださる方も増えて、開業から6年たった今、矯正の歯科医師として認知されてきたことをうれしく思っています。ぜひ、歯並びや噛み合わせについて不安があれば気軽に相談にいらしてください。