素材にこだわるセラミック・ジルコニア治療
将来的なメリットとは
スカイビル歯科
(横浜市西区/横浜駅)
最終更新日:2025/02/18


- 自由診療
セラミック・ジルコニア治療とは、銀歯や樹脂(プラスチック)素材を使わず、医療用セラミック素材またはジルコニア素材を用いた詰め物やかぶせ物の治療である。自由診療扱いとなるが、天然歯の見た目に近く美しい仕上がりが期待できるため、選択肢の一つとして検討する患者が増えている。この治療はどのような場合に有用なのか。保険診療と比べるとどんなメリットがあるのか。横浜市の「スカイビル歯科」院長の三島彰太先生は、「患者さんご自身の生涯を通じての健康を考えると、セラミック・ジルコニア治療を受けていただくメリットは大きいと考えています」と話す。三島院長に、セラミック、ジルコニアの特徴や同院での治療内容について話を聞いた。
(取材日2025年1月17日)
目次
患者一人ひとりのライフスタイルや予算に合う、素材や治療法を提案
- Qセラミック・ジルコニア治療は、どんな方に合う治療ですか?
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A
▲セラミック素材とジルコニア素材の違いは意外と知られていない
まずは虫歯の再発、繰り返し治療を減らしたい方、お口の見た目を美しく保ちたい方に適しています。セラミック素材は、透明感があり審美性に優れているため、天然歯のような自然な見た目を希望する方にも良いでしょう。金属を含まないため金属アレルギーの方にも適しています。虫歯治療における詰め物、かぶせ物ではセラミックを耳にすることが多いかもしれませんが、素材はそれだけではありません。強度の優れたジルコニア素材など、さまざまな素材の中から患者さんのご希望やお口の状態、予算に応じて検討することができます。このように「オーダーメイド」の要素が多いため、想像よりも幅広い方々に選択していただける治療だと思っています。
- Q保険診療で扱う素材と比べるとどのようなメリットがありますか?
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A
▲セラミック治療は費用に勝るメリットがあるという
虫歯治療の際、保険診療で銀歯やプラスチック素材の詰め物、かぶせ物を施すケースが多いですが、ある程度時間がたつと劣化したり色が変わったりして再治療の必要が生じることも。「1本の歯に対する治療回数の限度は3回程度」といわれていますから、患者さんの長期的な歯の健康を考えると不安要素がぬぐい切れないのです。一方でセラミックスやジルコニアは硬い素材で劣化しにくいため、歯が折れるリスクが少ない上に変色も起こりにくく、「美しさ」が長持ちするというメリットが期待できます。また表面には細菌が付着しづらく、天然歯との間に隙間や段差ができにくいことから、治療した歯が再び虫歯になる「二次虫歯」のリスクも低いでしょう。
- Qセラミック・ジルコニア治療を選択しない場合もあるのですか。
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A
▲それぞれの患者に、本当に合うと考える治療を提案
セラミック・ジルコニア治療は、患者さんの歯を削りその上に素材をかぶせていきます。このため、患者さんが治療を希望されても、土台となる歯が大きく欠けている場合は、治療ができないこともあります。また、虫歯や歯周病がある人は、セラミックやジルコニアをかぶせても悪化し、歯が抜ける可能性が高いため、虫歯や歯周病の治療後にこれらの修復物を施します。セラミック・ジルコニア治療は自由診療で費用が高額なため、予算的な観点から保険診療を選択し、銀歯を選択する患者さんもいらっしゃいます。しかし、劣化などが原因で何度も通院することにより、最終的にセラミック・ジルコニア治療を希望されるケースもあります。
- Qこちらのセラミック・ジルコニア治療の特徴を教えてください。
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A
▲素材だけでなく、歯科医師と技工士の技術も重要だと語る三島院長
当院では、セラミック・ジルコニア治療においてさまざまな種類を用意しています。一般的なセラミックはお茶碗などの陶器と同様の素材のため、透明感がありますが衝撃に弱い面もあります。噛み合わせなどの影響で奥歯の歯ぎしりが気になる方は、「人工ダイヤモンド」とも呼ばれすべての素材の中でも強度に優れたジルコニアをお勧めすることがあります。また、患者さんの希望や状態に応じて色や強度などを考慮し、素材を選択しますが、必要に応じてベテランの歯科技工士と直接相談しながら、見本を見ていただいたり写真を撮ったりして決めていくこともあります。患者さんのニーズに合わせて幅広く対応できる点が当院の強みではないでしょうか。
- Q再治療リスクなど将来的なことも考え選択したほうが良いですね。
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A
▲将来の生活も見据え、患者と一緒に最善の治療法を探る
セラミック・ジルコニア治療は、費用面は保険治療より高額になるものの、長期的な視点では再治療のリスクが少なくなることが期待できるため、結果的にメリットが大きいと思います。ご高齢になり、自分の足で歯科医院に足を運べなくなったとき、訪問歯科では大変な治療はできないことを考えると不安は取り除いておきたいですよね。「少し先」ではなく、長い目で歯の健康について考えることが、結果的にその方の体全体の健康につながると思います。患者さんのライフスタイルや歯の健康に対する考え方はさまざまですので、患者さんのご希望や思いを最大限にくみ取りながら治療方法を提案したいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックインレー/5万5000円、ジルコニアインレー/6万6000円、マルチレイヤージルコニア冠/13万2000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。