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長内 一 院長の独自取材記事

長内眼科

(札幌市中央区/西11丁目駅)

最終更新日:2021/12/09

長内一院長 長内眼科 main

札幌市営地下鉄西11丁目駅から徒歩1分。眼瞼下垂症、逆さまつ毛、涙目の診療に力を入れる「医療法人社団一会 長内眼科」がある。院長の長内一先生は、外科医師として外科や形成外科で勤務した後、眼科医師に転向するため札幌医科大学眼科に再入局した。北海道内にある複数の病院で勤務後、斜視弱視と眼科形成分野やまぶたの解剖学について学び、眼科医師としての研鑽を積む。その後、2008年に開院。「もう一度人生を送るなら眼科を選びたいと思えるほど魅力を感じる診療科だ」と熱く語る長内院長に、クリニックの特徴や今後の展望を聞いた。

(取材日2021年11月11日)

2021年7月に移転、朝8時から診療している眼科

まずはこちらのクリニックの特徴を教えてください。

長内一院長 長内眼科1

他のクリニックが開いていない時間に診療が行えるよう、開院当初は朝7時から、2021年7月に移転開院してからは朝8時から診療しています。忙しい方でも会社や学校に行く前に受診できるのではと思います。クリニックでは診察室で患者さんと話している内容がダイレクトに窓口に伝わるシステムにし、薬の処方や提携の病院の先生に手紙を書くといった作業をスピーディーに行えるようにしました。また、当クリニックでは院内処方と院外処方の両方を採用しています。薬局が営業していない時間帯に受診された方や、足が悪くて薬局まで行くのが大変な方など、その時々の状況や患者さんの状態に合わせています。支払いにおいてクレジットカードが使え、会計は自動精算機で完了します。すべては患者さんの助けになればという思いで行っています。

医師になろうと思ったきっかけは何ですか?

実は人を助けようとか崇高なことを考えていたわけでなく、安定した職に就きたいという理由で医学部に進学しました。ですが、医学部で学んでいくうちに、人助けができる素晴らしさや楽しさを知りました。ただ、最初から眼科を志望していたわけではなく、大学を卒業してから2年間は外科医師として働いていたんです。その後は形成外科に移り、 眼瞼下垂症の手術、ほくろ切除の手術などの手術経験を積むにつれ、ようやく眼科というものに興味が湧いて、眼科医師をめざすことにしました。

外科、形成外科を経て眼科医師になられたのですね。眼科医師としての経歴も教えていただけますか?

長内一院長 長内眼科2

その当時の札幌医科大学眼科中川喬教授は、外科と形成外科の私のキャリアを理解され、「きっと眼科でも役に立つよ」とおっしゃってくださり、1997年より札幌医科大学病院眼科で再度研修医として2年間修行しました。その後江別市立病院、 旭川厚生病院を経て浦河赤十字病院に勤務。浦河での2年半は、80km以内に眼科医がほとんどいない状況だったので、白内障手術も含め多くの症例を経験しました。 2003年からは札幌医科大学斜視弱視専門の外来スタッフとして後輩指導にあたりました。そして2005年に医大前中川眼科でお仕事させていただく機会を得ることができ退官され名誉教授となられた中川先生に再び師事しました。ここでは眼瞼内反症手術や、特殊なケースの涙嚢鼻腔吻合術などのご指導を受けることができました。そして札幌医科大学解剖学第2講座にて研究生として在籍し、今に至ります。

眼瞼下垂症、逆さまつ毛、涙目を専門に診る

先生の専門である「瞼の手術」について教えていただけますか?

長内一院長 長内眼科3

当院で行っている「まぶたの手術」の内容は、一般的な「ものもらい(麦粒腫)や霰粒腫」「さかさまつげ」「眼瞼下垂」「涙目」などです。「涙目」の治療はもちろん保険診療で、その場で5~10分ほどで終了します。涙の排水管である涙道にシリコン素材のステントを入れ、涙がスムーズに流れるように通路を広げます。一方で眼瞼下垂症の手術は1時間以上かかりますので、1日一人の患者さんを手術しています。 まぶたの構造はとても複雑です。 私はまぶたの構造を知るために、札幌医大の解剖学教室で5ミクロン(1000分の5ミリメートル)単位で連続切片を作製して、目の周囲の構造の徹底理解に努めました。新しい発見もあり海外の研究会で何度か講演しています。眼瞼下垂症の手術は正しい筋肉にアプローチすることが重要なため、 正確な解剖を知らないと失敗する恐れもあるんです。

診療の際に心がけていることは何ですか?

患者さんが何度も病院に来なくても済むような診療を心がけています。眼瞼下垂症や逆さまつ毛などは命に関わるものではありませんが、痛みや見えづらいなどの不快感、不自由さがある病気です。しっかり治療してしまえば完全治癒をめざせます。また、白内障の手術などは行っていないので、ベストと考える専門機関へ紹介いたします。そして、眼科でしか発見できない病気を見逃さないことが眼科医師として最も重要なことだと考えております。10年後や、もっと後に良さがわかってもらえるクリニックになりたいです。 近隣の眼科の先生たちと協力し合い、患者さん一人ひとりの治療に励んでおります。

思い出深い患者さんのエピソードをお聞かせください。

長内一院長 長内眼科4

目をケガした際に涙道が損傷してしまい、涙目になってしまった外国人の男性に対応したことがあります。ケガをしてから1週間後に来られたのですが、涙道が切れている箇所がなかなか見つからなくて。顕微鏡を使って何とか見つけ出し、切れたところを吻合 (ふんごう)して涙道の中にステントを入れました。手術が終わった後、男性は片言の日本語で「先生ありがとう」と言ってくれて。手術時間5時間にも及んだ大変な手術でしたが、諦めずに対応して良かったです。

一人でも多くの患者を診るためにスタッフ指導にも尽力

患者層を教えてください。

長内一院長 長内眼科5

比較的若い方が多いですね。近辺にホテルが多い立地なので、外国人の患者さんも 多く受診されます。そのため当クリニックは十数年前から、イギリス人を招きスタッフ向けに英会話レッスンを月2回実施しています。英語が話せるスタッフが在籍していることを知り受診される外国人の宿泊客や、再治療のご相談で来院される方もいらっしゃいます。

話は変わりますが、先生の趣味は何でしょうか?

趣味はゴルフですが、貧乏で自炊生活が長かったせいか、料理を作るのが好きです。妻と協力してお互いの得意分野で分担して食事を作ることが多いですね。チャーハン、カルボナーラと麻婆豆腐が家族に好評です。揚げ物などは妻にかないません。不思議なことに料理を作っている時は、お酒を飲んで覚醒?して日常を忘れて没頭しています。おいしいものを食べるのが好きなので、食べ過ぎに気をつけないと……と思っています。北海道では冬はゴルフできないので、さらにきちんと体重管理しないといけませんね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

長内一院長 長内眼科6

当クリニックは駅から徒歩1分という便利な場所にあるので、ゆくゆくは休みなく診療できればと考えております。これはドクターが増えたら実現できるかと。せっかく立地条件の良い場所に移転したので、一人でも多くの患者さんを診ていきたいですね。目の病気に限ったことではありませんが、どんな病気でも早期発見、早期治療に越したことはありません。涙目は重症化すると簡単には治りづらいですし、逆さまつ毛は原因や状態によって治療方法が異なります。眼瞼下垂症の手術はまぶたの構造がわかっていないと難しいもの。だからこそ、専門とする医師の受診が大切になると思います。目の症状でお悩みの方や、以前治療を受けたけれど解消しなかったお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

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