吉野 仁勝 院長の独自取材記事
南柏東口クレイン歯科
(柏市/南柏駅)
最終更新日:2024/07/12

南柏駅から徒歩3分の「南柏東口クレイン歯科」には、年齢も症状もさまざまな患者が訪れている。吉野仁勝院長はこの地域で長く小児歯科に携わり、2020年に同院の院長に就任した。「患者さんの成長を見ると時の流れを感じます」と、穏やかな笑顔で語る。同院では院長の他に4人の歯科医師が在籍。さらにグループの本院から口腔外科を専門とする歯科医師も非常勤で診療に加わって、子どもから高齢者まで、歯の悩みに幅広く対応している。保育士の資格を持つスタッフやトリートメントコーディネーターが活躍しているのも同院の特徴だ。吉野院長の専門である小児歯科について、また同院全体の診療内容について話を聞いた。
(取材日2024年7月2日)
地域に根差し、幅広い年代に親しまれる歯科医院
先生は長く南柏で診療されているそうですね。

はい。当院の前身である「さわやか歯科クリニック」は、この近くの大型スーパーマーケットの一角で2009年から診療を開始し、私もそちらで勤務医として主に小児歯科を担当してきました。2020年に私が院長に就任し、その後、院名変更や移転を経て、現在の体制となったのが2023年の12月です。何年も前に診た子どもの患者さんが、大学生になった今も通ってくださるのを見るとうれしく思いますし、時の流れを感じますね。これからもこの場所で、柏市の皆さんの歯の健康をサポートしていきたいと思っています。
先生はなぜ小児歯科を専門分野に選ばれたのですか?
研修医時代には一通りの歯科治療に携わったのですが、中でもやりがいを感じたのは小児歯科でした。子どもたちは日々成長しています。少し前まで治療を嫌がっていた患者さんが、ふとしたことをきっかけに自信がついて治療を受けられるようになる。そのような成長する姿を目の当たりにできるのは、小児歯科に携わる者ならではの喜びかもしれません。大学病院で勤務していた10年間も、また「さわやか歯科クリニック」に移ってから現在までも、私の専門は一貫して小児歯科。子どもたちには「歯医者さん」を嫌いになってほしくありませんし、ネガティブなイメージを抱かせることのないよう気を配っています。
こちらでは、どのような症状を診療されているのでしょうか?

お子さんからご高齢の方まで、歯科全般に対応しています。私の専門は小児歯科ですが、当院には私の他にも4人の歯科医師が在籍しています。女性の歯科医師もおりますので、ご希望があれば予約時にお聞かせください。またグループの本院である「柏クレイン総合歯科・矯正歯科」には、口腔外科を専門とする歯科医師も在籍し、グループメリットを生かして、当院でも定期的にインプラント治療や親知らずの抜歯など専門的な口腔外科治療を行っています。「さわやか歯科クリニック」の頃から長く通ってくださる患者さん、移転後に初めて当院を知ってくださった方も多いですね。患者さんの年齢層もお悩みも幅広いのですが、そのほぼすべてにお応えできるような体制を整えています。
健康な歯のために。チームで取り組む予防歯科
院内の設備について教えてください。

待合室から見て、向かって右は主に予防歯科や手術、左は小児歯科や一般歯科で使用するエリアです。すべての診療室が個室で、壁紙の色などで変化を持たせています。他の患者さんの目を気にせずにリラックスしていただける空間です。マイクロスコープの備わった診療室や、キッズスペースが併設された診療室もご用意。キッズスペースでは保育士の資格を持つスタッフがお子さんをお預かりして、親御さんの治療が終わるのをお待ちしています。当院のスタッフは優しく、明るい笑顔と対応が自慢。院内全体がゆったりとしたバリアフリー設計で、どなたでもお気軽にご来院いただける環境です。
クリニック全体で注力している治療はありますか?
予防歯科に力を入れています。虫歯の場合も可能な限り最小限しか削らず、痛みの少ない治療を心がけていますが、治療を行わないに越したことはありません。しっかり予防して歯を保ち、いつまでもご自身の歯でおいしく食事を楽しんでほしいですね。予防歯科では、歯科衛生士が患者さんのお口の状態を定期的にチェックします。唾液検査による虫歯・歯周病リスクチェックも取り入れており、その解析結果からデータに基づいた予防をめざします。生涯で一度も歯を削らないというのは難しいかもしれませんが、できるだけそれに近づけるよう、患者さんにもご自身の歯に意識を向けていただけるとうれしいです。それをサポートできるよう、ご自宅でのセルフケアの指導にも力を入れています。もし患者さんが遠方に引っ越されて当院に通えなくなっても、いつまでも健康な歯でいられるように。歯科医師も歯科衛生士も、そのような思いで予防歯科に取り組んでいます。
カウンセリングは専門のスタッフが担当しているそうですね。

カウンセリングを担当するトリートメントコーディネーターは、患者さんと歯科医師との懸け橋となる存在です。専用のカウンセリングルームで患者さんの悩みやご希望を伺い、歯科医師の立案した治療計画の説明もいたします。患者さんにとってより身近な存在ですので、歯科医師には聞きにくいことも、トリートメントコーディネーターにならば聞きやすいのではないでしょうか。
歯が生える前から「歯科医院通い」を
乳幼児の予防歯科ではどのようなアプローチを行うのですか?

実は歯が生える前にも「予防歯科」としてできることは数多くあります。例えば授乳や抱っこの仕方などの指導です。そこから顎やその周りの筋肉の正しい成長を促し、それがその先の歯並びに、ひいては虫歯や歯周病の予防にもつながるんですね。歯や口の成長を確認しながら、必要があれば矯正治療の時期を見極めます。何もないうちから始めるのが「予防」です。乳幼児健診や保育園・幼稚園の検診で指摘される前に、歯が生えていなくてもぜひいらしてください。親御さんにも情報を提供できますし、お子さんが「歯医者さん」に慣れる練習にもなるかと思います。また当院では保育士が中心となり、季節の子ども向けイベントを定期的に開催しているんですよ。ご家族やお友達と「歯医者さん」で楽しんでいってくださいね。
子どもの患者さんと接する際に、心がけていることをお聞かせください。
うそをつかないこと、約束を守ること、事前に「これから何をするか」を伝えることをお子さんに対して心がけています。麻酔注射をする時にもきちんと伝えますし、逆に「やらない」と言ったことはやりません。誠実に向き合って話をすれば、子どもたちはわかってくれるのだと実感しています。親御さんにも、できれば行き先をごまかさずに「歯医者さんに行くよ」と正直に話してお子さんを連れてきてもらえればと思います。そうして治療を頑張ったお子さんには、「頑張ったね」と言葉をかけてささやかなプレゼントをお渡しします。お子さんにとって歯科治療は一大事ですから。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

皆さんには、歯科医院を気軽に利用してほしいと思います。「ちょっとお掃除してもらおうかな」「歯を白くしたいな」など、些細なことでも構いません。何もない時にこそ予防歯科を受けて、トリートメントコーディネーターに気になることを相談したりと、歯科を身近に感じてほしいですね。きっかけはクリーニングでも、イベントへの参加でも、歯科に興味を持つことが歯を守る第一歩。ぜひご家族そろっていらしてください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。