石川愼太郎院長の独自取材記事

淀屋橋ブライト歯科

(大阪市中央区／淀屋橋駅)

最終更新日：2021/10/12

白とダークブラウンのシンプルなデザインの院内にはあちらこちらに花が飾られ、アロマが香る。「淀屋橋ブライト歯科」は、歯周病、インプラント治療、噛み合わせ治療を軸に、先進的な技術を取り入れ難症例にも対応する歯科クリニックだ。院長の石川愼太郎先生は、ただ悪いところを取り除く虫歯治療よりも一歩踏み込んで、歯が体全体に及ぼす影響を考慮した根本的な治療を実践している。例えば噛み合わせ異常は、頭痛や肩こり不眠など、思わぬ不定愁訴の原因になっていることが多いという。ホームページに「趣味は仕事？」と書かれているのも納得の熱心さと、技術と経験に裏打ちされた自信を感じさせる取材となった。

（取材日2017年6月7日）

歯周病、インプラント、噛み合わせに特化した歯科医院
根本治療で、歯が体全体に及ぼす悪影響を改善する
2人の師匠との出会いから歯科医師への道をまい進

歯周病、インプラント、噛み合わせに特化した歯科医院

開院までの経緯を教えてください。

私は大学卒業後、難治症例も多く扱う歯科医院で約15年間、勤務医として研鑽を積んできました。その後、成人が歯を失う1番の原因である歯周病治療、さらに歯を失ってしまったところに人口歯根を埋め自然の歯に近い機能性と審美性をもたせるインプラント治療、さまざまな不定愁訴の原因にもなる噛み合わせ治療を軸にした、「淀屋橋ブライト歯科」を2010年に開院しました。開院にあたりいくつかの場所を見学しましたが、淀屋橋の町の雰囲気が、私のめざす歯科医院に合っていると感じここに開院することに決めました。院内のインテリアはシンプルに、治療スペースは半個室にして患者さんのプライバシーに配慮した造りにしています。

どんな患者さんが来院されますか？

当院の診療範囲はインプラント、歯周病、噛み合わせ、矯正・審美歯科、ホワイトニングです。一般の虫歯治療は行っていません。患者さんの年齢層は40～60歳代の方、男女比では男性の方が多いです。歯周病治療で来院される方が一番多いのですが、歯科意識の高い方が多い地域ですから、他の地域に比べれば歯周病率は低いほうだと思います。地域にお住まいの方やオフィスビルで働くビジネスパーソンを中心に、遠くから通院してくださる患者さんも。なかには私が勤務医をしていた時代から長く通ってくださっている方もいらっしゃいます。最近ではホームページを見て相談に来られる方も増えています。

歯周病治療について詳しく教えてください。

歯周病とは、歯を支えている骨が溶けていく病気です。お口の中の歯周病菌が原因で起こり、悪化すると歯がぐらついたり歯ぐきから膿が出たりします。成人の日本人が歯を失う1番の原因が歯周病です。初期から中期では歯周病菌の塊である歯垢や歯石を取る治療を中心に行いますが、重度になると歯を支える骨の量が減ってしまうので、抜歯になる可能性もあります。歯周病治療を行い、口腔内を清潔にすることで、アトピーやリウマチ、糖尿病の症状が改善することが多くあります。先日も患者さんが、「先生良くなったよ」とおっしゃってくださいましたね。

根本治療で、歯が体全体に及ぼす悪影響を改善する

インプラント治療を多く手がけていらっしゃいますね。

ご自身の歯を失ってしまった場合、ブリッジ、部分入れ歯、インプラントの3つの方法で歯を取り戻すことができます。それぞれ良い点も欠点もありますが、隣の歯への影響、顎の骨への影響、嚙み心地、見た目、さらに清掃のしやすさなど、総合的に判断してインプラントがもっとも優れた治療方法だと思います。保険適応外となるのでまとまった費用がかかりますが、長い目でみれば決して高いものではありません。外科手術が必要になることから怖い印象をお持ちの方もいらっしゃいますが、当院では痛くない、苦しくないように治療を心がけています。当院のホームページに、実際にインプラント治療を受けられた患者さんの声を掲載していますので、参考にご覧になってください。皆さん、意外とあっけなかったと書いていらっしゃいます。

噛み合わせ治療にも注力していると聞きました。

皆さん、混同してしまう方が多くいらっしゃるのですが、嚙み合わせと歯並びは違うものです。歯並びは歯の横並び方のことで、嚙み合わせは縦の並び方のことです。歯並びはきれいでも、嚙み合わせ異常がある方も多くいらっしゃいますね。噛み合わせ異常は、「正しい噛み合わせの位置」で噛めていないことから引き起こされます。ご自身が噛みやすい位置と、正しい噛み合わせの位置は、異なることが多いのですが、これが数ミリずれるだけでさまざまな不定愁訴を引き起こします。頭痛、首や背中が痛い、胃が弱い、めまいがする、耳鳴りがするなど、噛み合わせ異常から引き起こされる症状はさまざまです。当院では正しい噛み合わせの位置を神経、筋肉、骨格のバランスから測定する専用の機器を導入しています。軽度のものならマウスピース型装置で改善しますが、噛み合わせを根本から改善するためには矯正装置を使った矯正治療が必要になります。

治療で大切にしていることは何ですか？

その場しのぎではない根本的な治療を行い「成果を実感してもらえる治療」をモットーにしています。そのために日々の研鑽を惜しまず、患者さんに満足してもらえるよう努力を重ねています。当院では基本的に保険内での治療を行います。しかし健康保険内の歯科医療は、必要最低限の健康が得られることを目的としていますので、できないこともたくさんあります。より良い医療が提供できる場合には、保険適応外の治療もご案内しています。例えばこれまで神経を取るしかなかった治療でも、保険適応外の処置になりますが、現在では神経を残して治療することができます。丁寧でわかりやすい説明を心がけ、必ず患者さんの納得をいただいてから治療しています。

2人の師匠との出会いから歯科医師への道をまい進

尊敬できる2人の先生との出会いがあったと聞きました。

歯学部の学生の頃、じつは私は歯医者にあまり良い印象を持っていませんでした。そんな折、現在では師匠と仰ぐ2人の先生との出会いがあり、それを契機に改めて歯科医師への道を歩む決意をしました。歯周病に関する講演を聞いたのが最初だったのですが、「歯科というのは、とてもやりがいのある仕事だな」と、感銘を受けたのを覚えています。ご縁があり職場で仕事をさせていただいたり、臨床セミナーの手伝いをしたり、現在でも親しく交流させていただいています。もしお2人の師匠との出会いがなければ、私は現在、歯医者をしていないと思います。私にとって、それくらい重要な出会いでした。

今後の展望をお話しください。

まずコンピューターによって修復物を製作するシステムを使った、トータルソリューションを考えています。もう一つは、お口の中だけでなく、お口周辺のヒアルロン酸やボツリヌス毒素製剤などを活用したトータルビューティーに取り組んでいきたいと考えています。例えばヒアルロン酸注入は、美容整形の施術では痛みが強いのですが、歯科だと口の中から麻酔が打てるので痛みがほとんどないといわれています。

ドクターズファイル読者へメッセージをお願いします。

偏頭痛、めまい、イライラ、疲労感が取れない、よく眠れないなどの不定愁訴が、噛み合わせが原因で起きていることが結構あります。体の不調を感じてさまざまな検査を受けたけれど原因がわからないという方は、一度、噛み合わせの相談にいらしてください。当院ではカイロプラクティック、柔道整復師、耳鼻科などと提携して、ネットワークを作りながらこれまで多くの患者さんの不定愁訴を改善してきました。ご自身で思っていることとは違う原因でさまざまな不調が起きているケースもたくさんありますので、一度ご来院いただいてお話しを訊かせていただければ、少し明るい光が見えてくることもあるかなぁと思います。ご相談ください。