患者の不安の軽減をめざす
日帰りで行う白内障手術
いまいずみ眼科クリニック
(枚方市/樟葉駅)
最終更新日:2023/07/11


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加齢によって目の中の水晶体が濁り、見えづらくなる白内障。80歳以上では、ほとんどの人がなるといわれる病気だが、進行してしまうと治療法は手術しかない。近年は、高齢化によるニーズの高まりで日帰り白内障手術を行うクリニックが増えている。しかし、目元を触られるのは誰でも嫌なもの。恐怖心や不安から手術を避けている人も少なくないだろう。「実際には、短時間で済み、患者の負担も少なく、安全性にも配慮できる手術です」と教えてくれたのは「いまいずみ眼科クリニック」の今泉正仁院長。丁寧な説明や術前術後の手厚いケアで患者の不安を軽減を図るなど、寄り添った診療を提供している。今回は、白内障について、日帰り手術のメリット、治療の流れなど詳しく話を聞いた。
(取材日2023年6月14日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q白内障とはどのような病気ですか?
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A
白内障とは、目の中の水晶体というレンズが濁り、徐々に視力が低下していく病気です。40歳以降から始まり、60~70代くらいで症状が強まるため手術を検討する方が増えてきます。症状には、視力低下、かすんで見える、ライトの光が眩しいなどがあります。主な原因は加齢ですが、それ以外にも糖尿病、打撲などの外傷、アトピー性皮膚炎、強度近視、炎症性の目の病気を起こした人などは症状が出やすい傾向にあります。誰でもかかり得る病気ではありますが、進行度合いや生活する上での不便さは人それぞれ異なります。白内障だからといってすぐに手術が必要というわけではありません。ですが、高齢になってからの手術はリスクも高くなります。
- Q日帰り手術のメリットを教えてください。
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A
日帰り手術のメリットは、手術後にご自宅でリラックスしていただけることです。白内障手術は、短時間で負担の少ない手術ですが、それでも手術を受けた日は緊張で疲れてしまうものです。中には、認知症が始まったばかりの方が入院して症状が悪化したケースもあります。また、ご自宅に近いクリニックならばご家族も安心ではないでしょうか。術前術後のケアが手厚いところも多く、気兼ねなく過ごせる回復室が用意されていたり、送迎用のタクシーをスタッフが手配してくれたりします。当院では、万が一の時の備えて院長直通の携帯番号をお渡ししたり、帰宅後に体調が悪くないかどうかお電話したりと、きめ細かなサポートを行っています。
- Q痛みが気になりますし、手術して見えるようになるか心配です。
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A
当院では、点眼麻酔をした上でテノン嚢下麻酔を行い、手術中の痛みの軽減を図っています。手術後の痛みもゴロゴロとした異物感や違和感を感じる程度で、念のために鎮痛剤も処方しているので安心していただきたいです。また、手術後の見え方の変化には個人差があります。事前に生活スタイルに適した眼内レンズを選んでおくことが大切です。当院では、事前に患者さんから生活背景のヒアリングを行って、お一人お一人に合ったレンズのタイプや度数を決定しています。また、単焦点レンズだけでなく遠近両用の多焦点レンズも取り扱っています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・検査
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まずは問診と検査を受ける。同院では、インターネットから初診予約した場合には、併せて問診票を記入しておくことができるそう。医師から、どのような不調を感じていて、いつ頃から症状が現れ始めたのか、どんなシチュエーションで不便を感じているのかなどについてヒアリングされるので、わかる範囲で詳しく答える。その後、視力検査など一般的な検査を行い、不調の原因に白内障以外の原因が潜んでいないかどうか調べる。
- 2手術適応や全身の状態を詳しくチェック
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検査結果から、医師の診察で手術適応かどうかが伝えられる。手術適応であり、患者自身も手術を希望した場合は、手術に必要な精密検査を追加で行う。血液検査のほか、内科疾患などの持病がある場合は、服用している薬の確認や患者がかかりつけにしている内科の医師に白内障手術を行う旨を伝えるよう指示を受ける。
- 3手術の流れや費用、リスクについての説明
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手術に合意したら、手術日を決定。医師から手術に伴うリスク、当日の流れ、手術前後の注意点、眼内に挿入するレンズの種類の確認など、より具体的な説明を受ける。同院では眼内レンズの選定に時間をかけ、患者が納得いくまで相談に乗るそう。その後、受付スタッフから費用や事前に点眼する目薬などの説明が行われる。手術は、安全性の担保やリスク回避から片眼ずつ行うのが一般的で、間は1週間空けて行う人が多いとのこと。
- 4院内で日帰り手術を実施
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手術開始の1~2時間前にはクリニックに到着しておき、手術準備のための目薬や点滴を行う。手術そのものは10~15分程度で、時間はトータルでも約20分ほどという短時間で終了する。手術中は、痛みを軽減するために麻酔を用いるが意識はあるため、医師が患者に声かけを行って、手術に対する不安や恐怖心を和らげるように努めているそうだ。その後、専用のリカバリー室で15分ほど休憩し、手術後用の点眼薬をもらって帰宅。
- 5通院による経過観察
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手術の翌日に再びクリニックを受診。感染症などが起こっていないかチェックを受ける。その後も手術3日後、4日後、1週間後、2週間後、1ヵ月後と経過観察を行う。白内障のほかに、緑内障や糖尿病のある人はその後も定期検査は必要。術後1週間は傷口を濡らすことと、患部を押さえることはしないように気をつける。また、しばらくは眼内レンズに慣れていないため手元に誤操作が生じやすいので、距離感がつかめるまで注意する。
自由診療費用の目安
自由診療とは遠近両用の多焦点レンズ/16万円~