清水 寧 院長の独自取材記事
二子玉川ステーションビル歯科
(世田谷区/二子玉川駅)
最終更新日:2024/10/04
虫歯や歯周病などの一般歯科から予防歯科、入れ歯治療、審美歯科まで幅広く診療している「二子玉川ステーションビル歯科」。院長の清水寧(しみず・やすし)先生は、患者にも自分にも誠実でありたいとの思いを胸に、治療前に綿密なカウンセリングを行う。症状や治療法についてわかりやすく説明するのはもちろんのこと、患者の身体的・経済的・時期的な負担を考慮して、一人ひとりの希望に寄り添った治療を進めている。中でもインプラント治療を得意としているという。常に患者に寄り添う姿勢で診療にあたる清水先生に、歯科医師になったきっかけや診療方針、そして今後の展望について、話を聞いた。
(取材日2024年7月24日)
医療を通じて、人と誠実に付き合える仕事がしたい
医療の道へ進もうと決意されたのは、いつ頃ですか?
心に決めたのは、法学部に通っていた大学4年生の8月でした。ある企業から内定をもらっていたものの、「このまま就職しても、続かないのではないか」と頭をよぎってしまったのです。自分が本当にやりたいことを改めて深く考えてみると、「誠実に生きたい」「自分にも他人にも誠実でありたい」という思いが自分の中に強くあることに気づきました。人と誠実に向き合って、信頼を築いていける職業は何か。模索した結果、浮かび上がってきたのが医療分野でした。医療を通じて人と誠実に付き合える仕事をしようと心が決まってからは、12月に提出する卒業論文を進めながら、2月の受験に向けた猛勉強の日々。幸い塾講師のアルバイトで数学などを教えていたので、受験から離れていなかったことが意外なところで役立ちました。
医療といってもいろいろな分野がありますが、なぜ歯科医師を選ばれたのでしょう。
子どもの頃、死んでしまった鳩を病院に連れていった時、一緒に土に埋めてくれた獣医師さんの思い出が強く心に残っていたので、獣医師への憧れはありました。しかし誠実に生きることが第一義ですから、医療に関する仕事であればなんでも良かったのです。歯学部・医学部・獣医学部を受験して、受かったのが私立の歯学部。学費のことを考えて、一浪して国立の獣医学部をめざそうと合格通知を捨てたのですが、父がゴミ箱から合格通知を見つけて、家族会議になりました。「お金はなんとかするから、動物よりも人さまを診てほしい」と言われて歯学部に進学することになったのです。この時の恩は一生かけても返しきれませんね。そして歯学部を卒業後は千葉の総合病院へ。そこで3年間、患者さんの救急対応や訪問診療などを経験するうちに、自分の技術が信念に追いつかないことへの歯がゆさを感じました。技術が伴わなければ信頼につながらないのだと思い至ったのです。
技術が信念に追いついたと実感できたのは、卒業後どれくらいたってからでしょうか。
歯学部を卒業して10年くらいたってからですね。総合病院の後は、溝の口ステーションビル歯科を経て、ここの院長になったわけですが、開院後3〜4年目にようやく患者さんに説明したことを、自信を持って診療できるようになったと感じています。それまではどれだけ患者さんに誠実でありたいと思っていても、残念ながら自分が理想とするレベルに技術が達していなくて歯がゆい気持ちを抱いていました。それは最初に入った総合病院で、交通事故で歯が何本も折れた患者さんの緊急対応などを経験したことが影響しているのかもしれません。もっと経験を積んで、さらに技術を磨かなければと努力し続けたことで、歯科医師として成長できたと思います。
分院と連携することで、専門的な治療を幅広く実現
患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。
まずはお話をしっかりと傾聴するようにしています。長く歯科医師として診療にあたっているので、こちらからの提案はいくらでも出すことができますが、一方的にあれこれ説明しすぎると患者さんを混乱させてしまいかねません。患者さんが望むことを推し量り、くみ取った上で応えていく。歯科医師と患者という立場で向き合うのではなく、患者さんのそばに寄り添って同じ方向を見ようと考えているので、エスコートするようなイメージです。それこそが患者さんに誠実であることを実現する姿だと考えています。
特に力を入れられている治療はなんでしょう。
メインは虫歯などの一般診療ですが、7〜8年前から力を入れているのはインプラント治療です。もともと一般診療で来院された患者さんたちの中からインプラント治療を希望される方が増えてきたことを受けて、アメリカや韓国、ドミニカ共和国などへ勉強という名の武者修行に行きました。海外での経験を数多く重ねたことで、自信を持てるようにましたね。そういった経験を重ねたことで患者さんとの信頼関係の構築につながっているなら、歯科医師としてとてもうれしく思います。
分院の二子玉川ステーションビル矯正・歯科があることは、どのようなメリットがありますか?
分院と連携をして、小児歯科の患者さんや矯正を希望される方を紹介したり、分院にインプラント治療を希望される方がいればつなげてもらったりしています。なので、より細かく患者さんのニーズに応えられる体制が整っているのではないでしょうか。例えば矯正を受けている患者さんに過剰歯がある場合、当院で抜歯の処置ができます。また、インプラントにしても、矯正にしても、治療をすれば終わりではなくて、いかにキープさせていくかが重要です。そのため、分院と連携することで、適切な予後のケアにも対応できる体制があるのも、患者さんにとってはメリットの一つといえるでしょう。また、分院に紹介するため基本的にお子さんは当院を受診されません。大人っぽいシックな空間でお待ちいただけるなど、それぞれの年代が心地良く過ごせる空間づくりもできていると思います。
患者に負担の少ないより良い治療をめざして
クリニックの中央に消毒滅菌コーナーを配置したのは、清水先生のアイデアですか?
はい。2010年の開院当時ステーションビル歯科グループの理事長だった山本成允先生から、設計をはじめすべてを任せてもらいました。僕が考える理想の歯科医院を具現化したのがこちらで、誠実でありたいという考えの根幹を象徴するようなコーナーです。治療に使う道具類を当院ではどう扱っているかがどこからでも見えるので、患者さんの安心につながりますし、スタッフも背筋が伸びて自然と整理整頓するようになる。新型コロナウイルス感染症の流行以降は患者さんの衛生に対する意識も高くなりましたが、本来バックオフィスにある消毒滅菌コーナーを、当院では開院当初から見える化しています。子育てと同じでスタッフ教育も、「頑張れ」と言うだけでは駄目で、何をどのように頑張ってほしいかがわかるよう、まずは環境を整えることが大事ですから。
これからの展望をお聞かせください。
現在、妻が当グループの理事長なのですが、子どもがまだ小さいので、夫婦で力を合わせて6つの歯科医院の旗を振っていかなければと考えています。グループのベースとなる考え方や治療法などをより良くシステム化していくために、いずれは新しく入った歯科医師や歯科衛生士、そして事務系スタッフ全員のための教育システムを整えたいと考えています。その準備を兼ねて、今年1月からは品川シーサイドステーションビル歯科の院長も務めています。ここ半年は品川と二子玉川を行き来する毎日ですが、これからどうやってスタッフを育成していくかなどを考えるのはとても楽しく、やりがいを感じています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
インプラント治療をして、セラミックを使った治療をしてと歯科医師から見た適切な治療が、すべての患者さんにとって良い治療とは限りません。その治療をすることによる身体的な負担や経済的な負担、そして時期的な負担もあるわけで、そうしたことも加味した上で、より良い方向を提示できる歯科医院でありたいと考えています。当院では患者さん一人ひとりの希望に寄り添った治療を誠実に進めていくので、歯のことで何か気になることがあれば、気軽に相談にいらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/42万円~
セラミック治療/4万4000円~
※素材によって値段は異なります。詳しくはホームページをご覧ください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。