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山岸 敏男 院長の独自取材記事

矯正歯科 やまぎしクリニック

(射水市/小杉駅)

最終更新日:2022/09/09

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック main

あいの風とやま鉄道線・小杉駅から車で6分。いくつもの文教施設が立つ落ち着いた住宅地に「矯正歯科 やまぎしクリニック」はある。院長の山岸敏男先生は、一般的な矯正から専門性を要する顎変形症まで、数多くの矯正を手がけるエキスパートだ。歯科医師の技術力と経験値が試されるスタンダードエッジワイズ法を用いてフルオーダーメイドの矯正を提供していることが、同院の自信の表れともいえる。良い噛み合わせをつくることにこだわりと信念を持つ山岸院長だが、その人柄はとても気さくだ。自身を主人公とする医療サスペンス小説を執筆し、矯正の勉強会に出席することが実益を兼ねた趣味だそうで「小説を書くことと矯正は似ています」と楽しそうに語る。笑いが絶えない中、噛み合わせの重要性や同院の診療方針について話を聞いた。

(取材日2022年7月29日)

患者一人ひとりに合わせたフルオーダーメイドの矯正

カフェのようにおしゃれな雰囲気ですね。なぜここで開業されようと思ったのですか?

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック1

歯科医院らしくないでしょう? 一般的な歯科医院は診療室に椅子がたくさん並んでいますが、当院では診療室を個室にしています。一室の広さにかなりゆとりをもたせているため、患者さんのプライバシーに配慮しながらリラックスしてカウンセリングや診療を受けていただくことができます。当院は2010年2月に開業しましたが、この場所を選んだのは土地勘があったからですね。私は富山県氷見市の生まれですが、母は射水市の出身で、一時期同居していた祖母の家も小杉にありました。患者層は30~50代の方が中心で、圧倒的に女性の方が多いです。このクリニックの雰囲気に惹かれて来院される方もいるようです。大人の方の来院が多く、最近はさらに増えていますね。

こちらで行っている矯正法について教えてください。

ワイヤーを使用した矯正方法には、ストレートワイヤー法とスタンダードエッジワイズ法の2つあります。ストレートワイヤー法は、いわば既製品のワイヤーを患者さんに装着する方法です。当院で取り入れているスタンダードエッジワイズ法は、患者さんの顎や歯の形状に合わせて作る、フルオーダーメイドの矯正法です。顎や歯の形状というのは患者さん一人ひとりで異なります。スタンダードエッジワイズ法は、ワイヤーとブラケット、ゴムを使い、矯正歯科医師が手作業でワイヤーを曲げながら、調整していきます。矯正歯科医師の技術力と経験値が求められますが、精度の高い仕上がりをめざせます。

なぜ歯科の中で矯正を専門にされたのですか?

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック2

変化が楽しいからです。矯正歯科は矯正前、矯正後の変化を見るのが楽しい。最初の状態から、計画を立て、矯正をし、山場はここ、この状態に至った、という「物語性」が好きなんです。話は少々それますが、私の趣味は文章を書くことなのですが、実は小説も書いているんですよ。ジャンルは医療サスペンスで、主人公は私です。実体験をもとに書いています。まだ発表はしていませんがすでに長編を1作書き終えました。いつか文筆家の肩書を持てたら良いなと思っています。この小説を書くことと、歯列矯正をすることは似ています。イメージを膨らませること、「物語=矯正計画」を考えること、作り出すこと。それらが好きだから、矯正歯科医師を27年間続けているんだと思います。

前歯と奥歯の役割分担ができた噛み合わせをつくる

診療で大事にしていることをお聞かせください。

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック3

良い噛み合わせをつくることです。きれいに並んでいる歯が良い状態と思われがちですが、それはさほど重要ではありません。大事なのは、下の前歯に上の前歯が3mmほどかぶさっていること。これなら前歯で食べ物をきちんと噛み切ることができます。一方、重度の出っ歯(上顎前突)や受け口(反対咬合)だと、前歯が使えません。前歯を使えないとすべて奥歯ですることになり、奥歯は負担がかかっていずれ壊れてしまいます。前歯で噛み切ることができれば、奥歯の負担は減り、つぶすことに専念できます。前歯は噛み切る、奥歯はつぶす。この役割分担ができている状態が良い噛み合わせです。歯列が多少凸凹していても、前歯と奥歯の役割分担ができていることが重要です。

前歯できちんと噛み切れることが重要なのですね。

「8020(はちまるにいまる)運動」をご存じですか? 歯は最低20本あれば食べ物をきちんと噛めておいしく食べられる。だから80歳になっても自分の歯を20本以上保ちましょう、という厚生労働省と日本歯科医師会が行っている啓発活動です。この8020を達成している方の多くにはある特徴があって、下の前歯に上の前歯が4mm前後かぶさっているんですよ。そして受け口の方や、奥歯をきちんと噛み合わせた時に上下の前歯の間に隙間が開いてしまう開咬(かいこう)の方はいません。つまり、噛み合わせが悪く前歯で噛み切れない方は、奥歯が壊れやすいため8020を達成できないのではないかと考えられます。前歯と奥歯で役割分担できる噛み合わせにする重要性については、診療でも詳しく患者さんにご説明しています。

顎変形症の治療にも力を入れていると伺いました。

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック4

実は噛み合わせの悪さが、顎変形症という病気に起因しているケースがあります。出っ歯や受け口、開咬などの不正咬合は、その原因が不明であることが多いのに対し、顎変形症は生まれもっての顎の変形が原因であることがはっきりしています。顎変形症を扱うクリニックは現在このエリアでは数少ないのですが、当院ではこの顎変形症の矯正治療に対応しています。治療には健康保険が適用されますので、顎の形状や噛み合わせでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談にいらしてください。

矯正で最も重要なのは、患者の「心の準備」

矯正を始めるまでの流れをお聞きします。

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック5

近年ではマウスピース型装置を用いた矯正など、矯正へのハードルが低くなってきているためか、軽い気持ちで矯正を始めようとする方が増えていると感じています。当院では、患者さんが来院されてもすぐに矯正を開始することはありません。まずは初診相談を受けていただき、そこで矯正について詳しくご説明しますので、理解を深めていただきます。そして患者さんに考える時間を持ってもらうため、一度ご帰宅いただきます。なぜこのようなステップを踏むのかというと、患者さんに「心の準備」をしてもらうためです。矯正には約2年の長い期間を要します。そのため患者さんの理解と協力、理想の歯並びを手に入れるための「心の準備」なしには、矯正を成功させることは難しいのです。長いお付き合いになりますので、歯科医師との相性も含め、しっかりご検討いただきます。

なぜ患者の「心の準備」が必要なのでしょう。

私は大学卒業後、矯正歯科に没頭し、7年目に入る頃にはどのような患者さんでも矯正できると自負していました。人間の歯というのは力をかけたら動かせる。指しゃぶりをしていると出っ歯になるのはそのためですね。誰にでも動かせるから、矯正できない歯などないと思っていました。しかし現実はそんなに甘くなかった。どうしても計画どおりに進まないケースがあるんです。つまり、患者さんの協力がなければ、ゴールまでたどり着かないんですよ。絶対に理想の歯列を手に入れるんだという患者さんの覚悟が不可欠なんです。そのため当院では、矯正を行うにあたっては、患者さんに理解と協力、理想の歯並びを手に入れるための「心の準備」をしていただくことをお願いしています。

これから矯正を受けようかと考えている読者に一言お願いします。

山岸敏男院長 矯正歯科 やまぎしクリニック6

歯は一度動かしたらもうそこから1mmたりとも動かないだろう、そう思ってしまいがちですが、そんなことはないと考えています。動かした歯は元の位置に戻ろうとします。大事なことは、より後戻りの少ない時期を選択して矯正を行うことです。子どもの場合、顎も成長しますし、歯の生え替わりもあり、噛み合わせが変化します。出っ歯、受け口、それぞれの噛み合わせに応じた適切な矯正開始時期があります。小さい時に始めればなんでもよいというわけではありません。現在当院では小児矯正の受け入れを休止していますが、ご相談を受けることは可能です。また、矯正を希望される大人の患者さんにつきましては、絶対に理想の歯並びを手に入れるための「心の準備」をされて、まずは初診相談に足を運んでいただけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診/2200円、検査/4万円、矯正/10万円~
※治療費は症状、年齢によって異なります。初診時にカウンセリングを行い、目安金額をお伝えしています。 

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