岡部 隆昌 院長の独自取材記事
裕木歯科クリニック
(さいたま市緑区/浦和美園駅)
最終更新日:2025/10/14

浦和美園駅と東川口駅のほぼ中間地点、大型ショッピングモールにも程近い、通称・けやき通り沿いの一角にある「医療法人社団 幸隆会 裕木歯科クリニック」を訪ねた。院長の岡部隆昌先生が2012年の開業以来、インプラント治療、小児歯科、審美面に配慮した治療、歯列矯正など幅広い領域の歯科診療を手がけ、働き盛り世代や近隣のファミリー層を中心に多くの患者が訪れている。目立ちにくいマウスピース型装置を用いた矯正など、患者のニーズを敏感に捉えて、先進の設備を駆使した精密な歯科診療の提供に努めている。また、口腔機能管理にも力を入れており、50歳以上の患者に対する口腔機能の衰えを予防するための取り組みにも注力。岡部院長に、クリニックの特徴や今後の展望など、じっくり話を聞いた。
(取材日2025年9月9日)
口腔機能管理に注力し地域医療を支える
現在の患者層について教えてください。

幅広い年代の方にお越しいただいているのが現状です。特に40代、50代、60代の方が全体の7割ぐらいを占めていて、お子さんからご年配の方までさまざまな方が来院されています。土日も診療しているので、平日なかなか歯科に通院するための時間が取れないといった働き盛りの患者さんでも通いやすいかと思います。最近は元気な70代の方も多く、健康寿命が延びているのを感じますし、定期的な歯のクリーニングなどの予防歯科にも積極的な健康意識が高い人も増えてきました。
口腔機能管理にも注力されていると伺いました。
はい、最近特に力を入れている分野です。歯があっても歯周病でグラグラしていたり、噛み合わせに問題があったりすれば、当然しっかりと噛むことができません。良い状態を長く保つためには、単に歯のクリーニングだけでなく、口腔機能そのものをしっかりと維持していくことが重要です。「歯があるし痛くないから大丈夫」と思われがちですが、年齢とともに機能の衰えが出てくることを、ぜひ理解していただければと思います。今まで口腔内のことで特に困ったことがない方でも、年齢が上がるにつれて虫歯や歯周病だけでなく、舌の使い方や口腔内の筋力なども衰えていきます。その結果、噛む力や飲み込む力が知らず知らずのうちに弱くなってしまうのです。当院では、健康保険が適用される口腔機能管理の検査を積極的に行い、患者さん一人ひとりの機能状態を客観的に知ってもらえる取り組みをするようになりました。
口腔機能管理を通じて、患者さんにどのようなことを理解していただきたいですか?

私たち人間は、口腔から栄養を摂取します。ですから、しっかりと栄養を取って健康寿命を延ばしていくためには、歯や歯周組織の健康を保つだけでは十分ではなく、口腔機能そのものを衰えさせないということが大切になってきます。噛む力、飲み込む力といった基本的な口腔機能が、年齢とともに変化すると、食事の楽しみが減るだけでなく、栄養摂取不良による全身の健康への悪影響や、誤嚥のリスクなども懸念されます。年齢を重ねても、しっかりと噛んで、しっかりと栄養を摂取できる口腔機能を維持することが、全身の健康につながっていきます。特に50代以降の方々には、口腔機能管理について積極的に知っていただき、定期的な検査を通じてご自身の口腔機能の現状を客観的に把握していただきたいと考えています。
患者が納得して治療を選択できるよう、説明に注力
患者さんとのコミュニケーション面で意識されていることはありますか?

保険診療か自由診療かといった内容に関わらず、すべての治療について患者さんの口腔内の現状、考え得る治療方法の選択肢をそのメリット、デメリット、リスクまで含めてわかりやすくご説明した上で、ご希望に沿う治療を最終的には患者さんご自身に選択していただくようにしています。患者さんが十分に納得して治療内容を選ぶことができるよう、説明にはスタッフも含め、当院全体で特に力を入れていますね。私自身、診療において特に不得意な領域はないので、歯科で手がける幅広い歯科診療を一定以上の高い水準で提供していきたいという思いがあります。それぞれの患者さんに適した治療計画を立て、長期的な視点で口腔の健康をサポートしていきたいと考えています。
小学校の学校歯科医もされているそうですね。
はい。子どもの人口が増加傾向にある地域なので、小さい頃から口腔内環境を良くしていくことに少しでも貢献できればと考えています。虫歯については全国的な傾向と同様に、確実に減ってきています。これは本当に喜ばしいことで、親御さんの予防意識の向上などが功を奏していると感じています。ただ、気になるのは、ブラッシングが不十分なお子さんがまだまだたくさんいるということです。親御さんの中には「虫歯がなければ大丈夫」と考えられている方も少なくないのですが、今は良くても将来的には問題が生じる可能性があります。子どもたちが生涯にわたって自分の歯でおいしく食事ができるよう、地域の歯科医師として責任を持ってサポートしていきたいと考えています。
学校歯科医をしている中で、親御さんに伝えたいことはありますか?

歯がガタガタに並んでいたり、歯が並ぶ顎が小さかったりする場合、できるだけ予防的な矯正を小さいうちから始めることをお勧めします。早期に治療することで、大人になって永久歯列が完成したときにより良い状態を保ちやすくすることにもつながるからです。ですので、単に虫歯がないということだけでなく、長期的な視点での口腔管理が大切だということを、親御さんには理解していただけたらと思います。
安定したスタッフ体制による質の高い診療をめざして
スタッフ構成や連携について教えてください。

現在のスタッフ構成は、歯科衛生士が3人、歯科助手が2人という体制で診療をしています。スタッフとの連携については、実は8〜9年間ほぼ同じメンバーで診療を続けていて、お互いの意図や考えが非常に伝わりやすい環境が整っています。システムや診療方針に大きな変更がある場合には、しっかりとミーティングを開いて情報共有を行いますが、日常的な業務については、それぞれが何をすべきかを十分に理解してくれているため、特に困ることなく連携もスムーズです。何げない会話の中でも、治療に関わってきそうな話題は随時スタッフから私に共有してくれます。
休日はどのようにお過ごしですか?
休日は主にゴルフを楽しんでいます。ゴルフを始めて4年ほどになりますが、とても良い気分転換になっていますね。一緒にラウンドする方は、同業者の先生方もいれば、歯科とはまったく関係のない職業の方もいらっしゃいます。自然の中で体を動かすことでリフレッシュでき、また新たな気持ちで患者さんと向き合うことができています。
最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

当院では、どのようなお悩みをお持ちの患者さんにも対応できるよう、より健康に、より美しい口元にしたいというご要望にもお応えしていきたいと考えています。特に、単に痛いところの治療だけを求められるのではなく、予防に対する意識を持ってくださる方、生涯にわたってご自身の歯でしっかりと噛み続けたいとお考えの方に、ぜひお越しいただきたいと思います。口の中にトラブルがあるかないかに関わらず、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを続けることが、口腔内の健康を保っていくために大切です。歯科医院にあまり慣れていない方や、過去に嫌な思いをされた方も、まずは気軽にお越しいただけたらと思います。当院では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、無理を強いることなく診療を進めてまいります。歯の健康に関することであれば何でも結構ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/25万~100万円、ジルコニアインレー/4万4000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。