鳥居 寛史 院長の独自取材記事
鳥居歯科医院
(鹿児島市/天文館通駅)
最終更新日:2021/10/12

鹿児島市の中心街である天文館に開院して16年を迎える「鳥居歯科医院」。やわらかく温かみのある木目調のインテリアでまとめられた、アットホームな雰囲気のクリニックだ。「皆さんが歯科医院に持つ、怖い・痛い・行きたくない、というイメージを変えられるよう、楽しい・気持ちいい・また行きたくなる歯科医院をめざしています」とにこやか語る、鳥居寛史院長。一般歯科をはじめ、インプラント治療、口腔外科など専門的な診療にも対応する。わかりやすく丁寧な説明で治療プランを提案し、常に患者に寄り添う姿勢で進める診療が鳥居院長の魅力だろう。気軽に相談できる「かかりつけ歯科医院」として愛されている同院がめざす歯科治療について話を聞いた。
(取材日2020年5月12日)
アットホームな空間、気軽に相談しやすい雰囲気が魅力
どんなクリニックをめざしていますか?

歯科医院に喜んで来る人はそう多くありません。圧倒的に嫌いな人が多い場所ですよね。そんな歯科医院に来ていただくからには、不安な気持ちを少しでも楽にしていけるような、クリニックづくりを意識しています。院内も、温かみのある木目調のインテリアやフローリングにして、くつろげる空間にしました。怖いイメージを持ったまま来てくださる患者さんに対し、きちんと治療をするのは当たり前のことだと考えています。その上でさらに「自分のされて嫌なことはしない、家族に対してしないことは患者さんにもしない」ということをモットーに、患者さんへのあいさつ、礼儀といった接し方を大切にするよう、スタッフにも徹底しています。患者さんには、できるだけ心地よく過ごしていただきたいですね。
先生が歯科医師をめざしたきっかけ、開院の経緯を教えてください。
私自身は、実は歯科医師をめざしていたわけではないんです。学生の頃から機械好きで、ずっと研究職を希望していましたが、大学進学を考える中で、縁あって歯科の道へ進むことになりました。自分で言うのもなんですが、昔から手先が器用なほうで、細かい作業が得意だったので、そのことが今歯科医師として働く上でも生かされていると思います。九州歯科大学で学び、卒業後は鹿児島県内の歯科医院で5年間勤務しました。鹿児島県は、九州では福岡県に次いで、人口に対する歯科医院数が多いと言われています。そのため患者さんからすれば、どこの歯科医院で、どんな治療を受けたらいいのか、迷ったり悩んだりすることも多いと思います。そこで、患者さんの立場に立ち、気持ちに寄り添う歯科医院をめざして、2004年に地元の鹿児島市で開院しました。
診療の流れを教えてください。

まずはお話を伺って検査をした上で、治療の進め方を説明します。患者さんの現在の状態を確認し、わかりやすいように画像を用いて、丁寧に説明を行っています。通常、患者さんが一番気になる所を最優先して治療を進めますが、その際も考えられる治療法を提案し、そのメリット・デメリットを説明するようにしています。費用面や治療期間なども含め、患者さんの希望に沿った形で選択できるようにしており、選ぶのは患者さん自身です。治療中も、今何をしているのか、どうなっているのかを各ステップごとに説明し、できるだけ痛みのない治療をするように配慮しています。
患者に寄り添い、よりきれいな仕上がりをめざして
どのような悩みを持つ患者さんがいらっしゃいますか?

患者さんの年齢層は幅広いのですが、天文館も環境が変化し、周囲にはマンションが立ち並び、ファミリー層やシニア層が増えてきました。一番患者さんに求められているのは、痛みを取ることです。年を重ねてくると、歯を失った場合など、痛みよりも噛めるようになりたいという希望が多くなってきますね。長く通院いただいている患者さんは、定期的にメンテナンスを受けていただいているためトラブルは発生しにくいですし、歯に対する意識が年々高まってきていると感じます。痛みもなく、よく噛めて、ちゃんと食事も召し上がれていると、今度は「もっと歯をきれいにしたい」と、次のステップへと相談も変化してくる方が多いです。常に患者さんの悩みや希望に寄り添いながら、治療後のメンテナンスも含めてサポートしていきます。
治療の際に大切にしているのはどんなことですか?
必要以上に歯を削ったり、抜いたり、患者さんの負担になるような治療をしないよう、心がけています。抜かなきゃいけない歯はもちろんありますが、私は、きちんと患者さんに説明した上で、可能性があれば安易な抜歯はせずに、極力残していけるような方法を考えます。患者さんがいくつになってもご自分の歯で食事ができるよう、残せるにこしたことはありません。抜かざるを得なくなり、抜いた後に入れ歯を入れた方を見ていると、なかなかうまく使えない人も多いようです。入れ歯は歯茎で支えるため、通常より咀嚼の効率が落ちてしまいます。そうすると今まで食べていた物がうまく噛めないということが起こってくるんです。また、高齢になり介護を必要とする時に、果たして入れ歯を自分でお手入れができるか……。そういった心配も出てきます。そのため、今だけではなく先々のことを考えて判断することが大事になってきます。
審美面にも配慮しているそうですね。

虫歯治療など一般的な治療はもちろん、インプラント治療や入れ歯においても、「自然なきれいさと見た目」に仕上がるよう心がけています。せっかく同じゴールをめざすのであれば、よりきれいな仕上がりの方が、患者さんにも満足していただけると思うんです。歯科は技術職なので、ほとんどの場合は薬ではなく、削って詰めたり、かぶせたりすることで治療を行っていきますので、練習して技術力を上げることによって、患者さんの満足度を上げていけるのではないでしょうか。これからも歯を美しく健康にすることで、患者さんの笑顔がよりすてきに輝くよう、お手伝いしていきたいですね。
自分の歯で食事を続けるように歯と口の健康をサポート
歯科医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

やはり、治療が終わって患者さんに喜んでいただけた時はうれしいですね。最近では外国人の患者さんもクチコミで増えているのですが、以前、オーストラリアから来た旅行者が、「歯が欠けた」と言って駆け込んできたことがあります。旅行中ということもあり、日本でいい思い出をつくってほしいという思いから、精いっぱい対応させていただいたのですが、たいへん喜ばれて、後日お礼のプレゼントが送られてきました。いろんな患者さんがいらっしゃるので出会いを大切に、治療に満足していただけるよう、取り組んでいきたいです。
歯と口の健康のためには大切なことは?
一番大事なのは歯磨きです。皆さんももちろんされていると思いますし、「ちゃんと歯磨きしている」とおっしゃいます。厳しい意見かもしれませんが、歯磨きは勉強と同じで、しただけではだめなんです。きちんと磨けていないといけないので、正しい歯磨きの仕方をマスターすることが大事なんです。定期的に歯科医院に通っていただいたとしても、ご自分の日々のメンテナンスに勝るものはありません。ただ、セルフケアではどうしてもすべての汚れを取り除くことはできないため、われわれプロがサポートします。磨き残しがある限り、虫歯を防ぐことはできません。毎日の歯磨きと定期的な歯科医院で受けるチェックとケアが、ご自分の大切な歯を少しでも長持ちさせる秘訣ですよ。
今後の展望と、読者へメッセージをお願いします。

歯科医院として、その時々の治療だけでなく、治療が終わった後もずっと長く付き合っていけるような関係性を築き、患者さんの拠り所になるようなクリニックにしていきたいです。一度来院いただいたからには、私が可能な限り、生涯にわたってご自身の歯で食事を召し上がっていただけるよう、お手伝いできればうれしいですね。“歯医者は怖い・痛い”というイメージがあるのはよくわかります。でも、だからといって放置していても、虫歯が自然になくなることはありませんので、最終的には治療しなければなりません。その治療するタイミングが早ければ早いほど、大がかりな治療とはならず、痛みも少なくて済むかもしれません。何か気になることがあれば、気軽に相談してください。当院でなくてもいいんです。まずは歯科医院の門を叩くのが、楽に受けていただく治療への近道だと思います。怖いという気持ちを乗り越えて、皆さんには早めに診療を受けてほしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは補綴(インレー・クラウン)/2万円〜
義歯/20万円〜
インプラント治療/25万円