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小西 雅人 院長の独自取材記事

こにし歯科クリニック

(大阪市北区/天神橋筋六丁目駅)

最終更新日:2025/09/12

小西雅人院長 こにし歯科クリニック main

大阪メトロ谷町線、大阪メトロ堺筋線、阪急千里線が乗り入れる天神橋筋六丁目駅から徒歩5分、JR大阪環状線・桜ノ宮駅から徒歩10分、都島橋バス停留所からすぐの所にある「こにし歯科クリニック」。院長を務めるのは、大学院で歯科保存学について研究していた小西雅人先生。同院でも、慣れ親しんだ土地に開業以来、保存・予防を重視した歯科診療に取り組んでいる。「歯の治療や健康維持ができるなら、どこの歯科医院でも良いので通院を続けてほしい」と、患者の歯に対してとても熱く、真摯に向き合っている。そんな小西院長に、診療方針、予防歯科や歯を残すことへの思いなどについて語ってもらった。

(取材日2025年8月1日)

どんな治療を受けたとしても、生まれ持った歯が一番

どのような患者さんがよく来られていますか?

小西雅人院長 こにし歯科クリニック1

当院は大きなマンションの1階にありまして、周辺地域にお住まいの方が多く来院されていますが、北区や都島区をはじめ、少し遠い地域からも通ってくださっています。年齢層は20代から30代の方が多いですが、昔からこの辺りにお住まいのご高齢の方もよく来られています。世代的なこともあり、歯槽膿漏などの歯周病や知覚過敏で受診される方が多いように感じます。私は大阪市出身で、都島区にある塾に通っていたこともあり、国分寺はなじみのある場所でした。

大学院では歯科保存学を専攻されていたのですね。

大学在学中から、歯科保存学が重要だと考えていました。歯科保存学とは、自分の歯でいつまでも噛めるように、虫歯の予防や早期治療、そして歯槽膿漏など歯周病の予防・治療などを行い、極力抜かないで済むよう口腔内環境をつくっていくものです。歯科医師になった今でも、やはり歯を残すためには予防が最も大事だと感じています。抜けてしまった歯を補うために、入れ歯やインプラントなどの治療法もありますが、一番丈夫なのは自分自身の歯なんです。当たり前のことですが、虫歯にならなければ削らなくて良いですよね。削ったら削った所からまた虫歯になる可能性が高まります。そうならないためにも、歯の保存のためには何よりも予防が大切なんです。

開業されて16年たちますが、変わったところはありますか?

小西雅人院長 こにし歯科クリニック2

歯科用CTやレーザー、口腔内のマイクロ顕微鏡、笑気麻酔装置などの設備を導入しました。レーザーは痛みや出血を抑えられるため、患者さんへの負担を軽くしやすいです。また、歯科用CTがあると、歯や骨の状態を三次元的に精密に把握できるため、より精密で安全性を重視した治療が可能になります。さらに、歯を削る際にはマイクロ顕微鏡を使って形成したり、拡大鏡も活用したりしています。拡大鏡は、ドラマなどで外科医が着けている眼鏡のような器具で、口の中を拡大して細部まで見ながら作業できるんです。その時の治療内容に応じて、必要な機器はどんどん導入してきました。患者さんのニーズに応えるためには、技術だけでなく環境や設備も常にアップデートしていくことが大切だと考えています。

歯を残し極力削らない「ミニマルインターベンション」

できる限り歯を残すような治療を行っているそうですね。

小西雅人院長 こにし歯科クリニック3

「ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)」、略してMIといいますが、治療するところを最小限にし、できるだけ歯を削らず、ご自身の歯を最大限に残すということです。今、歯科の分野では、MIのための治療器具や材料、治療法が多く出てきていますし、歯の保存の大切さを考える歯科医師はMIを勧めていると思います。虫歯だけではなく、歯周病(歯槽膿漏)も進行する前の段階で積極的に治療を行い、高齢になった時に、少しでも多くご自身の歯が残っている状態をめざしています。たとえ他の歯科医院で抜歯を勧められたという患者さんでも、私はできる限り歯を残す方法を模索し、提案しています。治療期間や通院回数は多くなってしまうかもしれませんが、入れ歯ではなく、歯の神経を抜かない治療に納得していただければうれしいです。

このお考えは開業当初からずっと変わっていないのですか?

そうですね。歯は一度抜けば、その隣の歯にも負担がかかってしまい、次々と抜かざるを得なくなることがあるんです。なので、「できるだけ削らない・抜かない」という考え方が大切です。例えば、虫歯になって削ると、その削った部分からまた虫歯になりやすくなるんです。もちろん、虫歯がある場合は削って詰める治療は必要です。でも、審美のために安易に歯を削ることは、私はあまりお勧めしません。何も触っていない自分の歯が一番丈夫ですし、人間がつくるものに「一生持つもの」なんてないですよね。自分の歯だけが、一生使える唯一のものなんですよ。だからこそMIという考え方があり、その前段階として重要なのが予防歯科です。虫歯や歯周病にならないようにすることで、削る必要がない状態を保つことがずっと変わらず、一番の治療だと思っています。

抜かざるを得ず、抜歯した場合はその後どうするのでしょうか?

小西雅人院長 こにし歯科クリニック4

抜いた部分をどう補うかというと、入れ歯やインプラント、ブリッジなどが代表的です。インプラント治療は優れた方法ではありますが、100人いれば100人全員に適応できるわけではありません。骨の状態や全身の健康状態によってはできない方もいらっしゃいます。では、入れ歯はどうかというと、前後の歯にバネをかけて固定することが多く、異物感を生みます。あとは、昔からあるブリッジは、両隣の歯を土台にして橋渡しをするように人工歯をつける方法ですが、歯の本数や位置によっては制限があります。そして、健康な前後の歯を削る必要があるので、削った部分は弱くなり、将来的に虫歯になりやすいというリスクがあるんです。どの方法も「完璧な解決策」ではないんですよね。だからこそ、できる限り抜かない方針でやっています。予防歯科の大切さを多くの方に知っていただきたいです。

コミュニケーションを大切に、歯を残すための治療を

予防歯科の大切さを啓発したいという想いをお持ちなんですね。

小西雅人院長 こにし歯科クリニック5

症状が出て、悪くなってから歯科医院に来られた場合、もう少し早く治療をしていれば残すことができたという歯が残せないことが、歯科医師として本当に残念でならないんです。以前、あと2~3回で治療は終わるのに、多忙で通院できなくなり、結果として抜かなければいけない状態になってしまったケースもありました。私は患者さんの歯を残し、口腔内の健康状態を良くするために歯科医師をしています。虫歯の治療を専門としていますが、めざすところにたどりつけない場合、例えば、口腔外科分野の難しい症状などの場合、それぞれの分野を専門としている歯科医師に紹介することもあります。また、仕事が忙しい方は当院以外でも構わないので、通える歯科に通院してほしいです。本来なら残せた歯が残せなくなることは、私にとって悔しいことですね。

治療に際し、心がけていることをお聞かせください。

「日常生活に笑いを」というのが私の信条で、患者さんとのコミュニケーションを重視しています。私のオヤジギャグに患者さんは辟易してしまっているかもしれませんが……。治療しながらいろいろ質問しています。当然ながら治療中の患者さんは答えられないですが(笑)。心がけるというか、私にしたら息をするような感覚で口から出ている感じですね(笑)。さまざまなお話ができるように、積極的に情報や知識を集めるようにしています。患者さんが緊張しないようにというのもありますが、笑ってくださると治療する側もほっとしますし、得した気持ちになるんですよ。

今後の展望を教えてください。

小西雅人院長 こにし歯科クリニック6

日本では、80歳で20本の歯を残すことを目標とした「8020」運動を続けていますが、海外では「8026」をめざしている国もあります。成人の歯は上下で28本なので、つまりほとんど残すことを目標としています。日本でも入れ歯になってはいけない、という意識はかなり根づいていますが、残す目標本数はまだまだ足りていないと感じています。また、認知症や糖尿病、心筋梗塞などの患者さんは、歯の状態があまり良くないことが多いです。歯槽膿漏など歯周病によって罹患リスクが数倍にもなる疾患もあります。「歯は丈夫だから歯医者に行かない」という人もいますが、ご高齢になって歯がごっそり抜けていく例も何人も見てきています。歯を健康に保つこと、歯を残すことの重要性をお伝えして、情報をもっと発信していきたいです。あとは、笑いを大切に、治療しながら患者さんの気持ちを明るくできたら、何よりうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~

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