菅田 伸子 院長の独自取材記事
すがたデンタルクリニック
(神戸市東灘区/摂津本山駅)
最終更新日:2025/11/13
摂津本山駅から徒歩2分、シャンデリアが印象的な待合室と落ち着いた空間が迎える「すがたデンタルクリニック」。菅田伸子院長は「一期一会」の精神を大切に、新規患者には必ずマスクを外して正面からあいさつをするという。「昔勤めていた先生に教わったことを今でも心がけています」と語る菅田院長は、女性スタッフとともに安心して通いやすいクリニック作りを実践。大阪大学歯学部附属病院で顎関節の重篤な患者を診てきた経験を生かし、2009年の開業以来、機能性と審美性を両立した診療を提供している。「何歳になっても健康で美しくあってほしい。きれいに健康になれる場所として来院してほしい」という思いのもと、予防意識の高い患者との長期的な関係構築をめざす菅田院長に、診療への想いと今後の展望について聞いた。
(取材日2025年9月22日)
子育てと両立しながら理想の診療空間を実現
摂津本山での開業を決めた経緯を教えてください。

開業を考えた当時はまだ子どもが小さく、遠方での開業は現実的ではありませんでした。できるだけ自宅から通える場所を探していた中で、この地域の治安や環境の良さに惹かれました。女性が働きやすく、患者さんにとっても通いやすいエリアだと感じたんです。駅から徒歩2分という立地も決め手でしたね。シャンデリアのある待合室やブラウンを基調とした内装など、設計段階から“居心地の良さ”にこだわりました。歯科医院特有の慌ただしさを感じさせない、落ち着いた時間を過ごしてもらえる場所をめざしています。土足で入れるバリアフリー設計も、子ども連れやご高齢の方への配慮です。理想と現実の間で試行錯誤はありますが、少しずつ理想に近づけるよう日々取り組んでいます。
大学病院での経験は現在の診療にどのように生きていますか?
大阪大学歯学部附属病院の口腔補綴科では、重度の顎関節症患者を多く診ていました。大学病院には全国から難症例が集まるため、常に緊張感のある現場でした。その経験のおかげで、どのタイミングで大学病院へ紹介すべきかを的確に判断できるようになりました。今の診療でも、早期に適切な対応ができるように意識しています。とはいえ、重篤なケースでは大学病院での診療が最善であることも多く、必要に応じて紹介を行っています。臨床現場での見極め力は、あの頃の経験が支えになっています。
どのような患者さんが多く来院されていますか?

女性の患者さんが6〜7割ほどで、年代は30代から50代が中心です。女性スタッフが多いこともあり、安心して通っていただけるようです。小児歯科や入れ歯の調整にも対応しており、お子さんからご高齢の方まで幅広い層が通われています。地域全体に審美への意識が高い方が多く、年齢を問わず“機能と美しさの両立”を求める方が増えています。その期待に応えられるよう、日々学び続けています。
一期一会の精神と機能美を追求
診療で最も大切にしていることは何ですか?

「一期一会」の気持ちを常に忘れないようにしています。初診の方には必ずマスクを外し、目を見てあいさつをします。これは、以前勤務していた先生から教わったことで、いまでも私の基本姿勢です。コロナ禍で距離が生まれた時期もありましたが、心の距離は近くありたいと考えています。また、清潔感も大切にしています。患者さんは私たちが思う以上に細かな部分を見ておられます。どんな小さなところにも気を配り、安心して過ごしてもらえる空間づくりを心がけています。
機能性と審美性のバランスについてどうお考えですか?
機能面が整っていなければ、どんなに美しく見えても本当の意味での健康は保てません。だからこそ、まずは“しっかり噛める”ことを最優先に考えています。噛み合わせが安定していないと、歯だけでなく全身のバランスにも影響が出ることがあります。その上で、見た目の美しさを求める方も多くなっています。きれいな歯並びや自然な白さは、食事や会話の時の表情を明るくし、人との関わりにも自信を与えてくれます。機能と審美のどちらか片方ではなく、両方を大切にすることで、心身ともに健康でいられると感じています。私自身も日々、噛み合わせや素材、治療法などの新しい知識を学びながら、患者さん一人ひとりの「健康で美しくありたい」という想いに応えられる診療をめざしています。
先進機器の導入についてのこだわりを教えてください。

新しいものが必ずしも良いとは限りませんが、歯科医療の技術は日々進化しています。その変化に取り残されないよう、必要と判断したものは積極的に取り入れるようにしています。導入の際は、私自身が実際に使ってみて「患者さんにとって本当に有益か」「スタッフが安全かつ正確に扱えるか」を必ず確認します。スタッフからの意見も取り入れ、使い勝手やメンテナンス性も含めて検討しています。新しい機器を導入することで、診断の精度が上がり、治療の負担を減らせるケースも増えました。技術の進歩をうまく活用しながら、患者さんにより安心で質の高い治療を提供できる環境を整えることが、私の役目だと思っています。これからも時代に合わせて柔軟にアップデートを重ね、地域に信頼される歯科医院であり続けたいですね。
予防意識を高め生涯の口腔健康をサポート
スタッフとのチームワークについて教えてください。

現在は、パートやアルバイトを含めて9人のスタッフが在籍しています。小さなチームですが、全員がそれぞれの役割を理解し、助け合いながら動いてくれています。毎朝5分ほどの朝礼を行い、その日の注意点や患者さんの情報を共有するのが日課です。限られた時間の中でも、顔を合わせて言葉を交わすことで、気持ちが一つにまとまるんです。患者さんからの何げない一言もスタッフ全員で共有し、良いことも課題もみんなで受け止めるようにしています。清潔感やこまやかな気配りについては特に大切にしていて、「誰も見ていないと思う場所こそ、丁寧に」と話しています。私にとってスタッフは、歯科医院の“雰囲気そのもの”をつくる存在です。みんなが誇りを持って働ける環境であれば、それが自然と患者さんにも伝わると信じています。
今後取り組みたいことや展望はありますか?
今後は、口腔機能の改善やリハビリテーションにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。食べる、話す、笑うといった日常の動作は、どれも口の機能に支えられています。年齢を重ねても自分の口で食事を楽しみ、会話を楽しめるようサポートすることが、歯科のこれからの使命だと思っています。最近では「口腔機能低下症」や「オーラルフレイル」という概念も注目されています。こうした分野を歯科が担う意義は大きく、今後は地域の健康を支える新しい軸に育てていきたいです。来年以降はスタッフ教育や院内体制を見直し、少しずつ取り組みを具体化していく予定です。しっかり噛んで、食べて、笑って――その当たり前を支える場所として、患者さんの人生に長く寄り添えるクリニックをめざしています。
読者へのメッセージをお願いします。

ご自身の健康を大切にしたい、もっと意識していきたい――そう思って来院してくださる方が少しずつ増えているのを感じています。きっかけはどんな形でも構いません。「そろそろ歯のクリーニングを」と思い立った時が、健康づくりの第一歩です。私は“何歳になっても健康で美しくありたい”という気持ちは、誰にでもある自然な願いだと思っています。その想いをかなえられる場所でありたいという気持ちで、日々の診療に向き合っています。忙しい方にも安心して通っていただけるよう、急患対応や24時間のネット予約も整えています。ここが「歯を治す場所」ではなく、“心まで前向きになれる場所”として、長く寄り添っていけたらうれしいです。今の健康だけでなく、5年後、10年後の笑顔まで見据え、私たちはそのお手伝いを続けていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/9万9000円~

