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熊澤 克己 院長の独自取材記事

ケイズデンタル 

(名古屋市名東区/本郷駅)

最終更新日:2021/10/12

熊澤克己院長 ケイズデンタル  main

地下鉄東山線・本郷駅からバスで10分ほどの住宅地で、2009年から診療を続けている「ケイズデンタルクリニック」。名古屋市東部の住民には「猪高緑地と牧野池の間」と言えば伝わりやすい、緑豊かな環境で落ち着いた雰囲気のエリアだ。第一印象が怖そうといわれることもあるという院長の熊澤克己先生は、2004年から非常勤として障害者施設での治療も続けている、とてもやさしい先生。予防や治療の必要性を理解してもらえないのは、歯科医療者側の力不足もあると言う。責任感の強さがにじむ厳しい表情、照れたような笑顔と一生懸命な語り口に、温かみを感じさせる熊澤院長。「僕は人見知りで」と言いながらも、審美と予防の意外な関係から趣味のギターの腕前まで、たくさんの話を提供してくれた。

(取材日2017年10月13日)

審美治療と予防歯科は、実は切り離せないもの

院内全体が明るく真っ白で、清潔感いっぱいですね。

熊澤克己院長 ケイズデンタル 1

最近の医療施設はナチュラルな印象の内装も多いようですが、僕は清潔感と開放感を大切にしたかったので、こんなふうになりました。外装は設計士と僕でイメージを作ったのですが、内装はほとんど僕が一人で考えたものです。きれいな白い歯に通じるイメージでありつつも圧迫感の少ないデザインにしようと、天井を高くしました。開放感があるといってもプライバシーは大切にしたいので、3つの個室を用意しています。個室そのものもスペースを広く取ったので、僕やスタッフが不必要に動かなくて済むよう、治療機材や資材などもすべて同じものを各室に置いてあります。ほとんどの患者さんからは「清々しくて気持ちの良い雰囲気」と喜んでいただいています。

患者さんの傾向を教えてください。

当院の周辺は特に歯の健康に対する意識が高く、予防や審美治療のご希望が比較的多いように思います。虫歯の子どもが少なく、矯正治療を積極的に求める親御さんも多いようです。大人の方で歯並びを気にしたり、かぶせ物を白いものにしたいというご希望をいただくこともありますね。近年は金属アレルギーを懸念して、セラミック素材のかぶせ物が積極的に勧められていますが、この地域の患者さんはそういう情報もご存じで、詳しく説明を求められる場合もしばしばです。当院は女性の患者さんが多いので、審美も含めて歯に対する意識が高いのだと思います。

要望が多いのはどんな治療でしょうか?

熊澤克己院長 ケイズデンタル 2

審美治療のご希望が多いのですが、口腔内を診せていただくと、進んだ虫歯や歯周病が見つかる場合もよくあります。歯科医師の責任として看過できませんので、患者さんとお話をして、審美治療と同時に虫歯や歯周病の治療も行います。また、美しく健康な口元を長く維持してもらうため、予防の重要性をお伝えしています。虫歯や歯周病にならないためにどうするのが正しいのかは、ご存知ない方も多いんです。歯科医療は患者さんと医療者が一対一で向き合う仕事ですから、確実に理解していただけるように言葉を選び、会話を大切にしています。他には、合わない義歯の修正や製作、若い方に効果が期待できるマウスピース型装置による歯並び矯正などのご希望も多いですね。保険治療から自費治療まで、できるだけ多くの選択肢を用意して、患者さんのご要望を反映した治療を行う方針です。

患者のやる気を引き出すのも歯科医療者の責任

審美治療の内容について教えてください。

熊澤克己院長 ケイズデンタル 3

治療メニューはいくつも用意していますが、人気があるのはセレックシステムを用いた白いかぶせ物製作と、ホワイトニングですね。セレックシステムは、口腔内写真をデジタル化してコンピューター分析し、かぶせ物の設計製作を3Dでとらえて機械で作り上げていくシステムなんです。1本の歯を製作するのにかかる時間は1時間ほどで、その日のうちにセットして帰れるメリットもあります。金属を使わないため歯の色もそろえやすく、見た目が美しいことから、遠くから来院される方もいます。ホワイトニングは、光の照射を利用して、刺激が少なく済む機種を使用しています。若い方ばかりでもなく、40代以上の方も多く、70代以上の方もいらっしゃいます。審美治療は一つ終わると患者さんの意識が高くなって、虫歯も含めて細かいところまで治したくなるようで、こまめに通われる方も少なくありませんね。

予防歯科にも力を入れていますね。

機材としては位相差顕微鏡や口腔内カメラなどを用意して、患者さん自身が口の中を確認できるように、そして予防や治療へのモチベーションを上げてもらえるようにと考えています。可視化することで患者さんの自覚が高まるんですね。歯科医療は、僕たちが治すだけではなく、患者さんも一緒に取り組んいただくことで良い治療になるのです。だからこそ、患者さんのモチベーションを上げるのも僕たちの仕事だと思いますし、それがうまくいかないとしたら医療者側の力不足と思っています。しっかり伝え、定期的に通っていただき、適切なタイミングで治療に入り、その人の健康な状態をいつもキープできるようにする。僕は「循環型歯科医療」と呼んでいますが、十分に予防ができていて、抜歯も削る治療も必要ない状態が究極の良い治療だと思っています。

治療の際に心がけている点を教えてください。

熊澤克己院長 ケイズデンタル 4

ときどき患者さんに「初めて会った時、怖そうに見えた」と言われることがあって、ちょっとショックなんですけど(笑)、できるだけ怖さを与えないように気を付けています。2004年から現在も、名古屋市障害者歯科センターで月に3回ほど、非常勤の歯科医師として治療を担当しています。特に発達障害のある方は、実年齢に比べて精神的に未熟で幼い傾向があります。子どもに対するように、まず怖さを与えない、次に治療を受けられるようにトレーニングをする、10秒、20秒と少しずつ我慢できる時間を延ばしていく……など、さまざまな工夫をして患者さんの恐怖感を取り除くよう心がけています。先が読めると恐怖感が薄らぐので、わかりやすい言葉で説明をします。実は成人された方でも、先が読めないことで恐怖感を感じていらっしゃることもありますから、こうした心がけは当院の診療でも変わりません。

健康できれいな歯で、とびきりの笑顔で笑ってほしい

ご両親も歯科医師なのですか?

熊澤克己院長 ケイズデンタル 5

いいえ、違います。年の離れたいとこが医師なのですが、僕が中学生の時、当時は駆け出しだったいとこが祖父を看取るのを目の当たりにしたんですね。祖父は老衰で静かに亡くなりましたが、命の終わるとき、それを送り出す仕事の尊さを強く感じて、自分も将来は医療職にと考えるようになりました。出身は中村区で、小学生の時は区の歯科優良児に選ばれました。でも、僕自身は歯並びがすごく気になっていて、自分なりに調べたり考えたりしていたんです。そういった経験もあり、高校3年生までに歯学部への進学を決めました。

休日の過ごし方を教えてください。

趣味でバンドをやっていてギターを担当しています。ほとんどが60年代から80年代のロックで、ブルース系が好きですね。コピーが多いですが、たまに作曲もします。毎週練習をして、半年に1度くらいライブハウスに出演しているんですよ。それと、娘が進学して家を出たので、妻と2人きりの生活になり、時々食事を作るようになりました。例えば海老の頭を砕いてアメリケーヌソースを作るとか、レアな食材にチャレンジするとか、だんだん凝ったものを作るようになりましたね。料理は無心になれますし、リラックスする方法の一つでもあります。

読者へメッセージをお願いします。

熊澤克己院長 ケイズデンタル 6

女性誌の取材を受けた経験があるせいか、イメージ的に誤解されやすいのですが、実は僕はすごく人見知りするほうなんです。初診の患者さんが来られると、とても緊張してしまうので怖そうに見えるかもしれませんが、患者さんにはやさしく接したいと常に思っています。僕自身、笑顔を作るのが下手なので、患者さんにはきれいな歯で飛び切りの笑顔で笑えるようになってほしい。治療を求めている人には、痛みがなくなるように、食べたいものをしっかり噛んで食べられるようになってほしい、そう願って治療に取り組んでいます。僕自身緊張してしまうこともありますが、会話を大切に考えているので、疑問があれば遠慮なくご相談いただきたいですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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