若松 聖 院長の独自取材記事
聖歯科クリニック
(広島市安芸区/矢野駅)
最終更新日:2022/01/24
広島市安芸区、矢野駅から徒歩2分の便利な場所にある「聖歯科クリニック」。生まれ育った広島が大好きだという若松聖(たけし)院長が広島大学歯学部卒業後、勤務医を経て開業し、2021年で13年目を数える。「歯は一生必要なもの。お口の中に不自由がなく、何歳になってもおいしい食事が楽しめるようお手伝いをしたい」と、虫歯や歯周病治療はもちろん、予防やインプラント治療、矯正治療など歯についてのさまざまな悩みに耳を傾ける。「僕もスタッフも話し好きなんですよ」とほほ笑む若松院長。どんな質問にもわかりやすく丁寧に答えてくれる姿が印象的で、患者から慕われていることが伝わってくる。今回は診療方針や治療のこだわり、クリニックの特徴などについてたっぷりと語ってもらった。
(取材日2021年11月17日)
治療説明会で歯の健康や治療法について伝える
おしゃれですてきな空間ですね。クリニックづくりでのこだわりをお聞かせいただけますか。
僕は子どもの頃、病院があまり好きでなく、特に歯医者さんは痛いのがトラウマだったんです。ですから、まず病院っぽくない雰囲気をと思って、美容院やホテルのラウンジのような落ち着いた空間をめざしました。ただ、歯や健康についてお話しする場でもありますから、じっくりと会話ができるような環境も意識しました。歯医者さんというと痛いから仕方がなく行く所といったイメージが強いかもしれませんが、そこを変えたいという気持ちもあるんですよ。美容院やエステサロンで美しい人がさらに美しくなるように、歯医者さんに通ってお口の中がきれいに健康になる。それが格好いい、おしゃれといったポジティブな感覚で捉えてもらえるようになればいいなと思っています。
こちらのクリニックの診療メニューについて教えてください。
虫歯、歯周病治療、予防歯科、インプラント治療、矯正治療、審美歯科診療などを行っています。虫歯については、なるべく削らず、痛みを抑えて、今ある歯をできる限り残すことが基本方針です。予防は、歯科衛生士によるクリーニングやフッ素塗布など行います。それから、矯正については、スタンダードなワイヤー矯正に加えてマウスピース型装置を用いた矯正も対応しています。マウスピース型装置は透明で目立ちませんし、取り外し可能で歯磨きなどお手入れがしやすいというメリットがありますね。
治療の一環として、治療説明会を行われていると伺いました。
歯の痛みや腫れなど応急処置が必要であれば、それを優先しますが、基本的には、お口全体の検査と簡単なカウンセリングを行った後、まず治療説明会に参加していただきます。治療説明会というのは、月に1~2回、新規の患者さんにお集まりいただき、歯を失う原因や、虫歯や歯周病の治療法について僕がお話しするものです。その後、お口の中のクリーニング、ブラッシング指導、さらに治療計画について十分に話し合いをし、患者さんに納得いただいた上で治療を始めるという流れになります。きちんと理解していただくことによって、歯やお口の健康に対する意識が変わる方が多いんですよ。
患者との会話を大切にそれぞれに合ったアドバイスを
自由診療を希望される方には、必ず治療説明会に参加していただいているそうですね。
インプラント治療や矯正などは、一度受ければずっと施術後の状態が続くと思われる方もいらっしゃるのですが、実際はそうではなく、患者さんご自身のケアはもちろん定期検診やメンテナンスも受けていただかないと良い状態を維持することはできません。僕は患者さんによく「ご自身の健康を維持する主役はあなたですよ」とお伝えするのですが、歯科医師や歯科衛生士ができることはごく一部で、患者さんという主役を輝かせるためにお手伝いしているだけだと思うんですよね。ですから、きちんとした知識を持ち理解を得た患者さんに提供するようにしているんです。
先生が患者さんにきちんと説明する背景には、恩師の言葉があるとお聞きしました。
僕の師匠ともいえる先生に「腕のいい歯科医師は二流。患者さんにいろいろな話ができてモチベーションや知識レベルを上げて差し上げることができる歯科医師が一流なんだよ」と言われたことがあるんです。治療説明会を続けているのも、そのためです。そもそも僕も当院のスタッフもみんな話し好きなんですよ。定期検診は1時間くらいの時間をかけますが、半分ぐらいしゃべっているのではないでしょうか(笑)。ただ、その分、歯やお口のことだけでなく生活習慣や環境などについてもお聞きできていると思うんですよね。例えば、利き手がどちらかによって歯磨き指導は変わってきます。そういった細かい点にも気をつけながら、お一人お一人に合ったアドバイスを心がけています。
先進の医療機器をそろえているそうですが、どのような機器があるのでしょうか。
歯科用3次元CT、口腔内の細菌をその場で観察できる位相差顕微鏡、肉眼では見ることのできない細部まで確認できる歯科用マイクロスコープなどを導入しています。どれもお口の中の状態をしっかり把握するために重要な機器ですね。歯科治療では患者さんにもセルフケアやメンテナンスを求める分、僕たちも高品質な機器をそろえて知識や技術レベルを上げていかなければなりません。医療は常に発展していくものですから、専門職である以上、その研鑽は欠かせないと思っています。
治療しなくて済むクリニックをめざし、予防にも注力
歯科医師を志したきっかけを教えてください。
僕は幼い頃から白衣に憧れがあって、白衣を着ることができる医療の仕事っていいなと思っていたんですよ。進路を決める時、地元から離れたくなかったのと自分の成績を考えて、広島大学歯学部をめざしたのが始まりです。正直なところ歯科医師という職業に強い思い入れがあったわけではないのですが、今は歯科医師になって良かったと心から思っています。学んだことすべてが仕事に生かせるのはもちろん、自分や家族の健康にもつながり、おかげで歯やお口に関して困っていることはありません。幾つになってもおいしく食事が楽しめるのはとても幸せなこと。診療を通してそのお手伝いをしっかりしていきたいと思っています。
日々お忙しいと思いますが、お休みの日やお仕事の後はどのように過ごされていますか。
学生時代からサッカーをしていて大学卒業後は大学生のチームに混じってプレーしていたんですが、新型コロナウイルスの影響で参加できなくなって困っていたんです。そうしたら、当院に通院している幼なじみが40歳以上のチームがあると誘ってくれて、今年に入ってから週2回参加しています。それ以外の空いた時間はスポーツジムに通っています。何でも食べて体を動かす。その循環ができているからか、大人になってから風邪にもインフルエンザにもかかったことはありません。ウイルスや細菌は口から入ることが多いといわれていますが、口腔ケアをしっかりしているのも感染症対策になっているのかもしれませんね。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
将来的にめざすのは、治療をしなくて済む歯医者さんです。僕は患者さんとお話をして、歯科衛生士がクリーニングをして、それで終わるのが理想です。そもそも虫歯も歯周病も、適切なケアを行っていれば予防できる病気だと思っているんですよね。予防法をきちんと理解した患者さんがお子さんに伝えて、さらにそのお子さんへと伝えていく。予防の知識が代々受け継がれて正しく実践されていれば、治療しなくても大丈夫なはずですよね。時間はかかると思いますが、そういう環境をつくっていくのが僕の大きな目標です。
自由診療費用の目安
自由診療とは・インプラント 35万円〜
・矯正/ワイヤー矯正
大人 50万円〜
子ども 30万円〜
・マウスピース型装置を用いた矯正 80万円〜
・ジルコニアを用いた補綴 13万円