山田 浩史 院長の独自取材記事
やまだ歯科クリニック
(福岡市南区/高宮駅)
最終更新日:2021/10/12

西鉄天神大牟田線の高宮駅から徒歩10分ほどの場所に位置する「やまだ歯科クリニック」は、さまざまなクリニックで研鑽を積んできた山田浩史院長が2008年に開業し、幅広い世代の患者のニーズに応え続けている。同院は、多彩な分野を診る中でも特に噛み合わせの分野に注力。表面的な痛みを取り除くだけでなく、患者ごとに適切な診断、適切な治療に努めることで、根本的な原因の解決につなげている。自由診療の経験も豊富で、インプラント治療には歯科用CTを活用し、適切な角度と位置を見極めながら施術を行う。小児の床矯正にも取り組んでおり、両親ともしっかり関わりながら子どもの健康をサポートしている。親しみやすいやわらかな口調が印象的な山田院長に、治療方針や噛み合わせの大切さなどを聞いた。
(取材日2021年4月13日)
さまざまな経験と情報から導き出す、適切な診断と治療
こちらのクリニックにはどのような患者さんが来院されるのでしょうか?

乳幼児から高齢者まで幅広い世代の方に来院いただいており、一般歯科や小児歯科はもちろん、インプラント治療や噛み合わせの不具合などさまざまな要望に応えられるような体制は整えています。あとは、噛み合わせが原因だと思われる不定愁訴を訴えて来院される方も多いです。小さなお子さんの場合は、きれいな歯並びを育てていくためにはどういう生活を送るかが大切になります。生活の改善だけで難しいと思われる場合は小児矯正で対応しますが、本当はそうならないことが一番だと考えています。治療を行う場合、早めに始めるほうが、患者さんも私も楽だと思いますし、将来的にかかる費用も抑えやすいです。各世代で必要とされていることが違いますので、それぞれに合った情報提供を心がけています。
患者さんごとに状態を見極めて対応されているのですね。
はい、一人ひとりに合った適切な診断と対処を重要視しています。例えば、そんなに歯を磨いていなくても、歯が丈夫でなんともない方がいる一方、歯磨きを頑張っているのに虫歯だらけで歯周病も進行しているという方もいます。その違いはなにかというと、生活習慣など本人が気づきにくい部分での原因の積み重ねだと思います。今は、診断や治療でデジタル化が進んでいますので、これまで私が積んできた経験と組み合わせることで、患者さんの利益になる診断と治療をしていきたいです。あとは、歯科医師の間でデータ共有をまめにして、それを自分自身の中にしっかり落とし込み、考え方や治療法などを日々アップデートしていくことを大切にしています。
さまざまなニーズに応え続けている先生ですが、開業前はどのような経験を積まれてきたのでしょうか?

患者さんの来院数が多いクリニックで数多くの症例を診たり、先進の自費治療をするようなクリニックで専門的な技術を学んだりするなど幅広く研鑽を重ねてきました。いろいろ見て、経験を積んできましたが、私自身が正しいと思ったことを患者さんに提供できるようにしています。また、患者さんの考えをしっかり聞くことも大事にしています。例えば、山に登る際、コストはかかってもいいからロープウェイを使う人がいる一方、歩いて登ることでコストをかけなくていい方法を選ぶ方もいます。歯科での治療も同じで、考え方は患者さんそれぞれです。どの世代の患者さんにも幅広い選択肢を提示して、その中で患者さんが望む治療には対応できるような経験を積んできました。
根本的な原因を追求。噛み合わせから全身の健康を診る
幅広い分野を診られる中でも噛み合わせの診療に注力している理由を教えてください。

脳歯科の藤井佳郎先生から噛み合わせの治療を受けたことがきっかけでした。藤井先生の噛み合わせを整えていく技術に感銘を受けて、自分の中でもブラッシュアップさせながら治療の精度を追求してきました。口を含めて、全身の臓器はつながっていますので、噛み合わせから全身の健康につなげていければと考えています。噛み合わせの治療は、表面上だけでなく根本的な解決を大切にしています。例えば、立てつけの悪いドアを直そうとした時、その根本的な原因が何かをひもといていく必要があります。家が立っている土地の地盤自体が傾いていた場合は、ドアの立てつけを直すだけでは根本的な解決にはつながらないので、地盤から直しますよね。治療も同じ考えで進めていきます。
根本的な解決に導くことを重要視されているのですね。
患者さんの口内に問題が出た根本的な原因はなにかを捉えることはとても大切にしています。虫歯の場合は食べ物が詰まりやすくなっていたり、歯磨きができていなかったり、表面的な原因を解決することも必要です。ただ、そこに至るまでにはなにが問題になっていたのか、その本質の部分をしっかり辿っていくことが重要だと考えています。例えば、「歯が痛いから、私は虫歯ではないだろうか」と来る患者さんは多いですが、実は虫歯でないというケースもかなりあります。実際には、食いしばって歯が動いて痛みが出ていたり、噛み合わせが原因だったりする場合も多いです。何が原因かをしっかり見極める力は養ってきたので自信があります。あと、治療が必要にならないよう事前にしっかり整えておき、状態を維持することも大切にしています。
先生はインプラント治療にも長く向き合われてきたそうですね。どんなこだわりをお持ちですか?

当院は歯科用CTを導入しています。そのため、インプラント治療の際は事前にしっかりシミュレーションを行い、適切な場所、角度でインプラントを入れるようにしています。歯科用CTを使うと、手術をする前に何度もイメージトレーニングをすることができるんです。インプラント治療は、歯科医師側からすると実施の敷居が高い分野になってきていると思います。私は昔から取り組んでいますし、足を踏み入れた以上はしっかり向き合ってやっていきたいです。当院では、歯肉を切らないフラップレスの方法で行っていますので、術後も腫れにくいことも特徴だと思います。
小児の床矯正にも力を入れ、将来的な負担の軽減を図る
子どもの床矯正に力を入れられている理由を教えてください。

当院には、床矯正に取り組まれるお子さんが多く来られます。床矯正は、歯をきれいに並べていく矯正ではなく、歯がきれいに並ぶための環境を整えるためのアプローチです。大人になって矯正をしようとすると、費用や時間が多くかかってしまいがちです。歯並びが悪いことから噛み合わせが乱れると、全身の健康にも影響を与えたり、舌の位置が下がってきて正しい呼吸ができなくなったりすることもあります。歯並びが悪くて舌の位置が低い、これは負のスパイラルだと思います。当院では、歯並びだけを見るのではなく、舌や頬の位置関係まで考えます。歯が生え切るまでに下地を整えることが理想ですね。
子どもの口内の健康を守るためにはご両親との関わり方も大切になりそうですね。
子どもが虫歯になるのは親の責任が大きく、子どもに罪はないものと考えています。歯並びも虫歯と同じで、親が気づいて早めに処置していれば、悪い状態にはなりにくい。子どもが好きな食べ物は、ハンバーグやカレーなどあまり噛まずに食べられるものが多く、噛まないことで歯並びがうまく成長していかないケースも少なくありません。3、4歳から悪い歯並びになるかどうかが見え始めてくるので、そのくらいの年齢のお子さんがいるご両親には意識していただきたいです。矯正までは必要がなさそうな場合は、歯磨き指導や栄養指導など、予防に目を向けた話をしていきます。何よりも、問題が大きくなる前に対応することを大切にしています。
最後に読者にメッセージをお願いします。

困っている方の最後の歯科になりたいです。困って、当院を頼って来られる方は結構多くおられて、巡り巡って来てもらっていると思っています。私の経験と知識に加え、数ある情報の中から良いものを見極めて取り入れ、真摯に学んで患者さんに還元していきたいです。当院は噛み合わせを主とするニッチな歯科ではありますが、お越しいただいた方には最適なコンテンツを提供できる自信があります。また、マウスピース型装置を用いた矯正も取り入れ、できるだけ歯を抜かない処置も行っています。病気ではないのに体に不調を抱えている方は、噛み合わせなどが関連している場合もあります。根本的な原因が何かを見極めて取り除くことで負のスパイラルを止め、良いスパイラルに変えていきたい。「いろいろな歯科に行ったけどまだ困っている」という方は、一度当院にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~
床矯正/9万9000円~
噛み合わせ治療/1万1000円~
マウスピース型装置を用いた矯正/66万円~