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橋本 康志 院長の独自取材記事

橋本クリニック

(呉市/呉駅)

最終更新日:2025/06/30

橋本康志院長 橋本クリニック main

呉駅直結の大型商業施設2階に、2008年に開業した「橋本クリニック」は皮膚科のクリニック。裏手にはフェリーターミナルがあり、鉄道、船舶、バスなど公共交通機関を利用した通院の利便性も高い。買い物や仕事の合間に気軽に受診でき、第2・第4日曜日も診察を行う。県立広島病院、中国労災病院などで研鑽を重ねた橋本康志院長による同院の特徴は、薬を処方するだけではなく、患者の食生活に助言を行うなど、個々人の生活習慣に着目したアプローチをすること。「薬による治療と、生活習慣のアドバイスの両方の側面から患者さんに向き合い、疾患の根本的な原因を探し出した上で症状の改善をめざします」と熱く語る。そんな橋本院長に話を聞いた。

(取材日2024年2月19日)

大型商業施設内にあり、買い物ついでの受診にも便利

商業施設内にあるクリニックなので通いやすいですね。

橋本康志院長 橋本クリニック1

クリニックのある商業施設は呉駅に直結し、スーパーや専門店も数多く入っているので、アクセスの良さや便利さが特徴の一つです。お買い物やお仕事の合間に立ち寄っていただいたり、診察の待ち時間にお買い物をしていただいたりすることも可能です。私は広島市の出身で、当院からほど近い中国労災病院の皮膚科では副部長として経験を重ねてきました。開業しようと思った時に、中国労災病院の患者さんを引き続き診療したいと思ったので、病院の近くで物件を探していました。知り合いや開業コンサルタントの方にどこか良い場所はないかと相談したところ、商業施設のテナントはどうかという話になり、テナント会社もちょうど医療系テナントを探していたので、双方のタイミングと理想が一致して、こちらでの開業を決めました。

買い物がてら受診できるのは、患者さんもうれしいでしょうね。

わざわざ医療機関に行くとなると気が重くなったり、おっくうになったりしがちですが、お買い物のついでならそのハードルはうんと下がるのではないでしょうか。小さなお子さんに「お医者さんのところに行こう」と言うと嫌がられることも多いと思うのですが、「お買い物するところに行こうね」と伝えると喜んでついてきてくれるといった親御さんの声も聞きますね。予防接種や治療のための注射の前後も、「終わったら近くのゲームセンターに行って遊ぼうね」「ご褒美にお菓子を買おうね」とお子さんをなだめるための理由がたくさんあるのも、親御さんの利便性につながっているようですよ。また院内での待ち時間を少なくしてもらうために、予約システムも導入しています。

診療の際に意識されていることを教えてください。

橋本康志院長 橋本クリニック2

「縁がないのが一番ですが皮膚にトラブルがありましたら受診してみてください」という気持ちで診療に向き合っています。また、食事への助言に力を入れていることも当院の大きな特徴です。アトピー性皮膚炎や花粉症、ニキビ、尋常性乾癬など多くの皮膚疾患は根本から治すための方法はまだ確立されていません。そこで、診療ガイドラインに沿った標準治療を行いつつ、プラスアルファとして食事や生活習慣などのアドバイスを丁寧に行っています。例えば、足の爪が皮膚に食い込んで痛みを伴う陥入爪は、手術が必要になることが多いつらい症状ですが、こうした足の爪のトラブルを抱えた患者さんにも、必要に応じて食事や生活の見直しを提案するようにしています。

薬の処方だけでなく、生活習慣の改善も重要

足の爪のトラブルも食事が関係することがあるのですか?

橋本康志院長 橋本クリニック3

実は足の爪のトラブルをはじめとした皮膚疾患も食事との関連が疑われる場合があります。食事と体の免疫システムが関係することで、皮膚の症状となって現れることがあるようです。免疫システムの不具合の要因の一つとして、カフェインが考えられます。カフェイン摂取により利尿作用が働くことで脱水が起こり、それが免疫に悪影響を及ぼすと考えられます。そのため、足の爪のトラブルなどの皮膚疾患のある患者さんには、カフェインが多く含まれるコーヒーや紅茶、緑茶、コーラなどを避けることをアドバイスしています。症状が何に反応して起こっているものなのか、患者さんや疾患によっても違うので、見極めていくことが重要です。

食事のアドバイスは、具体的にどのように行っていますか?

カフェインだけでなく糖質や塩分など、何が免疫不全の引き金になってるのかは、個々の患者さんや疾患によっても違うので、その症状が何に反応して起こっているものなのかを見極めていくことが重要だと思います。ですから、まずは患者さんの話を丁寧に聞きながら要因を探り出します。そして、食事について助言する際は、例えばカフェインの場合、最初から「カフェインをやめましょう」という提案はせずに、「まずはカフェインレスのコーヒーに変えてみませんか」などハードルの低いものからスタートします。糖質制限も炭水化物が好きな患者さんには、「血糖値が一気に上がらないように、糖質の多いおにぎりやパンだけではなく、オムレツやチーズなど何かおかずも一緒に食べるようにしませんか」など、個々の患者さんの状況や嗜好に合わせて無理なく継続できるようにアドバイスしています。

お薬による治療と生活改善の提案と両方していただけるのは心強いですね。

橋本康志院長 橋本クリニック4

つらい症状が少しでも早く良くなることをめざして薬を使った上で、それぞれの患者さんに合わせた食事や生活に関する助言をして、その都度必要な対応をすることが重要だと考えます。もちろん、すべての患者さんが食事や生活の助言で良くなるとは限りませんが、一つの方法としてお伝えしています。薬のように副作用が現れたりするリスクが低いこともあり、試していただく価値はあるのではないかと思っています。

標準治療をベースに、自分ならではのアプローチを模索

印象に残っている患者さんはいますか?

橋本康志院長 橋本クリニック5

小児の逆流性食道炎ですね。私の子どもが罹患したことがきっかけで深く学んで治療も担うようになりました。食事は食べられないがお菓子は食べることができる、食べ物を口の中でモゴモゴさせて飲み込まない、体重が増えない、といった症状があれば逆流性食道炎の可能性があります。ホームページやブログなどを見て受診のきっかけにしてくださる方も多く、医師として喜ばしく思います。そんな患者さんの期待に応えられるような医療を提供していきたいですし、医師側からの情報発信は大切だと感じています。

医師を志したきっかけと皮膚科を選んだ理由を教えてください。

高校生の頃祖父が病気になり、主治医の説明に素人の自分が聞いても何か納得いかない部分があったのですが、医学の専門的な知識がなかったので、何も言うことができませんでした。もし自分が医師だったら納得のできる選択肢を導き出せたのではないかと、悔しい思いをしました。それがきっかけで、何かあったときに家族を守るために、自分が医師になって医学がわかる人間になろうと決めたんです。内科などは、検査などをしないと疾患の程度や要因がわかりにくいですよね。一方で、皮膚科はトラブルが体の表面に現れるため、治療の経過を見ながら患者さんと一緒に感情を共有できるんです。患者さんに寄り添える部分に魅力を感じて皮膚科医を志しました。

読者へのメッセージを聞かせてください。

橋本康志院長 橋本クリニック6

実は以前、ただ薬を処方するだけならどの医師でも変わらないのではないかと、自分の医師としての価値に疑問を持っていました。でも生活や食事の面でアドバイスできることもあると気づいた時、もしかしたら私にしかできないかもしれないと考え、もう少し医師を続けてみようと思いました。今は、患者さんのためにあれこれ考えることがやりがいで診察の時間が楽しくてしょうがないです。つらい症状が少しでも早く良くなることをめざし、薬を使った上で、食事や生活へのアドバイスやその都度必要な対応をします。治りにくい患者さんの話を丁寧に聞き要因を探り、状況や嗜好に合わせ無理なく継続できるようアドバイスしますので、お気軽にご相談ください。

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