福田 博道 院長の独自取材記事
ふくだ眼科
(吹田市/桃山台駅)
最終更新日:2026/02/25
北大阪急行電鉄・桃山台駅から見える高層マンションの間の小道を歩いていくと、医療ビルの2階に入る「ふくだ眼科」の看板が見えてくる。2階建ての医療ビルは明るいれんが色の造りで、とても洗練された印象を受ける。入り口を入ると、天井の高い広々とした待合室が印象的で、とてもリラックスして受診を待つことができる。「毎日通ってきてくれる患者に明確な『答え』を伝えたい」と言う院長の福田博道先生は、不安を抱えて通院してくる患者が納得できる情報を伝えることで、患者に安心を与えるよう努力している。患者と対等の目線で接していきたいと語る福田先生に、眼科診療に注ぐ熱意と自分を信頼してくれる患者への思いについて聞いた。
(取材日2017年11月8日)
培った医療を地域の人々に施したい
開業された理由を教えてください。

この地域でご縁があり、この地域の方々の役に立ちたい、と思ったことが大きな理由ですね。近隣にはファミリー層や転勤されてきた方々、ご高齢の方まで、幅広い年代の方がいらっしゃいます。そのどんな方々にも、自分が今まで培った医療を施せるようにしていきたいですね。医師が発する一言は、医師にとっては些細なことかもしれませんが、患者さんにとっては心に響くと思いますので、常日頃から意識するようにしています。日々忙しい毎日ですが、いろんな患者さんとお話できるのは楽しいので、ここに開業して良かったと思っています。
ご専門の治療分野は何でしょうか?
緑内障と白内障ですね。緑内障に関しては、最近ではさまざまな種類の緑内障が出てきて、この病気にかかる人が増えています。昔であれば40人に1人といった割合であったのが、今や5人から10人に1人といった割合になっています。ただ、最近では人間ドックやOCT(光干渉断層計)といった検査をすることで早期に初期の緑内障治療を開始できるようになりました。私は大阪労災病院で指導してもらった先生が緑内障の専門家だったこともあり、緑内障を専門に診断・治療を行っています。また、白内障について言えば、老化現象なので40歳以上になればほとんどの人がかかる病気なのです。ただ、これは程度の問題で、手術が必要な患者さんもいればそうでない患者さんもいます。しかしながら眼病治療の技術が著しく、そのおかげで白内障は発症前から発見できるようになりましたので、そういった点でお役に立てると思います。
在宅医療も行っているとお伺いしましたが。

はい、在宅医療を行っています。往診する相手は主に高齢の患者さんが多く、目にも問題を抱えている場合が多いのです。そうした事情があって、この桃山台で約15年前に開業することになり、在宅医療にも積極的に関わるようになりました。ただ、眼科医師の立場から言うと、往診ではどうしても診療できる範囲が限られてしまうので、やはり理想は当医院に来てもらって専門的な診断を行うほうが患者さんのためにもなりますね。
患者の問いにしっかり答えることで信頼感を得る
開業した地域の印象の変化はどのようなものですか?

勤務医時代に勤めていた病院に来る方の傾向として、人柄がとても気さくで気軽に話しかけてくれ、距離がとても近く診療しやすいということがありました。しかし診療内容を間違って理解される方も中にはいらっしゃり、根気強く何度も説明したこともありました。その当時と比較すると、インターネットなどの情報から患者さんも自身の病気のことをよく勉強されています。自分の病気や治療方針についていろいろなことを細かく質問していただけるので、医師の立場からするとかえってとてもやりやすいのです。それは、いったんそうした患者さんがこちらの診療方針や内容について納得してくれると、徹底して最後まで医師に任せてくれて、医師と患者さんとの間に強い信頼関係ができることです。それがこの桃山台で開業してからの私の印象ですね。
印象深い患者とのエピソードを教えてください。
白内障の治療に関しては、忘れられないエピソードがあるんです。ある時、私の所へ車いすで来た患者さんで、白内障と同時に認知症も患っている人がいました。その患者さんに手術を施したことがきっかけとなり、車いす移動ばかりだったのが、自分の足で歩く意欲にもつながったということがありました。その時のうれしさは今でもはっきりと覚えています。そうした経験があって、開業してぜひ自分の手で白内障の治療を行いたいと思ったのです。五感の刺激というのは人間にとってとても大きなものですが、特に目から入る刺激はすごいものだなと捉え、診療の際に大事にしています。
休日の過ごし方と自身の健康法についてお聞かせください。

私は以前から、一生のうちで楽器を1つと外国語1つは必ず身につけたいと思っていました。そこで、頭脳の衰えを防止したいということもあって、チェロを始めました。私のように手術をする人間は指の細かな動きが重要です。チェロは弾いていると指の動きのトレーニングにもなり、滑らかになりますし、手を動かすと頭がスッキリするのでいいですね。腕前はまだまだですが、毎日頑張って練習しています。他には、たまたまイタリアがとても好きなので、イタリア語を勉強しています。こちらは学び始めてもう20年にもなるのですが、イタリアに旅行に行った時には、会話に困らない程度には話せるようになっています。また、健康法は「早寝早起き」をすることです。子どもが毎朝6時に起きるので、それに合わせて起きるようにしていますよ。他には、健康を維持するために野菜をしっかり食べるようにしています。
患者にその日の「答え」を伝えたい
診療時に心がけていることについて聞かせてください。

医師と患者の関係は、あくまで同等だと考えています。昔は「医師は診察する側、患者は診察してもらう側」といったような格差を感じさせるものがありましたが、今はもうそういう時代ではありません。あくまで医師と患者は同等。確かに医師は患者さんから決まった診療費をもらってはいますけれども、私は患者さんと同じ立場に立って診療に臨むようにしています。
今後の展望や医院のあるべき姿とはどのようなものでしょうか?
病気にかかってしまった時に、真っ先に思い出してもらえる医院になりたいですね。病気にまったくかからないということはありえないので、もし目の病気になった時にはまず当医院に来てもらって相談してくれればと思います。また、私のような開業医の仕事は、患者さんの状態を正確に判断して大学病院のような専門機関に必要に応じて紹介できる体制を整えることだと思います。それを実現するために常に最新の知識を習得し、自分の医院で診療できることと、専門機関に任せることとの見極めをきっちりしていけるようにしたいと思います。「とりあえず目のことだったら福田先生の所へ行こう」と言ってもらえることが一番うれしいですね。
最後に、患者へのメッセージをお願いします。

私の医院に通ってくる方へ「その日の答え」を必ず伝えるようにしています。患者さんの中には、他の大きな病院に任せなければならない深刻な病状の患者さんも来ますし、老眼などで困って来る方もいます。しかし、当の本人にとってはそれはとても重大なことなのです。ですから、私は来てくれた方に対しては、しっかりとその日の診断結果と今後の方針について伝えるようにしています。また、医師といっても人間なので、医師と患者で合う合わないという相性の問題はどうしてもあります。こうした人間関係はわれわれ医療関係の人間にとっても非常に重要で、相性が良ければ患者さんも安心して心を開いて気安く話をしてくれます。やはり患者さんにとっても自分に合った医師を見つけて通うことが大事なのではないでしょうか。

