林 優亘 院長の独自取材記事
はやし歯科クリニック
(宇都宮市/雀宮駅)
最終更新日:2025/01/14

宇都宮線・雀宮駅から車でおよそ10分の場所にある「はやし歯科クリニック」。院長の林優亘(はやし・まさのぶ)先生は、一般歯科や予防歯科、歯周病治療、親知らずの抜歯、入れ歯やインプラントまで、幅広い治療に対応してくれる地域のかかりつけ医。カフェのような外観から中に入ると、高い天井と大きな窓で明るいスペースが広がり、笑顔のスタッフが温かく迎えてくれる。開放感がありつつもプライバシーに配慮されたユニットでは、リラックスして治療が受けられそうだ。穏やかでありながら頼れる雰囲気の林院長に、歯科医師を志したきっかけや診療で大切にしていること、頼れるスタッフたちのことや今後の展望など、じっくりと話を聞いた。
(取材日2024年11月27日)
めざすはどんな悩みやニーズにも応えられる歯科医院
先生が歯科医師を志したきっかけは何ですか?

身内に医師がいたこともあり、自分自身も影響を受けていましたし、親からも「将来は医療系に」と言われていました。しかし実は、自分は建築系に進みたいという思いもあり、未練を抱えながら歯学部に進みました。そこで歯科治療を実際に学んでみて感じたのは、歯科治療は「まず基礎があって、上の部分を作る」とか「設計が大事」など、建築と共通する部分が多くあるということです。子どもの頃から興味があった建築に極めて近いことをやっているというのは、開業20年を迎える今でも、私が楽しく仕事を続けられている要因の一つだと思います。医師ではなく歯科医師を志したのは、私自身の成績によるところが大きかったのですが(笑)、今となっては、歯科医師になって本当に良かったと感じています。
この地域で開業された経緯も教えてください。
卒業後は大学病院の口腔外科に進み、非常に良い環境で幅広い知識を学ばせてもらっていました。居心地が良く、15年ほど大学病院にいたのですが、そろそろ開業したいと考えた際、私の地元である名古屋と、大学のある横浜、そして妻の出身地である栃木の3ヵ所が候補に挙がったんです。さまざまな観点から検討しましたが、子どもが喘息持ちだったこともあり「空気のきれいなところ」というのが決め手になって、栃木にしようと思いました。当時、この辺りにはまだ住宅はほとんどなく、店舗が数店あるくらいでしたが、「これから開発が進み商業地化していく予定」ということだったので不安はありませんでした。貸主さんも「歯科医院だったら地域のためになりますね」と言ってくれたようです。
どのような患者さん、どのようなご相談が多いですか?

どんどん人口が増えている地域なので、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいますが、多いのは30〜50代の女性患者さんですかね。お子さん連れの方もいらっしゃいますし、親子3代で通ってくれている方もいます。ありがたいことに、患者さんがお知り合いに勧めてくれることが多く、「〇〇さんから紹介してもらいました」と遠方からいらしてくれる方も多いんです。私自身、ほぼすべての治療に対応しているので、どんな悩みやニーズ、ライフステージの方でも、安心していらしてくれたらと思います。矯正については、県内にとても信頼している後輩がいますので、私ではなくその先生に紹介というかたちにさせてもらっています。
治療内容も治療時間も、患者を第一に考える
お一人で幅広い治療に対応するのは、簡単なことではないと思います。

大学病院で働いていた時、へき地医療支援として、伊豆諸島の御蔵島に10日間ほど行ったことがあるんです。口腔外科の歯科医師として参加した私のほかにも、一般歯科、補綴、保存治療など、さまざまな分野の歯科医師がいて、6人でチームを組み、限られた期間で治療するんです。島には歯科診療所がないので、われわれが巡回診療に行くと、たくさんの方が治療を受けに来られます。そんな時「口腔外科の仕事だけしていればいい」とは自分には思えず、自分の専門以外の診療にも積極的に携わっていました。10日間を終えて帰る時、上の先生から「いろいろやってくれて助かったよ」と言ってもらったこと、自分自身も保存科や補綴科の仕事にやりがいを感じたことなどが大きく影響し、その時に「自分が開業する際には、保存治療や補綴なども自分でやろう」と決めました。
診療する際、大切にされていることを教えてください。
大学病院で勤務していた時の先輩の歯科医師が「すべての医療は患者さまのために」とよく言っていました。私自身も「患者さまのため」を何より大事にしています。歯科医師の立場からではなく、患者さんにとって良いと思える治療を提案し、患者さん自身に選択していただくことを心がけています。治療内容だけでなく、治療にかける時間も、こちらの都合ではなく患者さんのことを考え、予約には時間枠を設けず、歯科衛生士のスケーリングも時間制限なしで行っています。もちろん、時間をかければかけるほど良い、というわけではありません。30分を超えると、患者さん自身も口を開けているのがつらくなってきますので、患者さんに「時間をかけてゆっくりやりましょう」とお伝えしつつ、患者さんが疲れてしまわないように気を配りながらその日の治療内容などを決めています。
こちらのクリニックは、スタッフさんの対応もとても親切で丁寧ですね。

気持ちの優しい温かなスタッフばかりで、皆、仲が良いんです。自分たちでできることを探して率先してやってくれるので、歯科医師としては幸せな環境で仕事ができています。そんなスタッフたちに私からは「患者さんとたくさんお話ししてね」と伝えています。「雨は大丈夫でしたか?」「今日の給食は何だったの?」など、内容はなんでも良いので言葉を交わし、患者さんとの信頼関係をつくってほしい。これは、院外の人に対しても同じです。歯科技工士さんや、彼らの作った技工物を運んできてくれる人、歯科材料を届けてくれる人たちとも仲良くしてねと言っています。チーム医療を担う仲間として、尊重し合い、信頼し合いながら、診療を続けていきたいのです。そうした思いを共有できていることが、当院の温かな雰囲気や通いやすさにつながっているのかもしれません。当クリニックは定期検診やメンテナンスの受診率もとても高いんですよ。
今後もずっと、地域の患者たちと二人三脚で進みたい
定期的なメンテナンスは予防や早期発見につながりますね。

そうなんです。やはり、痛くなる前に来ていただくのが一番ですから。治療が一通り終わった後に、歯科衛生士から「後は状態を保つために3ヵ月に1回メンテナンスをお勧めします」とお伝えし、受付で「歯科衛生士さんから話があったと思うんですが予約はどうしますか?」と聞くようにしています。3ヵ月後の予約まではわからないという人には、はがきでお知らせすることも可能です。もちろん、時期が過ぎてしまっても気にすることはありません。先日は5年ぶりに来てくれた患者さんがいましたが、「なぜこんなに長く期間が空いてしまったのか」とは思いませんでしたね。5年後でもメンテナンスに来ようと思ってくれたこと、当クリニックを選んでいただけたことがつくづくありがたいと感じました。
クリニックの今後の展望を教えてください。
これからも、地元に根づいた歯科医院でありたい、患者さんが満足していただける診療を続けていきたい、それだけです。そのためにできること、例えば「今後も患者さんが安心して通ってくれるために自分が提供できるものはなんだろう」とか「スタッフにこれからもやりがいを持って仕事をしてもらうにはどうしたら良いだろう」など、いつも考えています。あとは、子どもたちが歯科大学に通っているので、「ここで働きたい」「ここを継ぎたい」と言ってくれたらさらにうれしいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

2005年に宇都宮に開業し、来年で20周年を迎える歯科クリニックです。「すべての医療は患者さまのために」をモットーに、幅広いご相談に対応しています。まだ来院したことのない方も、お久しぶりの方も、どんな方にも親身に対応しますので、困ったことや心配事がありましたら、いつでも相談にいらしてください。明らかな症状がなくても、気になることはなんでもお伝えいただけたらと思いますし、基本は予約制ですが、緊急性が高い時にはお時間をつくります。地域の皆さまが日々を快適に過ごせるよう、二人三脚で歩んでいけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1歯:38万5000円~、ホワイトニング/3万3000円~