予防歯科の内容や受診頻度は?
気になるポイントを知り健康な歯を
うおずみモール歯科
(明石市/魚住駅)
最終更新日:2023/11/28


- 保険診療
現在は「予防」を診療コンセプトに掲げる歯科が増えており、中には最重要テーマとして取り組んでいるクリニックも少なくない。また歯科検診の義務化が議論に上がるなど、歯科予防に対する世間の関心も高まりつつあるといえるだろう。とはいえ、一口に予防と言っても何をするのか、どのような意味があるのか、はっきりと説明できる人は意外に少ないもの。そんな疑問に答えてくれるのが、地域の健康に長く貢献してきた「医療法人たんぽぽ会歯科 うおずみモール歯科」の田中紀行院長。予防の大切さや歯科医院で行う予防歯科に関する具体的なアプローチについて、同院ならではの取り組みとともに詳しく聞いた。
(取材日2023年10月20日)
目次
3ヵ月に1回のメンテナンスで口から始まる全身の健康のキープを
- Q予防歯科とは、そもそもどのようなものでしょうか?
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A
▲予防歯科に関して研鑽を積んできた田中院長
以前は「歯医者は歯は治療するところ。痛くなってから行けば良い」と考える方が大多数を占めていました。しかし現在は予防に注目が集まり、う蝕、つまり虫歯を作らない、歯周病を起こさないなど、今ある歯を残すための対策が歯科の重要な役割となっています。歯を健康に保つには、まずはご自身による毎日のお手入れが欠かせません。それと同時にメンテナンスで歯や口の中をチェックして、必要に応じた治療や処置を定期的に受けることが大切です。また、口の健康は全身の健康にもつながります。患者さんの将来まで見据えた上で、口腔内を健康にコントロールして、日々の生活をサポートすることが予防歯科のめざすべき目標といえるでしょう。
- Q具体的には、どのようなことを行うのですか?
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A
▲丁寧な治療とわかりやすい説明を心がける
基本となるのは歯石除去を行うスケーリングと、歯根部をきれいにするルートプレーニングを合わせたSPRと呼ばれる予防のための処置です。さまざまなアドバイスとともに歯科衛生士が中心となって行います。初診の場合はエックス線撮影で口の中の状態を把握する必要がありますが、一般の方にはわかりづらいため、当院では口腔内写真も撮って画像をお見せしながら説明しています。処置後にも撮影して前後を比較すれば口の中の変化がひと目でわかるため、その後の定期的なケアへのモチベーションにもつながるでしょう。また治療後であっても別の場所に虫歯やなどのトラブルが発生する可能性があり、早期発見のためにもメンテナンスは重要です。
- Qメンテナンスはどれくらいのペースで受ければいいでしょうか?
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A
▲患者の状態に合わせた治療を提案する
適切な頻度や回数は、その患者さんの状態によって異なります。しかしあまり神経質に考えるよりも、一定の間隔できちんと通っていただくことのほうが重要です。そのため当院では皆さんが忘れずに無理なく通えることを念頭に置き、あえてすべての患者さんに3ヵ月に1回の受診をご提案しています。もちろん、もっと頻繁にメンテナンスを受けたいというご希望があれば、より短い期間でも対応可能です。今は予防意識の高まりもあり、最初から定期的なメンテナンスをご希望される方が増えています。保険適用の範囲内であれば、さほど大きな負担とはならないでしょう。ぜひ継続して受けていただければと思います。
- Qこちらのクリニックの予防歯科の特徴を教えてください。
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A
▲検査機器を充実させることにも余念がない
治療が完了した患者さんに、メンテナンスプログラムを提供しています。虫歯や歯周病の予防と早期発見に有用なことをご理解いただいた上で、3ヵ月に1回のメンテナンスによる定期検診と1年に1回のエックス線撮影をご案内しています。歯石除去は基本的に、歯が外に露出している部分には超音波スケーラーを使い、歯根部に関してはなるべく知覚過敏を起こさないように1ブロックずつ手動で丁寧に進めます。当院には10人以上の歯科衛生士が在籍していますが、ベテランぞろいで担当者によるレベルの差はありませんのでご安心ください。このように、どなたに対しても均質な治療やメンテナンスを担保することが当院の特徴の一つとなっています。
- Qメンテナンスを継続してもらうために配慮していることは?
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A
▲自分の歯を大切にして欲しい、と語る田中院長
定期的なメンテナンスは言うまでもなく、どこまですれば終了というものではありません。いつまでもずっと続けていただくのが原則ですから、長いお付き合いで信頼関係を築くことが大切ではないかと考えています。先ほどの「均質」というのは、同じことを提供するという意味ではなく、誰にも分け隔てなく同じレベルで接すること。その方のニーズや性格に合わせることも時には必要です。受診の間隔を調整したり、治療が必要な場合でも少し様子を見たり、定期的に診ているからこそいろんな選択が可能なのです。そうしたメリットを含め、皆さんに継続していく大切さをご理解いただけるよう、地域の予防意識の定着にさらに努めていきたいと思います。