全国のドクター13,995人の想いを取材
クリニック・病院 156,455件の情報を掲載(2025年11月06日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 糸島市
  4. 糸島高校前駅
  5. のなか歯科
  6. 野中 紀宏 院長

野中 紀宏 院長の独自取材記事

のなか歯科

(糸島市/糸島高校前駅)

最終更新日:2025/10/09

野中紀宏院長 のなか歯科 main

福岡市博多区中洲から糸島へ。2023年に新天地での診療を開始した「のなか歯科」の野中紀宏院長は、移転の理由を「新型コロナウイルスの流行で街に人影がなくなった」と率直に語る。しかし驚くべきことに、中洲時代の患者の中には、糸島に移転後も通い続ける患者も少なくないという。「患者さんの話をしっかり聞き、きちんと調べた上で治療を行っているだけなんですけどね」と語る野中院長。穏やかで口数は少ないが、「予防することで歯を守る」という信念のもと、予防歯科と小児矯正に力を注ぐ。地域医療への貢献をめざし、家族ぐるみで通える歯科医院として新たな一歩を踏み出した野中院長に、診療への想いを聞いた。

(取材日2025年9月3日)

中洲から糸島へ、移転後も患者が通い続ける理由

20年以上年診療を続けた中洲から糸島への移転を決めた理由からお聞かせください。

野中紀宏院長 のなか歯科1

直接のきっかけは新型コロナウイルスの感染拡大でした。中洲に人影が少なくなってしまったんです。2001年に開業して以来、20年以上その地で診療を続けてきましたが、パンデミックで街の様子が一変しました。移転先を探す中で「地域医療ができる場所がいいかな」と思い、自分で開業地を探して回りました。糸島を選んだのは、のどかな環境に惹かれたから。コンビニも車で行かないといけないような場所ですが、そういう静かな環境でじっくり患者さんと向き合いたいと考えたんです。私は佐世保出身で、大学進学を機に福岡に来てからずっとこちらにいます。にぎやかな都会から少し離れた場所で、一人ひとりの患者さんとしっかり向き合える環境を求めていたのかもしれません。

中洲時代の患者さんが今も通い続けている理由をどう考えますか?

正直、こんなところまで来てくれると思わなかったので、びっくりしています。波多江駅からタクシーで来ないといけないのに、それでも何十人もの方が通い続けてくださっています。「ちゃんと話を聞いてくれて、向き合ってくれる」という声をいただきます。私としては「結構ちゃんと聞くし、ちゃんと調べる」だけなんですが、それが良いと思ってもらえているならうれしいですね。ずっと通っているのになかなか良くならない、毎月行っても改善しないという経験をされた方も多いので、私がそういう方々の期待に応えられているのであれば、うれしいですね。

糸島での診療で感じる地域の特徴や患者層の違いは?

野中紀宏院長 のなか歯科2

患者さんの層がまったく違いますね。特に高齢の方が多い地域です。中洲の時は、インターネットで調べて「こういう治療をしてほしい」という明確な要望を持った方が一人ずつ来院されることが多かったんです。でもこちらでは、一人が来ると旦那さんを呼んで、子どもを連れて、おばあちゃんも来てと、家族みんなで来てくださる。これは田舎特有の良さだと感じています。最近は子どもも増えてきました。お母さん同士や子ども同士で紹介してくれることも多く、地域に根差したクリニックになってきたと実感しています。

予防歯科で守る、家族の健康

特に力を入れている予防歯科への想いを聞かせてください。

野中紀宏院長 のなか歯科3

ずっといろんな患者さんを診てきて、結局「予防で来てもらうことが大切」ということに尽きるんです。今は治療を終えた患者さんがそのまま予防で通ってくださる流れが随分定着してきました。予防で通い続けてもらう工夫を聞かれたら「患者さんとよくお話しすること」と答えています。シンプルですが、これが一番大切。その日の診療が終わったら、なるべく予約を取ってもらうようにして、3ヵ月ごとのメンテナンスを習慣化してもらっています。勉強会にも今でも通い続けていて、最初はインプラント、それから歯周病、補綴と幅広く学んできました。すべては患者さんの生涯にわたる健康に貢献するためです。

小児矯正への取り組みについて教えてください。

小児矯正にはかなり力を入れています。今は床矯正を中心に行っていますが、これは単に歯並びを整えるだけでなく、お口の成長を促してあげることが目的。そうすることで歯がきちんと並ぶ環境を整えていくんです。私の理想は、小児矯正をすることが当たり前になること。小さいうちから口腔筋のトレーニングを行ったり、悪い癖をなくすことで歯並びをよくしたり、将来的に大がかりな矯正をしなくて済むように導いてあげたい。最近は相談も増えていて、子ども同士やお母さん同士の紹介で来てくださることも多くなりました。小さい時から歯科医院に行くのが当たり前というふうになってほしいですね。

高齢者への嚥下指導なども行っているそうですね。

野中紀宏院長 のなか歯科4

高齢の患者さんの中で、嚥下に問題がある方や誤嚥のリスクがある方には指導をしています。喉を鍛える体操や嚥下体操などを教えて、自宅でも続けてもらうんです。実は新型コロナウイルスの流行前に、施設で嚥下指導をされている先生について毎週勉強させてもらっていました。月に1回、施設に同行して実践的に学んだ経験が今に生かされています。患者さんからはなかなか積極的におっしゃることはないので、こちらから「大丈夫ですか?」と声をかけることも大切ですね。家族の方も来られることが多いので、旦那さんの調子が悪そうだったら奥さんに聞いてみて、自宅での様子を確認したりもします。高齢になると有病者の方も多いので、内科的なことも気にしながら治療することを心がけています。

子どもに優しい歯科医院をめざして

子どもの患者さんへの対応で大切にしていることは?

野中紀宏院長 のなか歯科5

一番は「少しずつ」ですね。無理やり治療はしません。本人が「する」って言わないと、押さえつけてまで治療はしないんです。もしその日に治療ができなくても、「次回は必ずする」と約束をしてから帰してあげる。1回練習して、椅子に座ったり機械を見せたりして、次回から治療という流れです。子どもの気持ちを大切にしていますし、子どもであっても大人であっても、その人に合った最善の治療を提供したいという気持ちは同じです。歯科技工士とも連携しながら、一人ひとりに合わせた治療を心がけています。

今後の展望として、どんな歯科医院をめざしていますか?

まずは予防歯科のさらなる充実です。メンテナンスで患者さんにたくさん来てもらえる体制を整えたい。今はユニットが2台ですが、もう1台増やす予定で、将来的にはもう少し増やしたいと思っています。スタッフは現在、歯科衛生士2人で、あとは私の3人体制のクリニックです。私が治療している隣で歯科衛生士が予防処置を行うという効率的な診療ができていますが、今後はもっとスタッフを増やしていきたいとも考えています。そしてお子さんたちに関しては、口腔環境が悪くならないように、予防的な観点からアプローチしていきたい。地域医療に貢献するという診療方針のもと、より多くの方の口腔健康を守っていければと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野中紀宏院長 のなか歯科6

ママと子どもの歯科医院という観点から言えば、子どもがお口の成長をしっかりできるようにサポートしてあげたいです。小児矯正をすることが当たり前になって、歯並びの悪い子どもたちが少しでも減ってくれたらいいなと思っています。そして、お母さん方もきれいな歯になっていただければうれしいですね。でも何より伝えたいのは、予防の大切さです。痛くなってから来るのではなく、痛くならないために通ってほしい。駐車場も広く取ってありますし、家族みんなで通いやすい環境を整えています。中洲から糸島まで通い続けてくださっている患者さんたちのように、信頼関係を大切にしながら、皆さんの歯の健康を長く守っていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/40万円~、矯正/70万円~、小児床矯正/10万円~

Access