全国のドクター9,184人の想いを取材
クリニック・病院 160,574件の情報を掲載(2023年1月27日現在)

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 福岡市早良区
  4. 藤崎駅
  5. くすのき歯科医院
  6. 楠 孝司 院長

楠 孝司 院長の独自取材記事

くすのき歯科医院

(福岡市早良区/藤崎駅)

最終更新日:2022/05/31

157021 top

藤崎駅から徒歩4分。商店街の温かい雰囲気の中にあるのが「くすのき歯科医院」だ。落ち着いた雰囲気、2メートルの間隔でゆったりと配置されたユニットなどが目を引く同院は、院長の楠孝司先生が2007年に開業した。「当院にターゲット層はありません。患者さんに今できる治療を全力で提供するだけです。そこには保険診療・自費診療の区別はありません」と、穏やかな雰囲気ながらはっきりと楠院長は語る。また、欧州の基準をクリアしたクラスBの滅菌器具や口腔外バキュームを導入し、感染対策にも早くから取り組んでいる。「その方がそもそも持っていた歯をイメージしながら治療を行います」と語る楠院長に、治療時の心がけについて聞いた。

(取材日2021年11月24日)

滅菌、感染症対策に力を入れ、患者の不安解消に努める

先生が歯科医師をめざしたきっかけからお聞かせください。

1

祖父と伯父が歯科医師だったので、幼い頃から自然と意識をしていたように思います。福岡歯科大学を卒業し、その後は1年間医局に所属していたのですが、一度退職し、実は世界を知りたいと思い、バックパッカーをやっていました。アルバイトでお金をためていろんな場所を訪れました。2年ほどたった頃に区切りがつき、もう一度歯科医師として働きたいと強く思い、そこから友人や知り合いの先生方に連絡を取るようになりました。その中でとある先生に言われた「2年間この仕事を本気でやってみなさい」という言葉がとても胸に刺さりました。その後は久留米や田川などで勤務医として働き、その中で「この仕事をやっていきたい」と再確認もできました。

そうしてこの場所に開業されたのですね。

患者さんの厳しい目が集まる福岡市内に開業したいと考えていました。高取地区を選んだのは父のアドバイスのおかげです。高取地区は、修猷館高等学校や西南学院大学などがある福岡でも有数の文教地区。また官舎などもあるため、人の出入りも多く、年齢層も幅広いです。開業して14年がたちますが、実際に患者さんと接して感じるのは、皆さんの人柄の良さですね。休診日には母が清掃を行っているんですが、通りすがりの方が気さくに話しかけてくださり、そこをきっかけに受診してくださることもあるようです。老若男女満遍なく来てくださる印象で、ご家族で来院してくださったりと、患者さんに恵まれている感覚があります。

主訴にはどのようなものがありますか?

2

診察の入り口としては、もちろん痛みがあるということもありますが、歯石取り(スケーリング)なども多いですね。当院ではプロによる歯のクリーニング「PMTC」にも力を入れていますので、このエリアの健康意識の高さとマッチしているのではないかと感じています。ひどい症状になる前に歯科医院に足を運ぶ意識が根づいているのかもしれませんね。1日の患者さんの半分ほどは、メンテナンスやクリーニングの方なんですよ。クリーニングなどにかかる時間は約1時間で、短い方でも30分ほどはかかります。時間に余裕をもたせているため、歯科衛生士も皆しっかりと対応ができているのだと感じています。そして、来院されるきっかけになった最初の主訴と、心の中に以前から持っていた本来の主訴が異なる可能性があるので、信頼を得て本来の主訴を見つけ出すことも、私たちの役割だと考えています。

歯科衛生士にも高いレベルを求め互いに切磋琢磨し合う

スタッフさんの構成をお聞かせください。

3

現在は歯科医師が私1人、歯科衛生士が4人です。受付も歯科衛生士が対応しています。もちろん私も掃除など一緒にしますよ。私が率先して動かないことには、誰もついてこないでしょうから。歯科衛生士は14年の間に代替わりはしていますが、前任のスタッフが資料をまとめるなどして、しっかり引き継ぎをしてくれています。退職せざるを得なくなる際も半年以上前に報告してくれたりして、クリニックのことを本当によく考えて動いてくれています。私自身、勤務医時代は歯科衛生士さんたちとも同じ立場で、仕事に関する不安や不満なども共有してきました。自分が開業する際にはスタッフ一人ひとりの価値観を尊重しながら、待遇改善に努めたいと考えていました。

スタッフさんへの指導には、何か工夫などを取り入れておられますか?

毎朝の朝礼は行っていますが、ほかのクリニックさんと基本的な部分は大きく違わないと思います。ただ、当院の歯科衛生士には、エックス線検査の結果や患者さんのお話を聞く中で、ある程度の診断の見通しが立てられるようにレベルを高めてほしいと伝えています。そうすれば歯科衛生士から私にバトンタッチした時に患者さんへもう一度説明する必要もなくなりますし、歯科衛生士の目が加わって、診断レベル自体も引き上げることができると思うのです。やはり歯科衛生士にもプロ意識を持って患者さんに接してもらいたいですからね。現状そうやって成長してくれていると実感しています。

患者さんと接する際に心がけている点は何でしょうか?

4

まずは患者さんの意見を尊重すること、そして丁寧な説明を行うことですね。なぜこういう症状になったのか、どうやって治療を進めるかをしっかり理解していただけるよう説明しますが、それを受けるかどうかを決めるのは患者さんです。私たちから無理強いすることはありません。そんなことをしてしまえば、患者さんとの信頼関係を築くなど論外です。繰り返しになりますが、以前先生から「患者さんの最初の主訴と、本来の主訴は違うところにある」と言われたことがあります。これは信頼関係が築ければ自然と患者さんのほうから相談をしてくれるということなのだと思います。当院では自費診療にも対応していますが、患者さんは保険診療ではまかなえない部分を私たちに委ねてくれていて、その表れが保険診療と自費診療の金額の違いであるとも言えるわけです。その期待に応え続けることが、信頼を得る基本にあるのだと思います。

今後も地域に根差したクリニックをめざす

技術的に工夫している点などはありますか?

5

強引に削らないことも大切にしています。例えば、力を込めて削られる感覚は患者さんにも伝わると思います。私はできるだけ機器の回転を利用し、そっと当てるようにと意識しています。もっと言うならば、もとの歯がどうなっていたかをイメージしながら治療を行っています。削る時もそうですが、かぶせ物を作る時も、歯の根っこ部分という患者さんからは見えない箇所の治療を行う際も同様です。できる限り、生まれ持っていた自然な歯に近づけたいという思いが、私の考える審美的な治療です。患者さんに見えない、気にしない部分にも配慮するのはとても大事なことだと思います。インプラントを埋入する際も、もとの歯並びをイメージし、全体的なバランスを見ながら処置を行っています。

今後力を入れていきたい分野はありますか?

今、勉強を進めているのは歯周病ですね。新型コロナウイルスはさまざまな距離を生みましたが、一方でオンラインでの勉強会などが始まり、距離を気にしなくて良くなったメリットも感じています。例えば東京での勉強会など、通常であれば飛行機で通うところが、自宅でじっくりと勉強できるんですから。2時間半ほどの講座が8回もあれば、その先生の価値観なども感じることができるため、こういった状況でも勉強を続けることができるのだと改めて実感しますね。ほかには、悪くなった歯1本だけを治療するのではなく、もっと包括的な治療を行いたいとも考えています。これには先ほど言ったように、地道な信頼関係の構築が必要だとも思っています。

最後に、読者へのメッセージや今後の展望をお聞かせください。

6

歯科医院はそもそも感染対策がしっかりしている場所です。さらに当院は新型コロナウイルス流行の前から感染症対策にかなり力を入れていました。診察やメンテナンスが終わればチェアを毎度拭き上げ、滅菌の機器はクラスBというヨーロッパ水準のものを、口腔外バキュームも2台導入しています。以前は1時間に6人メンテナンスに入れるようにしていましたが、現在は待合室が過密にならないよう4人まで減らしています。もちろん、診療時間が短くなるということはありません。やはり患者さんには安心して通ってもらいたいのです。当院には誰がターゲットという考えはありません。1階なので車いすの方、障害がある方も通いやすいようで、どんな方であっても、自費診療・保険診療の区別なく力を注いでいく所存です。33歳で開業しましたので、そこから50年後の83歳まで、しっかりと患者さんと向き合っていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~
セラミック(全体)/5万5000円~13万2000円
セラミック(一部)/2万7500円~5万5000円

Access