村岡 一陽 院長の独自取材記事
むらおか歯科
(霧島市/隼人駅)
最終更新日:2025/06/11

鹿児島県霧島市隼人町にある「むらおか歯科」。待合はホテルのフロントを思わせるラグジュアリーな空間だが、スロープの設置やキッズスペースを完備するなど、幅広い層の患者に配慮した設計もなされている。村岡一陽(いちよう)院長は、開業から約30年にわたり、この場所で地域に密着した診療を続けてきた。診療の中心にあるのは「患者ファースト」の姿勢である。「自ら助けを求める声を上げられない存在にこそ、手を差し伸べたい」と語り、ボランティア活動などにも積極的に取り組んでいる。インタビューを通じて、歯科医師としての顔とは別の一面も見えてきた。
(取材日2025年5月12日)
五感を癒やす空間で、かなえる理想の笑顔
クリニックの内装が、とてもラグジュアリーな印象ですね!

内装にはかなりこだわりました。歯科医院というと、「痛そう」「怖そう」といったイメージを持つ方も多いと思います。そうした印象をできるだけ和らげたいと考えました。今の内装は、開業から10年がたった頃、全面的にリニューアルしたものです。診察台は全部で5台あり、そのうちの1台はインプラント治療などの際にも使用する特別診察室です。個室なので、プライバシーに配慮しながら集中して治療できるようになっています。大きな窓を設けたり、壁面の素材にれんがや石を使ったりして、閉塞感が出ないように工夫しました。
どのような患者さんが多いのでしょうか。
高齢者から小さなお子さんまで、幅広い層の方が来られます。診療内容も、保険診療で通院される方や自費治療をご希望の方などさまざまです。ですから、どなたにも安心して通っていただけるように院内の環境には配慮しています。入り口にはスロープを設け、車いすやベビーカーでも無理なく移動できるようにしました。トイレは3ヵ所あり、そのうちの1つは多目的トイレとして広く設計しています。女性用トイレには休憩用の椅子も設置しました。また、小さなお子さん連れの患者さんも多いので、キッズスペースやベビーカーも備えています。
診療において大切にしていることを教えてください。

患者さんとの信頼関係です。「この先生なら任せてもいい」と思っていただけることが何よりも大切だと考えています。そのために意識しているのは、患者さんの話をしっかり聞くことです。患者さんが何を求めているのかを言葉の端々からくみ取るようにしています。例えば恋愛でもそうですが、自分の気持ちをわかってくれる人には、自然と心を開けるものですよね。また、できるだけ不安や負担を減らすような診療も心がけています。例えば、忙しい方には一度の診療時間を少し長めに取り、通院回数を少なくすることもあります。なるべく無理なく、納得して治療を受けていただけるようにというのが基本のスタンスです。
先進の治療で、噛める喜びと輝く笑顔をあなたに
治療の特徴を教えてください。

当院では審美面に配慮した治療も提供していますが、見た目だけを整えるような治療をファーストチョイスとしていません。きれいな歯を削ってしまえば元には戻りませんし、歯の寿命も短くなってしまう。ですから、歯列を改善したいという患者さんに対しては、まず矯正治療で対応できないかを考え、必要に応じて専門の歯科医師を紹介することもあります。患者さんが治療に時間をかけたくないとご希望されたときは、インプラント治療などを提案することもあります。何よりも、長い目で見て患者さんに適した治療とは何なのか。そこを歯科医師という専門家の立場と、患者さん目線の両方から考えて判断するようにしています。最終的には、保険診療か自費診療かも含めて、患者さんのご希望と現実的な条件をすり合わせながら、無理のない治療を一緒に考えていきます。
インプラント治療についてもう少し詳しく教えてください。
インプラント治療を行う際は、術前検査として歯科用CTで必ず撮影します。骨の厚みや神経の位置などを3次元的に確認し、安全に治療できる状態かどうかをしっかり見極めることが大切です。全体的に歯周病が進んでいる場合は、まず歯周病を治療し、口腔内の環境を整えることから始めます。インプラントのメリットは、健康な歯を削らずに済む点です。両隣の歯に負担をかける必要がなく、自分の歯に近い噛み心地が期待できます。ただし、すべての方にインプラントが適しているわけではありません。顎の骨の状態によってはブリッジや入れ歯のほうが良い場合もあります。また、糖尿病や骨粗しょう症といった全身の疾患も考慮し、リスクが高いと判断した場合は治療を見送ることもあります。
セラミック修復治療は、どのような患者さんにお勧めなのでしょうか。

一般的に、セラミック修復治療は歯の見た目を改善したい方などが選ばれることのある治療法です。当院では、口腔内の状況や患者さんのご希望に応じてセラミック修復治療も選択肢の一つとして提示しています。セラミック修復治療を選ばれる患者さんには、見た目をきれいに整えたい方や、金属アレルギーのある方が多くいらっしゃいます。特に前歯は審美的なニーズが高く、自費診療での治療を希望される方が多いですね。奥歯についても「笑ったときに金属が見えるのが気になる」といった理由でセラミックを希望されるケースもあります。一方で、保険診療での治療を希望される方も多くいらっしゃいますから、無理にセラミック修復治療を勧めることはありません。あくまでも、治療方法の一つとして考えていただきたいと思っています。
50年先もこの地に診療を残す。それが自分の使命
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

実家はもともと銭湯を営んでいたんです。私は6人きょうだいの末っ子で、小学生の頃から家業の手伝いをしながら育ちました。しかし、一番上の兄が歯科医院を先に開業し、もう一人の兄も歯科医師になっていく中で、自然と同じ道をめざすようになりました。インプラント治療と出合ったのは、大学卒業後、県内外の歯科医院に勤務していた頃です。1つ上の兄が取り組んでいた症例を見たことがきっかけでした。外科的な処置が好きな自分の性格に合っていると思いましたし、「楽しい」というと語弊があるかもしれませんが、術式そのものに魅力を感じました。インプラント治療には、噛み合わせや歯周病、補綴などの基礎知識がすべて関わってきます。それまで学んできたことの応用だけでなく、さらに基本に立ち返るきっかけにもなりました。インプラント治療で学んだ技術は、ほかの治療にも生きていると感じています。
映画出演や保護猫活動など、ユニークな地域活動もされていますね。どのような想いがあるのでしょうか。
やはり、地元・霧島のために何かできることをやりたいという気持ちが根っこにあります。映画は、地域を盛り上げたいという想いからプロデューサーとして関わらせてもらいました。少しですがセリフのある役柄もいただいて出演もしています。保護猫活動は、私のライフワークの一つです。霧島市内の保護猫団体にも参加していて、自宅には20匹近くの保護猫がいます。妻もミルクボランティアとして2時間おきにミルクをあげたり、譲渡会を開催したりしています。10年ほど続けていて、これまでに50匹ほどの猫を保護しています。そのうち、20匹ほどの保護猫を里親さんに譲渡しました。個人でできることは限られているので、周りの皆さんにご協力いただきながら、これからもこうした活動は続けていきたいと思っています。
今後の展望や、読者へのメッセージをお願いします。

「歯科医院は、悪くなってから行く場所ではなく、悪くならないために通う場所」という意識を持っていただきたいと思います。保険診療の範囲でもできるメンテナンスがあるので、ぜひ活用してほしいですね。当院には、口腔外科専門の歯科医師も在籍しており、鹿児島県内の大学病院とも連携しています。万が一、当院で対応できない治療が必要になった場合でも、適切な機関に紹介できますので、安心してご相談ください。今後は、次世代へのバトンタッチも視野に入れながら、自分自身も少しずつ進化し続けていきたいと思っています。50年先もこのクリニックを残し、地域医療に貢献することが私の使命だと考えています。患者さんに信頼される歯科医院であり続けるために、今後も患者さんファーストの診療方針を変えるつもりはありません。これからも、私ができるベストな診療を提供していきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはオールセラミック(ジルコニア)/7万円~、セラミックインレー・アンレー/3万5000円~、インプラント手術/21万円~