全国のドクター14,015人の想いを取材
クリニック・病院 156,430件の情報を掲載(2025年9月30日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 名古屋市中川区
  4. 伏屋駅
  5. めぐみ歯科
  6. 中川 恵裕 院長

中川 恵裕 院長の独自取材記事

めぐみ歯科

(名古屋市中川区/伏屋駅)

最終更新日:2025/09/05

中川恵裕院長 めぐみ歯科 main

1996年の開業以来、長きにわたり地域医療を支えてきた「医療法人愛美会 めぐみ歯科」。2025年には、名古屋市中川区内で移転リニューアルし、より快適な診療環境へと生まれ変わった。中川恵裕院長は、予防歯科を軸に、患者の背景や暮らしに寄り添いながら地域に根差した診療を続けている。新たなクリニックでは、バリアフリー設計の強化に加え、女性専用トイレや車いす対応トイレ、個室診療室を備えるなど、誰もが安心して通えるよう環境を整備した。「地域に育ててもらった歯科医院だからこそ、これからも頼っていただける場所でありたい」と意気込む中川院長に、クリニックづくりへのこだわりや歯科医療への真摯な思いを尋ねた。

(取材日2025年7月2日)

誰もが安心できる歯科医療をめざして、地域と歩む

このたびの移転リニューアルには、どのようなきっかけや思いがあったのでしょうか?

中川恵裕院長 めぐみ歯科1

当院は、開業から29年を迎えます。これまで支えてくださった地域の皆さんに、より良い環境で診療を提供したいという思いから、このたび移転リニューアルを決意しました。建物や設備の老朽化に加え、スタッフの増員によって院内が手狭になってきたことも理由の一つです。ただ、長年通ってくださっている患者さんの通いやすさを考えると、大きく場所を移すことにはためらいがありました。電話番号が変わらず、できるだけ今の場所に近いことを条件に探していたところ、ご縁や地域の方々のお力添えもあり、幸いにも100メートルほどしか離れていない場所で、移転先を整えることができました。これまでと変わらぬ安心感の中で、より快適な診療環境を整えたい。その思いを込めて、新しいクリニックの準備を進めました。

新しいクリニックを設計する際に、特にこだわられた点は?

人と人とが向き合える空間づくりを意識しました。私が開業した頃と比べて、今の歯科に求められる役割は大きく変わってきています。治療だけでなく、予防歯科やオーラルフレイルの対応といった、生活の質の維持をめざした治療まで求められるようになりました。そこで今回は、歯科衛生士や助手が患者さんと向き合ってカウンセリングやトレーニングができるスペースをしっかり確保できるようにしました。診療室は完全個室ですし、カウンセリングルームも用意しています。待合室も広く取って、治療後に少し言葉を交わせるような、そんな余白のある設計にしています。それから駐車場も広く整備しました。これまでは駐車スペースがわかりにくく止めにくいというお声もありましたので、安心して駐車していただけるようにしています。

障害のある方をはじめ、どなたでも安心して通えるよう配慮されたと伺っています。

中川恵裕院長 めぐみ歯科2

今回の移転では、障害のある方にも安心して通っていただける環境づくりを重視しました。旧クリニックもバリアフリー対応でしたが、トイレの使いづらさなど課題がありました。新しいクリニックでは、車いす対応の広いトイレや女性専用トイレ、音や視線に配慮した個室診療室を整備し、落ち着いて診療を受けていただけるよう配慮しています。院内には、障害のあるアーティストによる絵画も飾り、「障害があっても社会の一員として胸を張って関わってほしい」との願いを込めています。私は特別支援学校の学校歯科医も務めていますが、障害のある方が日常的に歯科医院へ通える環境づくりが大切だと考えています。予防を重視し、必要に応じて愛知学院大学歯学部附属病院や愛知県医療療育総合センター中央病院と連携。私たちはその入り口として、継続的な口腔管理をお手伝いしています。

丁寧な口腔管理を通して、全身の健康を支える

訪問診療にも注力されていると伺いました。

中川恵裕院長 めぐみ歯科3

訪問診療については、拠点である名古屋市内を中心に各所へ出向いています。大切にしているのは「口腔の管理を通じて全身の健康を支える」という考え方です。歯科衛生士が中心となって継続的なケアを行い、歯科医師は必要に応じて処置や環境整備を担います。施設を訪問する際は、利用者さんの生活の場に伺っているという意識を大切にしています。施設職員とともに支える「チームの一員」という立場で臨むよう、スタッフにも伝えています。時間帯や対応方法にも配慮し、ご負担の少ない方法で関わるよう努めています。また、より良い支援のためには、率直に意見を交わせる関係性も重要です。気づいたことを伝え合いながら、協力し合える体制づくりをめざしています。

こちらで取り組まれている口腔筋機能療法についても、詳しくお聞かせください。

最近のお子さんは、いわゆる「口ポカン」と呼ばれる、無意識に口が開いた状態が定着している方が多く見られます。口の周囲の筋肉を使う習慣がないと口を閉じる力が育たず、口呼吸の癖につながります。感染症のリスクも高まり、健康面でも注意が必要です。そうした口周りの機能を整えるための方法として、当院では口腔筋機能療法(MFT)を取り入れています。唇・頬・舌の動きを鍛え、正しい呼吸・発音・飲み込み機能の獲得をめざす訓練です。また、ご高齢の方では、加齢に伴う口の機能の衰えを指すオーラルフレイルが注目されています。飲み込みにくい、むせやすいといったサインが初期兆候です。現在の状態を確認する問診を行い、必要に応じて検査や訓練を取り入れ、状態の維持に努めています。

口腔筋機能療法はどういったタイミングで、受診を検討したら良いでしょうか?

中川恵裕院長 めぐみ歯科4

お子さんの機能獲得を目的とするため早期の対応が望ましいですが、練習内容を理解し自分で取り組める小学校入学前後が一つの目安です。当院では0歳から定期検診を行っており、口が開いている、発音が不明瞭など気になる様子があれば段階的にフォローします。使わなければ筋肉は衰えるため、日常生活での自然な活用が大切です。また、治療にはご本人のやる気も重要です。楽しんで取り組み、できたことを一緒に喜ぶことが継続の鍵になります。最近は口腔機能の低下に気づきにくいケースも増えています。気になることがあれば、些細なことでもご相談ください。

治療が必要になる前に、気軽に来られる場所でありたい

診療で大切にされていることを教えてください。

中川恵裕院長 めぐみ歯科5

外来の患者さんに対しては、開業当初から予防歯科を診療の柱に据えてきました。患者さんにとっても、そして私たち医療者にとっても、できるだけストレスのない診療を行うことが、予防を継続していく上でとても大切だと考えています。痛みを伴う治療が必要になる前に、気軽に来ていただける場所であること、そして安心して通っていただける環境であることを常に意識しています。訪問診療においては、患者さんご本人だけでなく、ご家族の思いや施設職員の皆さんのご意見など、周囲の声にも丁寧に耳を傾けるようにしています。ご本人の希望だけでは対応しきれない場面もありますので、その方を取り巻く環境全体を見ながら、現実的で無理のないケアや治療方針を一緒に考えていくことが大切だと思っています。

先生がめざす歯科医院の姿とは?

私がめざしているのは、治療の必要がなくなるよう、予防中心に提供する歯科医院です。実際に、現在は定期的な予防のために来院される患者さんが、全体の7〜8割を占めるようになりました。予防で最も大切なのは、歯科医院にいる時間よりも、日々の暮らしの中でどれだけ意識的にケアできているかということ。当院では、歯科医師・歯科衛生士・受付助手がそれぞれの立場から、定期検診の意義や通院の重要性を丁寧にお伝えしています。また、治療を進めていく上では、患者さんご自身の「治療したい」という気持ちがとても大切です。私たちは治療の選択肢をご提示し、その中からご自身にとって最も納得のいく方法を選んでいただけるよう努めています。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

中川恵裕院長 めぐみ歯科6

かつて歯科医院は「虫歯ができたら行く場所」という印象が強かったかもしれません。しかし現在は、虫歯や歯周病の治療だけでなく、口腔全体の機能を保ち、衰えを防ぐことが大きな役割となっています。噛む力や飲み込む力なども含め、総合的に診ていく姿勢が今後ますます求められると感じており、そうしたニーズに応えられるような診療体制の充実に力を入れていきたいと考えています。初めて訪れた土地での開業でしたが、地域の皆さんに温かく支えていただき、ここまで歩んでくることができました。これからも、安心して通っていただける場所であるよう、向き合っていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/69万8500円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access