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中川 恵裕 院長の独自取材記事

めぐみ歯科

(名古屋市中川区/伏屋駅)

最終更新日:2024/04/23

中川恵裕院長 めぐみ歯科 main

名古屋市中川区、近鉄名古屋線伏屋駅から徒歩10分の地に「医療法人愛美会 めぐみ歯科」がある。院長の中川恵裕先生は、治療の必要がない予防中心の歯科医院をめざし、地域の歯科医療に貢献している。院長は予防中心になることを、「患者の苦痛軽減」と「歯科医師の心理的負担の軽減」という両者のメリットとして捉え、患者とスタッフを思う人柄がうかがえる。また、訪問診療や障害者診療にも注力し、在宅患者の口腔環境向上・維持に尽力する。口腔ケア通して患者の全身状態を管理すること、歯科衛生士を生かしてチーム医療を提供することなど興味深いポリシーを聞かせてくれた。その診療にかける温かな思いが、穏やかで丁寧な語り口から伝わってくる取材だった。

(取材日2016年6月22日)

患者の悩みや困りごとはとことん原因を究明する

こちらへ開院したいきさつなどお聞かせください。

中川恵裕院長 めぐみ歯科1

私は早い時期から開業を視野に入れ、卒業後は誰よりも早く自立したいという思いを抱いて勉強していました。その理由は、両親が楽しそうに働く姿を見て育ったからだと思います。早く自力で社会貢献したいと考えていましたね。開業にここを選んだのは、福祉制度が優遇されているため。出身地である岐阜県での開業も考えましたが、勉強会にもたくさん出たかったので、便利な名古屋市を選びました。中川区は道が整備された美しい景観の街。団地があってお子さんも多い印象を受けます。建物については、院長室は小さくてもいいから、診療室とスタッフルームを広めにと注文しました。院長はできるだけ診療室にいるほうが健全だと思うので。

来院される方の主訴や年齢層を教えてください。

主訴ですとやはり虫歯・歯周病・親知らずなどの症状が多いです。あとは義歯づくりや調整。最近では顎関節の痛みや歯ぎしりなどの顎のトラブルも目立ちます。年齢層としては、歯が生えたてのお子さんを含む未就学児から、主婦、ご高齢者など、日中に治療時間を確保できる方が多いと思います。小さなお子さんがいらっしゃる方や、妊娠中の方にも、子どものフッ素塗布による虫歯予防の必要性をお伝えしています。お子さんの成長に合わせて虫歯予防で来院される方もたくさんいらっしゃるようになりました。

診療時に心がけていることは? 

中川恵裕院長 めぐみ歯科2

お子さんの診療においては、子ども扱いしないようにして、説明する時も最初にお子さんに話し、目と目を合わせて会話するようにしています。治療できるかどうかも相談し、お子さんにしっかり治療内容を理解してもらい、意思確認をすることを心がけています。親子で一緒に診察室に入り、場所に慣れることも重要です。兄弟姉妹やお友達と一緒でも大丈夫ですよ。ご高齢者の入れ歯の困りごとに関しては、必ず原因があります。原因が分かるまでとことん追究し、それらを無視しないことが大切だと思います。私たちはすべての患者さんのお悩みや痛みの訴えに対して、何か、何かできないだろうかと考えを巡らせています。すべての診療において、その場で解決できない問題があることも、時間がかかることもあります。そんなときも「私も諦めないので、一緒にがんばりましょう」と患者さんにお伝えして、患者さんと進んでいきたいと思っているんです。

理想は治療の必要がない予防中心の歯科医院

先生が理想とする歯科医院とはどのようなものですか? 

中川恵裕院長 めぐみ歯科3

私の理想は、治療の必要がない予防中心の歯科医院。現在、予防のために来院される患者さんは全体の7〜8割を占めています。予防は当院にいる間より、自宅で行う時間の方が長いんです。そのため、患者さんの生活スタイルを知ることも大切になります。当院の取り組みは、患者さんが予防の重要さに気づけるよう定期検診の必要性や継続通院の意味をお伝えすることだと考えています。歯科医師・歯科衛生士・受付助手の三者がそれぞれ患者さんに伝えることで、ゆっくり患者さんの心に響いていくはずだと思います。そして患者さんの治療が成功するかどうかは、「治したい」という気持ちがあるかどうかで変わってきます。治療方法などこちらの提案を患者さんに賛同していただくことだけでなく、どうしたいかを患者さんが決めることが大切なんです。

先生はなぜそれほど予防に注力されるのでしょうか?

予防は、歯科医師と患者さんのお互いを楽にする方法なんです。患者さんは治療の苦痛を味わわなくて済む。歯科医師は、患者さんに痛い思いをさせていると気を遣わずに済む。歯科医師の仕事として、最も守るべきことは患者さんの負担軽減だと考えていると、予防に行きつきました。今でこそ予防に注目している歯科医院が増えましたが、ひと昔前まではまだ認知の低い分野でした。しかしお子さんがいる世代は、自分が虫歯で苦労した経験があり、自分の子どもに同じ思いをさせたくないという気持ちを持っています。メディアでも盛んに歯周病や口腔ケアについて取り上げるようになったおかげで、予防という考え方が浸透してきていると感じます。

在宅診療にも注力されているそうですね。

中川恵裕院長 めぐみ歯科4

9年ほど前、特別養護老人ホームで協力歯科医になったのがきっかけです。治療開始前の患者さんの口腔状態が悪く、口内をきれいにしておいて欲しいと伝えましたが、変化はありませんでした。周囲の施設スタッフは他に忙しく、患者さんが入れ歯を使っていることさえ知らないケースもあったんです。そんな方を見ていて、「毎日きれいに磨いてあげたい」という気持ちを抱いたんです。障がい者診療はこれまで大病院の専門施設で行われていましたが、患者増加でパンク状態になりつつあり、当院が受け皿となることを目的に始めました。障がい者の方は環境の変化に敏感。小さな頃から通い、当院にも慣れてもらいたいですね。障がい者診療は愛知県が推進している事業でもあり、大病院と連携しながら取り組んでいます。今年から養護学校の校医に携わることになり、より関わりをもっていけます。

訪問診療は患者の全身状態把握のためチーム医療で行う

先生の訪問診療への考えを聞かせてください。

中川恵裕院長 めぐみ歯科5

訪問診療は、チーム医療を軸に行っています。訪問診療専門の歯科医師・歯科衛生士が中心となります。患者さんが疾患を抱えている場合、医師からの意見書を参考にして全身状態を把握する必要があります。そのため、歯科医師・歯科衛生士だけではなく、施設スタッフ・ケアマネージャー・看護師・主治医などと連携が重要になるのです。訪問診療を円滑に行うため、全員で治療に携わり、情報共有することが大切です。チームが一丸となるため、交流の場や勉強会を設けるようにしています。こちらも会話の中で知識がついていけるよう、勉強しなければなりません。介護保険の居宅療養管理指導は画期的な制度で、週1回歯科衛生士による口腔内のケアが認められるようになりました。在宅でも口腔内を良い状態に保ち、全身管理を行うのが訪問歯科診療の意義です。

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

私は次男で、家業を継がずに自由に職業を選択して良いよと言われていました。もともと手先が器用でよく模型作りをしていたこと、地元に歯科医院が少なかったので、歯科医師を兄に勧められたことがきっかけとなり、高校の進路選択時に歯科医師になろうと決めたんです。実際に歯学部進学後は、技能実習や経営について学ぶことが楽しみでした。いろいろな実習をやる中で、最も興味を抱いたのは根管治療。根管治療はクローズアップされにくい分野ですが、すべての歯は土台がしっかりしていないと、いくら上に良いものを作っても意味がないんです。歯科医師という技術者の1人として、これからも根管治療にはこだわりを持って取り組んでいきたいですね。

今後の展望はいかがでしょうか。

中川恵裕院長 めぐみ歯科6

予防をより強化し、治療の必要がない患者さんを増やしていきたいと思っています。そして、患者さんにずっと通ってもらえるような雰囲気や環境を維持していきます。訪問診療でよく受ける相談には、摂食嚥下の問題や胃瘻にならないための対策、胃瘻になったけどまた食べさせたいということがあります。こうした悩みについて、今もなおスタッフ全員で勉強を続けています。もともと疾患を持っている患者さんの診療についても、きちんとした治療ができるよう考えていきたい。いろいろ先のことを考えるのは、新しいことに挑戦していく喜び、何かを作り上げる楽しみを感じていたいという思いもありますね。患者さんのために勉強を続けていきますので、患者さんも言いにくいことは遠慮せず、どんどん相談してもらいたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた矯正/62万円(税別)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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