クリニックでも対応可能
親知らずなどの口腔外科治療
やのファミリー歯科クリニック
(明石市/人丸前駅)
最終更新日:2025/06/27


- 保険診療
親知らずの抜歯が必要になったにもかかわらず、治療を断られた経験はないだろうか。また外科処置が必要だからと、専門の病院を紹介されたという人も少なくないだろう。そうした中、クリニックでの口腔外科治療に対応しているのが「やのファミリー歯科クリニック」だ。診療を行う矢野博之院長は大学病院などで口腔外科の研鑽を重ね、さまざまな症例に関わってきたスペシャリスト。親知らずの難症例から歯根端切除、良性腫瘍の切除まで幅広く対応しているのが特徴だ。「手遅れになる前に、まずは相談を」と注意を促す矢野院長に、クリニックでできる外科処置や診断を確実にする機器、あるいは医科との連携など、口腔外科診療についてじっくりと話を聞いた。
(取材日2025年6月12日)
目次
豊富な経験と充実の機器が可能にするクリニックでの口腔歯科診療
- Q口腔外科の専門的な治療に対応しているそうですね。
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A
▲長年口腔外科を専門的に学んできた矢野院長
私自身が口腔外科でキャリアを積んできたので、クリニック単位でできる外科治療にはおおむね対応可能です。皆さんのなじみがあるところでは親知らずの抜歯。部分麻酔でできるものに関してはほぼ治療できます。あとは歯根端切除といって、歯の根の先端を切除して膿の袋を取り除く処置ができます。歯茎にできるこぶのような骨隆起、口腔内の粘膜にできる良性腫瘍である線維腫の小手術も可能です。口腔がんに関しては組織を採取し検査に出すことはできますので、スクリーニングとしての役割は果たせるのではないかと思います。口腔内のケガの縫合、歯が折れた際の治療なども行っていますので、口腔外科に関することはなんでもご相談ください。
- Q口腔外科治療に用いる機器について教えてください。
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A
▲CTを始め、外科治療に必要な検査機器を充実させている
代表的なものでは歯科用CTを導入しています。外科治療に関しては骨や歯を2次元ではなく立体的に捉える必要がありますからね。適切な診断につながりますし、逆に適切な診断ができていなければリスクが残ったまま手術に臨むことになります。ですからエックス線検査と歯科用CTを駆使し、診断を定めて手術を行うようにしています。あとは心電図や血圧を計測するモニター機器を設置しています。これは外科処置に限ったものではありませんが、有病者を治療する際に重要な役割をもつ機器です。勤務医時代から医科と連携して全身管理をしながらの歯科治療にも関わってきましたから、有病者の方の抜歯など外科処置を行う時に活用しています。
- Q親知らずの抜歯について詳しく聞かせてください。
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A
▲口腔外科診療に関して、幅広く対応をしている
これまで数多くの抜歯を行ってきましたから、さまざまな症例に対応した経験がありますよ。経験値が少ない歯科医師だと、抜き始めたら実は骨とくっついていて全然抜けなかった、というケースもありますからね。ただし親知らずは必ずしも抜歯しなければならないというものではないんです。きれいに真っすぐ生えて上下でしっかりと噛み合わせがある場合や、骨の中に埋まっていて絶対に出てこない場合には無理に抜く必要はありません。ただ横から生えてきてほかの歯に干渉している、清掃性が悪くなって虫歯のリスクがある、痛みや炎症がある際は抜歯したほうが良いでしょう。そのためにもまずはエックス線検査や歯科用CTでチェックが必要です。
- Q歯ぎしり、顎関節症の相談にも応じられていると伺いました。
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A
▲些細な相談にも真摯に対応してくれる
大学院時代に歯ぎしりの研究をしていたこともあって、相談にいらっしゃる方は多いです。誰もが少なからず歯ぎしりをしているものですが、中には力が強く歯を痛める方がいます。歯ぎしり自体をゼロにする薬はありませんから、歯を守るためにマウスピースを装着していただきます。今は対応していませんが、また顎関節症に関しては勤務医の頃に顎関節症に特化した外来を担当していたので、こちらもある程度の患者さんがいらっしゃいます。当院では顎のストレッチによる理学療法でのアプローチも推奨していますので、顎が痛い、口が開かないといったお困り事にも相談に乗れます。
- Q医科との連携も大切にされているそうですね。
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A
▲医科との連携の大切さを話す矢野院長
口腔外科は医科との連携が重要な領域ですからね。今でも有病者の患者さんにかかりつけのクリニックがあった場合には、全身状態を確認してから外科処置を行うようにしています。部分麻酔であっても血圧が上がってしまったり、心臓に負担がかかってしまったり、感染のリスクが高まったりすることがあります。特に動脈硬化などで抗血栓薬を服用している方、骨粗しょう症の治療をしている方、免疫抑制剤を使っている方には注意が必要です。また睡眠時無呼吸症候群ではマウスピース状の器具をつくるのは歯科ですから内科との協力は欠かせませんし、糖尿病に関しても歯周病との関係性が強く、さまざまな観点から医科との連携は必要です。