中田 利明 院長の独自取材記事
中田歯科医院
(大阪市淀川区/東三国駅)
最終更新日:2025/04/02

大阪市営地下鉄御堂筋線、東三国駅から、徒歩約5分の場所にある「中田歯科医院」。院長である中田利明先生は、患者の要望や、患者が不安に思っていることなどをしっかりとヒアリングし、その上で治療内容をわかりやすく患者に説明する、ということを重視しているという。事実、中田先生の語り口や醸し出す雰囲気は非常に穏やかで、これなら受診する患者も些細なことでも質問しやすいだろうということがうかがえる。特に顎関節症では、日常生活での患者の習癖などが関係していることが多いので、患者から聞き取っていくことに注力している。設備面では、ハンドピースなどの医療機器の滅菌を徹底。「患者の立場に立った治療を行うことが大切」と語る中田先生に、治療に対する考え方などを詳しく聞いた。
(取材日2017年8月3日)
大切なのは患者の立場に立って行う治療
診療方針や、診療の際に心がけていることはありますか?

治療前に、患者さんに治療についての説明をしっかりと行う、ということはもちろんなのですが、その前に、まずは患者さんの話をしっかり聞くということを心がけています。患者さんの要望、気になっていることなどを、いかにきちんとヒアリングすることができるか。それが重要です。最近よく患者さんから質問されるのは、マスコミなどで取り沙汰されることが多い、医療機器の滅菌についてです。当院ではもちろん念入りに滅菌を行っていますが、コスト削減を目的に、そうした基本的なことをおざなりにしてしまう歯科医院があるのも事実のようです。また、新たな治療法についての質問なども受けることがあります。
新たな治療法とはどういった治療法ですか?
例えば、歯を削らずに薬品を塗布することで虫歯を治療するといった方法があります。私自身も、そうした治療法を勉強したりしていますが、当院では、まだ患者さんにその治療を行う段階ではないと考えています。マスコミは新たな治療法が見つかると、そのメリットばかりを取り上げますが、どんな治療法にもデメリットはあります。メリットばかりなら、どの歯科医院でもその治療を行いますよね。患者さんに新たな治療を行うなら、そうしたことをしっかりと見極めた上で行いたいと、私は考えています。
先生が注力されている治療について教えてください。
虫歯の治療に関しては、極力、神経を残す温存療法に注力しています。神経を取ってしまうと、歯が脆くなったり、次に虫歯になっても、なかなかそのことに気づかなかったりするので……。また、私は口腔外科出身なので、親知らずの抜歯や顎関節症の治療などにも対応しています。歯ぎしりや睡眠時無呼吸症候群のマウスピースの作成などで通院されている患者さんもらっしゃいます。治療の説明は、タブレット端末を用いて行います。タブレット端末にレントゲン画像を映し出し、拡大したり、画像の上から線を描いたりして説明するので、「自分がどういった治療を受けるのかがわかりやすい」と患者に思っていただけていると思います。
内装や施設・設備に関するこだわりを教えてください。

内装は、患者さんにリラックスして治療を受けていただくため、間接照明を入れたり、壁紙の色を優しい色にするなど、和める雰囲気を大切にしています。設備に関しては、被ばく線量の少ないデジタルレントゲンを導入している他、治療用の各ユニットにテレビモニターを設置し、患者さんがリラックスできるようなDVDを流しています。これがなかなか好評で「これは何のDVD?」「どこで売ってるんですか?」と、患者さんから質問されることもあります(笑)。また、ハンドピースをはじめとした治療用の機器の滅菌を徹底しているほか、天井埋め込み型の空気清浄機も導入しています。どれも当たり前の衛生管理として行っていることですが、患者さんに安心していただくため、最近はあえて告知するようにしています。
地元出身、地域密着の頼れる歯科医院に
なぜ東三国で開業を?

地元がここなんです。今もこの三国に実家があります。大学は東北大学歯学部だったのですが、東北があまりに過ごしやすく、向こうで就職すると、もう帰って来られなくなると思い、就職は近畿に戻って滋賀医科大学に入局しました。その後、地元であるこの東三国で開業し、今に至ります。私自身は今は箕面に住んでいて、40~50分かけて通勤していますが、毎日実家に立ち寄っています。医院の休憩時間などは院内のスペースはスタッフに明け渡し、私自身は実家で休憩しているんですよ(笑)。
患者層や主訴に何か特徴はありますか?
当院は向かいが小学校ですし、ビジネス街も近いので、患者さんの年齢層は小さな子どもさんからご年配の方まで、かなり幅広いです。開業したばかりの頃は、ご年配の方は少なかったのですが、いつの間にやらクチコミでご年配の方もたくさん来てくださるようになりました。また、仕事の都合で大阪にいて当院を受診していた患者さんが、大阪を離れた後も、奈良や神戸、長崎といった遠方から通ってくださる方もおられます。
歯科医師をめざしたきっかけについて教えてください。

幼稚園の頃は、医師になりたいと考えていました。祖母が目の悩みを抱えていたため、その相談に乗ってあげたいという気持ちからです。中学校くらいまでは漠然とそう思っていましたが、さすがに高校生になると、現実的に考えて医学部は無理だと考えるようになりました。実際、受験の時の本命の学部も工学部でした。しかし、当時の受験システムの関係で工学部と歯学部両方受験し、歯学部のほうに受かったので、歯科医師の道に進みました。医学部ではありませんでしたが、不思議と子どもの頃に考えていたとおり、医療の道に進むことになったのです。結果として歯科医師になったことには、後悔はまったくありません。
めざすのはなるべく痛みのない治療
将来の展望についてお聞かせください。

新しい知識や技術を積極的に勉強し、適宜導入していきたいと考えています。できることなら、痛みのない治療が理想ですね。また、今ある現状に満足せず、滅菌に関するシステムなどもバージョンアップしていきたいです。患者さんに質の良い治療を提供するためには、歯科医師だけでなく、スタッフも知識を共有していくことが大切なので、スタッフの教育にも力を入れていきたいです。
休日の過ごし方を教えてください。
ゴルフに行くこともありますが、せいぜい月1回程度です。どちらかと言うと、細かい作業が好きなので、超ミニサイズのブロックで何かを作ったりしていることが多いです。ピンセットや極細のニッパーを使って、ルーペで作業するんです。時々自分でも、「なぜ休日にこんなに細かくて疲れる作業しているんだろう?」と思うことがありますが、できあがった時の達成感があるのでやめられません(笑)。また、遠方に住む高校の同級生と年に2回ほど会っています。これも楽しみの一つですね。
読者に向けて、メッセージ、アドバイスをお願いします。

20代~30代の女性には、顎関節症を患っておられる方がとても多いです。顎に違和感や痛みがある場合は、早めに受診することをお勧めします。顎関節症の予防法としては、食事をする時に、左右どちらかの歯だけを使って食事をする、片噛みになっていないかをチェックしてみてください。もし片噛みをしているようなら、それを直すだけでも顎関節症の予防になりますよ。歯周病予防には、歯磨きを1~2分で終わらせるのではなく、テレビなどを観ながらでも良いので、10分~15分程度行い、お薬を一定時間口腔内に停留させるようにしてください。歯ブラシの持ち方は、鉛筆持ちがお勧めです。力を入れてブラッシングしすぎると、かえって歯や歯茎を痛めてしまうことになるので、あくまで軽い力で行ってください。親指と人差し指の2本の指で歯ブラシを持っても良いくらいです。顎関節症や歯周病の悩み、そして虫歯の治療に関してもお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホームホワイトニング/3万2000円程度