三谷宜生院長、室野宏幸副院長の独自取材記事

千里山田兄弟歯科

(豊中市／千里中央駅)

最終更新日：2023/04/26

「千里山田兄弟歯科」は、千里中央駅から徒歩1分。駅に直結したせんちゅうパルの4階にある。待合室はゆったりとした造りで、随所にチェストや本棚など木製の家具が置かれ、広いキッズルームがあるなど、リラックスした雰囲気が心地良い。奈良と大阪でクリニックを展開する山田兄弟歯科の千里院で、子どもから高齢者まで幅広い患者が訪れる。一人ひとりの異なる症例に対して、総合歯科ならではの幅広い選択肢を生かして、適切な治療の提供をめざしている。地域の歯科診療にかける思いや歯科医師としてのこだわりなどについて、院長の三谷宜生（よしお）先生と副院長の室野宏幸先生に話を聞いた。

（取材日2019年1月15日）

患者を自分の「家族」だと思って診療を行う
日々の診療を通して「口の歴史」を実感
診療を通して歯の健康意識を高める

患者を自分の「家族」だと思って診療を行う

普段の診療ではどのようなことを大切にされていますか？

【三谷院長】受診された方を「家族」だと思うようにしています。治療の際は、自分の家族や親戚にするつもりで、一番良いと思えるプランを提案します。さまざまな条件で、そのプランに同意を得られなかった場合も、「家族ならどうする」という視点で別のプランを提案します。その方に合ったプランを選んでいただけるよう、できるだけ多くの選択肢を用意したいと思っています。
【室野副院長】院長同様「自分ならこうしてほしい」「家族ならこうしてあげたい」という視点で診療プランを提案するようにしていますね。とはいえ、価値観は人それぞれ異なります。僕がいいと考えることは、僕の価値観に基づいている可能性も高いので、患者さんとしっかりと話し合って、その方の価値観に沿った治療法を見いだすことが大切です。診療時間を長めに設定しているのも、患者さんとのコミュニケーションを重視しているからです。

患者さんとお話しする際にはどんなことに注意されていますか？

【三谷院長】両親、きょうだい、子どもなど自分の家族に話すように説明することを心がけています。例えば、「インプラントって何？」と聞かれたときに、専門用語を使って端的に説明するのではなく、メリット、デメリット、注意したいポイントなどを、できるだけわかりやすく説明します。時にはその歴史にふれたりすることもあります。
【室野副院長】中には、治療プランの選択に悩まれる患者さんもおられます。そんなときも急かすことはせず、納得いただけるまで何度でも説明しますし、説明や話し合いだけでその日の診療が終わることもあります。何よりも大切なのは、治療やケアを「された」ではなく、「自分で選んで、やってもらった」と思っていただけること、その結果、患者さんが満足されることです。

特に自信を持っている領域を教えてください。

【三谷院長】幅広い患者さんに対応するクリニックなので、一般歯科の領域ならどんなことでもしっかり診させていただきたいと思っています。また、このクリニックに長く勤務しているので、インプラント治療など若い歯科医師にとってハードルの高い診療を担当する機会が多く、おのずと得意になります。
【室野副院長】約1年前まで、グループの心斎橋院で院長を務めていました。見た目を大切にされる患者さんが多く、審美面に配慮した治療についての経験値を高めることができました。治療をすると喜んでいただけることが多く、それが励みになって、審美性を重視する治療について自信が持てるようになりました。

日々の診療を通して「口の歴史」を実感

歯科医師をめざすようになったきっかけを教えてください。

【三谷院長】親戚のおじさんの影響で歯科医をめざすようになり、小学校の卒業文集には「将来は歯科医になる」と書いていました。親戚が集まった時など、いつも座の中心になっているような人で、「おじさんのようになりたい」と思ったのがきっかけです。人となりに憧れていたので、おじさんが違う職業だったら、歯科医師になっていなかったかもしれません。

歯科大卒業後のキャリアを教えてください。

【三谷院長】当院の前身にあたるクリニックに勤務しました。歯科医をめざすきっかけになったおじさんに「勉強したいなら山田先生のところがいい」と勧められたからです。おじさんに紹介してもらって見学に行き、その日に勤務すると決めました。理事長に「君は何ができる？」と聞かれて、「何もできないので、一から教えてください」と言ったことを今も覚えています。院長になった今でも、クリニックが勉強する機会をつくってくれるのでおじさんの言ったとおりでしたね。

こちらのクリニックに勤務されて何が一番勉強になりましたか？

【三谷院長】あらゆる年齢層の人を診ることができるのは、とても勉強になりました。お子さんから90代の方まで診ていると、人の「口の歴史」を見ることができます。経験を重ねることで、その方の口腔内がこの先どういう状態になっていくのか、今どのような処置をすることでその状態がどう変化するのか、わかるようになったことは大きな財産です。
【室野副院長】僕はずっと当グループに勤務してきたので、今持っているノウハウは全部ここで学んだものです。医療は知識や技術だけではなく、人と人のコミュニケーションが重要なので、臨床でさまざまな患者さんと接することが勉強になりました。

診療を通して歯の健康意識を高める

予防を重視されているそうですね。

【三谷院長】幅広い年齢層の患者さんを診療しているので、患者さんの将来の口腔内をある程度予測できます。悪くならないためにどうすればいいかを考えることができるので、予防に役立ちます。例えばお子さんなら、将来も歯を良い状態に保つことの大切さや、そのためにやるべきことを繰り返し伝えることで、歯医者通いを嫌がる中高生になっても、歯の健康にある程度気を使ってくれると期待しています。
【室野副院長】予防の一環として患者さん一人ひとりに合ったブラッシング指導も行っています。毎日歯磨きをしている方でも、利き手や癖によって磨けている場所とそうでない場所に差が生まれます。患者さんの磨き方を実際に見させてもらって、正しい磨き方を指導いたします。

多くの歯科医師が在籍しているクリニックのメリットを教えてください。

【室野副院長】すべての患者さんに気持ちよく過ごしてもらえるよう言葉遣いの指導など日頃から努力していますが、歯科医師も人間なので人によっては合う、合わないがあるかもしれません。合わなかった場合は、スタッフに言っていただければ他の歯科医師が担当いたします。院内だとカルテの共有もできるので、歯科医師が変わってもそれまでの治療がわかるので安心できます。当院は受付が診察室と離れていますのでそういった要望も言いやすい環境になっているかと思います。

今後の目標を教えてください。

【三谷院長】もっと多くの患者さんに来ていただけるクリニックをめざしています。単に多くの方に来ていただくのではなく、一人ひとりの患者さんに、お口の健康について正しい知識をお伝えして、その方に適した治療を提供することで、当院を選んでいただきたいと考えています。高額な治療がすなわち良い治療ではなく、永続性がある治療の良さを実感していただくことで、このエリアに住んでおられる方々のお口の健康に対する意識を高めることにつながっていくと信じています。
【室野副院長】歯が悪くなるのには必ず要因があります。ただ、削って治すだけでは、また悪くなるリスクが高いので、治した後のフォローを大事にしています。こうした姿勢で診療にあたっていくことが、地域の方々のお口の健康意識の向上に役立つと思います。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

【三谷院長】歯の状態は家庭の環境に大きく左右されます。特に家族の中心的な立場になることが多い女性は、家事や子育て、お仕事が忙しいとは思いますが、ご自身の口の中の状態にもっと気を使っていただきたいと思います。それがご自身はもちろん、家族のお口の健康を守ることにつながります。また、3月からは矯正治療を当院で完結させることができます。きれいな歯並びは審美面だけでなく、予防歯科にもつながりますので気になる方はお気軽にご相談ください。
【室野副院長】お口の環境が良くなると、体の健康に良いだけでなく、精神面にも良い影響を与え、とりわけ女性の方は明るくなられるなど生活の質を向上させることにつながります。一家の中心におられる女性がすてきになるとご家族全体の雰囲気も良くなると思いますので、決して諦めずにしっかりと治療、ケアされることをお勧めします。