生活習慣病について
知っておきたいこと
まつうら内科
(船橋市/海神駅)
最終更新日:2025/08/13


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高血圧症・糖尿病・脂質異常症などの「生活習慣病」は、全身の血管や臓器にダメージを与え、心筋梗塞や脳卒中にもつながることのある怖い病気だ。だが自覚症状を感じることは少なく、気づかぬうちに静かに進行していく。「生活習慣病やそのリスクをいち早く発見するためにも、健康診断や健康相談を積極的に利用してほしいと思います」と話すのは、「まつうら内科」の大平慧(おおひら・けい)院長。自覚症状の少ない生活習慣病では、患者に病気の特徴を理解してもらうことが重要となる。同院では模型やデータを用いて、動脈硬化の状態やそのまま放置した場合のリスク、継続治療が必要な理由など、患者への説明に力を入れている。今回は大平院長に、生活習慣病について患者が知っておくべきポイントを教えてもらった。
(取材日2025年5月8日)
目次
食生活や運動習慣、内服薬などで改善を図る生活習慣病。継続的な受診で心筋梗塞や重い病気の発症予防を
- Q生活習慣病とはどのような病気なのですか?
-
A
▲生活習慣病は症状がわかりづらく、重症化してしまうことも
主に日々の食事内容や運動などの生活習慣などが引き起こす症状を総称して「生活習慣病」といい、高血圧症・糖尿病・脂質異常症などが代表的な病気です。怖いのは、いずれも自覚症状があまりないという点。糖尿病では口の渇きや排尿回数増加などが症状として現れることもありますが、異常を感じる頃にはある程度進行しているものと考えられます。そのため、何かしらの異常を感じて検査を受ける方は少なく、健康診断の結果から発見されることが多いですね。当院では船橋市の特定健康診査や企業健診も行っており、お勤め先などで受けられた健康診断の結果をもとにした健康相談にも対応しています。
- Q生活習慣病を治療せず放置するリスクについて教えてください。
-
A
▲生活習慣病が重篤な疾患を引き起こすことも
高血圧の状態が続くと動脈硬化を引き起こし、さらに悪化すると心筋梗塞や脳卒中といった命に関わるような病気につながりかねません。脂質異常症も動脈硬化を引き起こして心筋梗塞などの危険性を高めます。また糖尿病では神経障害や視力障害、腎臓への影響がよくいわれますが、血管系やあらゆる臓器にも影響を与えます。これらはほんの一例であり、高血圧症・糖尿病・脂質異常症は併発することが多く、生活習慣病が体に与えるダメージはとても大きいです。1つが悪化するとほかも同様に悪化する傾向にあり、肥満の場合は複数の危険因子が重なって「メタボリック症候群」と診断されることも。こうなると、大病を患う危険性はますます上がります。
- Q治療はどのように進められるのですか?
-
A
▲患者一人ひとりの価値観に合った治療計画を提案
ご自身の体にどのような影響が出ていて、動脈硬化とはどんな状態か、模型やデータなどを用いてご説明し、今後の心筋梗塞のリスクをガイドラインに沿って示すこともあります。生活習慣病は自覚症状の少ないので、患者さんに理解してもらうことが重要です。その上で日常生活でできること、減塩や食事内容の見直し、運動習慣の獲得をご案内します。それで数値が改善できれば習慣をキープ、改善が見込めない場合には薬の使用を検討します。近年糖尿病には心臓や腎臓を守る役割もある治療薬もあり、適切と判断される場合にはご案内します。高血圧の背後にある他の病気により血圧が上がることもあるので、生活習慣病発症の原因も注意深く観察します。
- Q数値が良くなっても通院は必要なのでしょうか?
-
A
▲模型やデータを用いて、わかりやすく丁寧な説明を行う
患者さんに知っていただきたいのは、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病は、基本的には継続的な通院が必要であることです。食生活や運動量の見直しだけで良い状態を長く保てる方もいれば、薬でコントロールしている方、一定期間服用を続けて「いったんやめてみたい」という方もいらっしゃいます。いずれの場合も定期的に血圧など健康状態を確認して、急激な悪化や重い病気の発症の防止につなげることが大切。治療に関して患者さんのご希望があるならばできるだけそれを尊重し、定期的に症状や数値を確認しながら、自発的に治療に取り組んでいただけるようサポートしています。
- Q患者側にできることがあれば教えてください。
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A
▲不安に感じることがあれば気軽に受診してほしいと話す大平院長
自覚症状を感じないと体内の変化にも気づきにくく、なかなか受診につながらないかと思います。生活習慣病やそのリスクをいち早く発見するためにも、企業や自治体で健康診断の機会があれば積極的に受け、受けた結果をそのまま放置しないようにしましょう。そしてもし生活習慣病を指摘されたならば、そこから生じるリスクや継続治療の必要性についてご理解いただきたいと思います。私もそこに力を入れていますし、患者さんが「よくわからないけれど、言われるままに薬を飲んでいる」と不安を感じるようではいけません。当院では医学的なガイドラインを重視した上で、その方の価値観に合った治療計画を提案するよう心がけています。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/5万9400円