大平 慧 院長の独自取材記事
まつうら内科
(船橋市/海神駅)
最終更新日:2025/06/05

船橋市西船の大通り沿いで、20年以上にわたり地域住民の健康を守り続けている「まつうら内科」。開業当初より「診療科の垣根を問わず患者さんを診ること、専門外を理由に診療をお断りしないこと」をモットーとしており、その方針は大平慧先生が2代目院長となった今も変わらない。地域のかかりつけ医として患者の悩みに広く向き合い、必要に応じて適切な病院に紹介できるよう病診連携も強化。病院での治療がひと段落した患者のフォローアップ等の病院からの逆紹介にも対応している。地域医療の中での診療所の役割を見つめ、介護や福祉分野との連携にも力を入れながら、包括的に地域に貢献する同院。「地域の皆さんのニーズにより一層お応えしていきたい」と語る大平院長に話を聞いた。
(取材日2025年5月8日)
診療科を意識せず、気軽に頼れる診療所
初めに、こちらの診療方針をお聞かせください。

当院は地域の皆さんにとってのかかりつけ医。診療科の垣根を問わず患者さんを診ること、専門外を理由に診療をお断りしないことをモットーに、先代院長の松浦誠一先生と私とで幅広い症状に向き合っています。例えば「胃の辺りが痛い」といった症状一つとっても、胃腸の病気の可能性、心臓の病気の可能性、心身の不調の可能性、あるいはその他の病気の可能性などがあります。「風邪をひいたかもしれない」といった症状についても、いわゆる通常の「風邪」の他に、自己免疫系疾患、他の臓器の疾患の症状の一部だということもあるのです。また中には、「これといってどうということはないが、とにかくなんとなく体調が悪い」といった症状の方もいらっしゃることと思います。そのようなときに誰もが相談できる診療所。それが当院のコンセプトです。
受診を迷うようなときも気軽に相談できるのですね。
発熱や風邪症状、腹痛や下痢など何か症状が出たときはもちろんのこと、無症状であっても「健康に不安を感じている」、「健康診断や人間ドックの結果を見てほしい」といった一般的なご相談も可能です。いずれも予約は必要ありません。また私は「防げる病気はあらかじめ防ごう」という思いを強く持っています。船橋市の特定健康診査や各種がん検診にも対応しており、必要に応じて胃カメラやエコー検査も行っています。2025年6月からは骨密度測定も開始予定です。診察した結果を踏まえ、生活上でご留意いただく点について、一人ひとりに合わせたより良い提案ができるように努めています。
先生はもともと総合的な診療に目を向けていらしたのですか?

初期研修修了後は大学病院の医局に所属し、消化器疾患の診療に携わっていました。そんな中で約2ヵ月間、外航船に船医として出向することになったのですが、船内に医師は私一人。「私の専門科はこれだから、こういう病気の診療を中心に行う」といったことは通用しない環境でしたので、そこではプライマリケアを徹底的に行うこととなりました。すると船医を終えて日々の診療に戻った際、「自分の診療科」というフィルターを少しだけ外して患者さんを診るような余裕も生まれたんです。そうしてみると、「特定の診療科の疾患に当てはめて診療すると、見逃してしまうこともある」という事実にも気づかされましたね。その後も地域によっては、複数の分野の病気を持つ患者さんの対応が求められることもありました。そうした経験を経て、地域のかかりつけ医としての総合的な診療にやりがいを感じるようになり、今もそのような視点を大切にしています。
病院・介護・福祉との連携で包括的に地域に貢献
病診連携についてはどのように取り組まれていますか?

地域医療においては、専門科の医師とかかりつけ医の両輪がうまく回ることが大切です。かかりつけ医は患者さんにとっての医療の窓口。その地域に根差して地域の方々の健康上のお悩みを広く受け止めて、より精密な検査や専門科での診療が必要だと判断したら、適切なタイミングでその分野専門の医師が所属する急性期病院に紹介するといったことが重要なのは言うまでもありません。当院では以前より、船橋中央病院、船橋総合病院、船橋市立医療センターなどの総合病院との連携を強化しておりますし、また状況によっては大学病院へも紹介するなど、適切な医療にスムーズにおつなぎできるよう体制を整えています。
病院からの逆紹介にも対応しているのだとか。
病院へのご紹介後に病状が落ち着いて当院に戻ってこられる方のフォローアップの診療はもちろんのこと、当院に受診歴のない方についても、病院からのご紹介を受けつけています。高血圧、脂質異常症、糖尿病、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、甲状腺疾患、脳梗塞後、心筋梗塞後、各種不整脈、慢性心不全、慢性腎不全、各種肝炎、逆流性食道炎、慢性胃炎、胆嚢腺筋腫症、肝血管腫、睡眠時無呼吸症候群など、こちらも内科疾患に幅広く対応しております。糖尿病に関する各種注射剤や自己血糖測定管理も可能ですし、消化器疾患に関しては上部消化管内視鏡や腹部エコーによる経年的なフォローも行っています。
地域医療では、病院や診療所がそれぞれの役割を果たすことが大切なのですね。

病院は、より精密な検査や高度かつ集中的な治療を行うことが主な役割となっていることと思います。対して診療所は、何か症状が出たときに適切に診療の方向性を定め、初期対応を行い、もし必要となれば病院へ紹介する、あるいは地域の皆さまの健康不安を広くお伺いして病気の発症や悪化を防ぐといった役割が求められているものと考えております。そしてもちろん病院での専門的な治療を終えた患者さんをフォローしたりする役割も担っています。このような役割分担で地域の医療資源が最適化され、その地域全体の健康増進を図る、特に近年はそれが重視されていますね。
他にも診療所にとって大切な役割があるとか。
診療所にとってもう一つ大切なのが、介護や福祉分野との連携。患者さんにとって身近なかかりつけ医は、生活の上でのさまざまなお困り事の相談の場となることが多々あります。日々の診療でお会いする中で介護や福祉のサポートが必要な状態があれば介護や福祉分野との連携で患者さんにとって必要な情報のご提供や迅速な書類作成を行い、包括的に地域に貢献できるよう努めています。
一人ひとりの価値観に合った医療の提供をめざす
診療の際に意識していることをお聞かせください。

何か症状が出た、あるいは健康診断でひっかかったといったことをきっかけに診断を行い、病気が見つかったのであれば必要に応じてそれを治療する。それは当然のこととして、その方の病気に対するお考えなどもお伺いしながら、その方に応じた日常生活での注意点なども併せてお伝えすることは、より患者さんと距離が近いかかりつけ医にまさに求められる役割だと考えています。同じ病気であったとしても、それが生活にどのような影響を及ぼしているのか、どのように改善していくのが良さそうなのかといったようなことは、患者さん個々それぞれです。各種医学的なガイドラインを遵守することは大前提として、その方の価値観に合った医療を提供できるよう心がけています。
一人ひとりに合わせて治療を考えてくださるのですか?
そうですね。よほど重篤なものは別ですが、基本的には患者さんのお考えや価値観も踏まえずにただちに画一的な治療のみを行うことは避けています。それでは治療の継続も難しくなるからです。例えば高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病はまずは食事内容や日々の運動習慣等の見直しが大前提です。お一人お一人まったく違ったご生活背景をお持ちですので、もし画一的なご案内をすればその時点でそれは形骸化してしまいます。有酸素運動をするといったご案内一つとっても極めて多忙な方、足腰が痛い方などさまざまです。十分にお話を伺い、どこがガイドラインどおりにすぐに治療取り組め、どこがそうではないのか、その場合はどうすればその方に最適化した療養をご案内できるのか、そのすり合わせを徹底します。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

医療を巡る情勢は常にめまぐるしく変化し続けていますが、診療科の垣根を問わず患者さんを診るという方針は、先代院長の頃から今日に至るまで一貫しております。そのために広く、そして深く対応するべく常に知見の習得にも励んでおります。当院に通われている年齢も症状もさまざまな患者さん、ご紹介くださる近隣病院の方々や、この地域でかかりつけ医をお探しの方など、地域の皆さんのニーズにより一層お応えできるようこれからも邁進してまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/5万9400円