虫歯や歯周病を防ぐことにつながる予防歯科
全身疾患との関連も
てらだデンタルクリニック
(柏市/北柏駅)
最終更新日:2025/08/01


- 自由診療
定期検診で口腔内を清潔にしたり、歯磨きなど日々の手入れをしっかりと行うことで虫歯や歯周病の防止を図る予防歯科。歯の健康だけに着目されがちだが、目的はそれだけではないと「てらだデンタルクリニック」の寺田英史院長は語る。口腔内のケアを怠ることで体にどのような影響が起きるのか。また、子どもが早期に予防歯科に取り組むことでどのようなメリットがあるのか。寺田院長に予防歯科の重要性や検診を怠ると起こり得るリスク、日常生活での歯の手入れの方法などを教えてもらった。
(取材日2025年7月8日)
目次
日々の手入れと定期検診の継続で歯周病菌により誘発される全身疾患の予防にも。虫歯への予防意識も高めよう
- Q予防歯科の重要性について教えてください。
-
A
▲レントゲン検査で見えないリスクの早期発見をめざす
予防歯科では虫歯や歯周病のリスクを減らすことを大きな目的としています。特に歯周病は無自覚で進行しますので、気づきにくく、症状がかなり進んだ頃にズキズキとした痛みや噛んだ時の違和感などが出てきて、最終的には歯が抜ける可能性もあります。その結果、高齢者だと噛む力や飲みこむ力が弱くなることで誤嚥性肺炎を引き起こす可能性も出てきます。また、近年では、歯周病は全身疾患にも影響があることがわかってきています。歯周病菌との関連が疑われるものだと心筋梗塞や脳梗塞、因果関係がわかっているものでは糖尿病や骨粗しょう症などがあります。つまり予防歯科で口腔内の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながるのです。
- Q予防歯科はどのようなことを行うのでしょうか。
-
A
▲歯科衛生士による歯石除去と歯周ポケット検査で、歯周病を予防
当院では、医師や歯科衛生士が定期検診で歯周病の検査を行い、次に歯の表面についた歯垢(プラーク)が石灰化して固まった歯石を取っていきます。歯石は通常の歯磨きでは落とせませんので、検診で除去するのは重要な施術になります。他にも歯と歯茎の間にできる溝、いわゆる歯周ポケットの深さもチェックして、歯周病の進行具合も診ます。うまく磨けていないようであればブラッシング指導なども行います。その他に、当院では水と微細なパウダーをジェット噴射で歯に吹きつけて汚れを落とすエアフローも実施しています。これは他院では自由診療で提供されていることが多いですが、当院では保険の範囲内で行っています。
- Q大人と子どもで予防の方法に違いはありますか。
-
A
▲年齢に合わせた予防ケアを実施
18歳以下のお子さんについては歯周病になるということはほとんどありません。そのため、検診では基本的に歯石取りやフッ素塗布などの虫歯予防が中心です。予防歯科は乳歯の頃から始めるのが望ましいです。虫歯になってから来るよりも恐怖心は少ないですし、予防歯科への意識づけにもなります。また、矯正の必要があれば、早めに取りかかりやすくなることもメリットだと思います。一方、大人は歯周病予防が中心です。というのも、加齢とともに骨の再生スピードは遅くなるので、必然的に歯を支える骨を溶かす歯周病進行しやすくなるからです。先ほども申し上げましたが歯周病は進行することが多いのでより検診を怠らないことが大事です。
- Q診療をする上で心がけていることを教えてください。
-
A
▲検査結果をもとに、生活に寄り添った治療計画を提案
当院では「患者様のため、医院のため、自分のためになることを考え、行動する」という理念を掲げています。患者さんが痛みや異状に無自覚だったとしても、検査をすればこのまま放置し続けると将来的にどういう状態になるか、最悪、歯を失うこともあり得ることは検査でわかりますので、リスクについての可能性はできるだけお話しさせていただいています。その上で、患者さんもそれぞれの生活や仕事などがありますから、そこともすり合わせしながら、いつから治療や検診を始められるか、どれぐらいの頻度で来られるかなどを確認していきます。通常3、4ヵ月に1回程度ですが、症状の進行によって間隔が狭まったり、広がったりします。
- Q自宅でも気をつけるべきことがありましたら教えてください。
-
A
▲日々の口の手入れを意識的に行うことが重要だと話す寺田院長
おそらく、ブラッシングはほとんどの方がされているでしょうが、デンタルフロスや歯間ブラシなど、いわゆる補助清掃道具まで使われている方は少ないと思います。歯ブラシだけでは取れない汚れもありますので、やはり補助清掃道具も併用していただきたいです。他にも、何か食べた直後の口腔内は酸性に傾いていますので、食後すぐに歯を磨くことは逆に歯の表面を傷つける可能性があります。できれば30分ほどたってから歯を磨くのが望ましいです。それが難しければ、うがいやマウスウォッシュを使って口腔内を酸性からアルカリ性に戻すようにしてください。そういった日々のケアが自身の歯を長持ちさせることにつながっていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/22万円~