三浦 靖 院長の独自取材記事
三浦歯科医院
(市川市/市川駅)
最終更新日:2024/10/15

JR総武本線・市川駅から歩いて6分の場所にある「三浦歯科医院」。三浦靖院長が力を入れるのは、口腔内だけでなく、全身の健康を考えた歯科診療だ。三浦院長の治療やアドバイスを求めて、遠方からも多くの患者が訪れる。歯科医師とスタッフの風通しも良く、一丸となって患者を支える同院。トリートメントコーディネーターの導入や、子ども向けイベントの開催など、スタッフのアイデアが実現に至った例も多い。穏やかで丁寧な人柄の三浦院長に、同院の診療の特徴やチーム医療について話を聞いた。
(取材日2024年5月20日)
口腔内だけでなく、全身の健康を見据えた歯科診療
こちらには、どのような方が通っているのでしょうか?

近くにお住まいの方が中心ですが、遠方からいらっしゃる患者さんも多いのが当院の特徴ではないでしょうか。関東圏はもちろん、中には九州・四国・北海道から、新幹線や飛行機を使って来院される方もいらっしゃいます。年齢はお子さんからご高齢の方まで幅広く、主訴も同様にさまざまです。歯の痛みなどの口周りのお悩みの他に、口の中の健康増進をめざすことで「体のコンディションを整えたい」「運動パフォーマンスを高めたい」と望まれる方もいらっしゃいます。これは私が「歯の治療だけでなく、口を含めた全身の健康と運動パフォーマンスも見据えた歯科医院でありたい」と考えているからです。そのためスポーツを愛好される方の来院も多いですよ。
先生は、口腔内と全身の両方の健康に目を向けていらっしゃるのですね。
あまりイメージしづらいかもしれませんが、口と全身の機能は密接につながっているのです。例えば、口の中の病原菌が血液に侵入して全身を巡ることで、心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こす可能性が高まりやすいことが徐々に知られるようになりました。血流の悪さが全身疾患を引き起こしたり、悪化させたりすることも少なくありません。また、高血圧症やアトピー性皮膚炎、認知症、うつ症状や視力の低下といった歯科とは関係ないと思われるような症状も、歯科と関わっているとする報告もあります。私は他の診療科の病気を抱えた患者さんを多く診療してきたこともあり、その経験を『病気になったら歯医者へ行こう!』という本にまとめて上梓しました。遠方からの患者さんは、その本を読んで来院される方も多いようです。
特に力を入れている治療はありますか?

虫歯や歯周病の治療はもちろんですが、お口の中を健康に保つために口腔清掃を含めた定期検診を重視しています。人間には免疫力があり、血液に侵入した歯周病菌などをやっつけてくれますが、その死骸がプラークとなって血管を狭くし、血流を悪くしてしまうことがあるのです。血流が悪くなると免疫細胞の活性化に必要な栄養や酸素が届きにくくなり、免疫力の低下につながります。つまり、定期的なメンテナンスでお口をきれいにすることが免疫力低下の防止につながり、全身の健康にアプローチすることも可能になると考えられるのです。また、噛み合わせは血流や運動パフォーマンスと密接な関わりがあると考えられています。そのために歯科医療のアプローチとして、詰め物やかぶせ物を変えたり、不具合のある部分を整えたりして、噛み合わせの調整にも注力しています。当院では、患者さん一人ひとりの症状に合わせた治療を提案させていただきます。
スタッフのアイデアも取り入れた、より良い環境づくり
こちらで働くスタッフの皆さんは、とても生き生きとしていますね。

当院には、向上心があり自主的に動けるスタッフがそろっています。ミーティングではさまざまな意見が挙がりますし、トリートメントコーディネーターの導入や、子ども向けイベントの開催など、実現に至ったアイデアもたくさんあるんですよ。私は、スタッフから挙がった意見は大切にしたいと思っています。良いアイデアは積極的に取り入れて、スタッフにとって満足度の高い職場をつくりたい。風通しの良い、何でも話せるような職場環境が理想です。スタッフたちがクリニックへの疑問や不満でモヤモヤしてしまっては、自信を持って患者さんをお迎えできませんし、雰囲気も悪くなってしまいますから。能力あるスタッフたちが生き生きと活躍できる職場を、これからもめざし続けたいです。
三浦院長とスタッフが1対1で話す機会もあるのでしょうか?
はい。全体ミーティングとは別に、すべてのスタッフと私が1対1で話す機会を定期的に設けています。何も堅苦しい話ばかりをするわけではありません。一緒に昼食を取りながら、たわいもない世間話をすることもありますよ。その会話の流れで日頃感じていた不満や疑問が出てきたり、新たな意見が生まれたりすることもあり、それがまた良いクリニックづくりにつながるのです。1対1で話す時間を「心の垣根を取り去るような場」にしたいと思っていますし、スタッフもそのように感じてくれていたらうれしいですね。
トリートメントコーディネーターとは、どのような役割を担っているのでしょうか?

一言でいうと患者さんとクリニックの橋渡し役です。初診の患者さんからはお悩みを伺って、当院の診療の流れをお伝えします。検査や歯科医師の診察を経て、次にいらした際には歯科医師の見解や提案をお伝えし、選択肢を提示します。患者さんのご希望や質問を受ける立場でもありますので、しっかり答えられるよう勉強も欠かしません。トリートメントコーディネーターの職務について専門的に学んだスタッフもいるんですよ。そして情報提供と並んで重要なのが、歯科に対する恐怖心の緩和です。「歯医者さんが苦手、怖い」とおっしゃる患者さんは少なくありません。トリートメントコーディネーターはその思いを受け止めて良き相談相手となり、歯科医師や歯科衛生士とも話し合いながら、患者さんが安心して治療を受けられるようサポートしています。
病気で困っている人を一人でも多く助けたい
診療の際に心がけていることをお聞かせください。

まずは患者さんの悩みをできる限りお聞きするようにしています。その上で問題を解消するための方法を検討し、先ほどお話しした人間の体のメカニズムなども伝えつつ、解決方法を提案します。治療を受けることについては無理強いすることはありません。歯科医師が全身の健康も視野に入れた診療を行うことは、まだ一般の人には理解しづらいでしょうから、丁寧に説明をしてその考えに基づいた歯科診療も望まれるようであれば行います。私から説明することもあれば、トリートメントコーディネーターが間に入ることもあり、患者さんが「話しやすいな」と思う相手に相談できるような体制を整えています。
ところで、先生はなぜ歯科医師を志したのですか?
私の出身は岩手県の久慈市で、兄が歯学部に進みましたから、私は同じ医療でも別の道である医科の医師になろうと思いました。といっても、高校生の頃は生徒会長として生徒会の活動で忙しい毎日を送っていて、みんなが帰ってから一人で陸上部の練習をしていたので、勉強する時間をつくるのは難しかったのです。父は「2浪まで許す。高校3年間は好きなことをやれ」と言ってくれていたので、そんな高校生活を送り、浪人して医学部をめざそうとしたのです。ただ現役の時にまったく受験をしないのもおかしな話ですから、練習のために兄が在籍していた東京歯科大学の試験を受けたら合格しました。父は浪人していいという考えだったのですが、母は「頼むから浪人をしないでくれ」と、しきりに歯学部への入学を勧めたのです。当時の歯科医師はたいへん良い時代だったのと、兄が東京にいて安心感もあったのでしょうね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

病気で困っている一人でも多くの人の力になりたい。これは以前から変わらない私の思いです。投薬などの対症療法では悩みが解消されないことがあり、そもそも何が原因で心身の不調が起きているのかがわからないこともあるでしょう。そんな時に噛み合わせの調整などの歯科診療を行うことで、悩みや不安へアプローチできる可能性もあるのです。一般的な歯のお悩みはもちろん、歯と全身の関連性に興味のある方も、ぜひ一度相談にいらしてください。歯科医師には聞きにくいことも、トリートメントコーディネーターにならきっと話しやすいかと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはデュアルホワイトニング/4万9500円
オフィスホワイトニング/3万3000円
ホームホワイトニング/2万2000円