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山崎 俊義 院長の独自取材記事

善行団地ファミリー歯科

(藤沢市/善行駅)

最終更新日:2025/10/10

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科 main

善行団地の1階で開業して約20年になる「善行団地ファミリー歯科」。山崎俊義院長は小学校時代に前歯を折ってしまったという体験から歯科医師を志し、今では1歳から102歳まで幅広い患者の診療にあたっている。団地開設から50年以上がたち高齢者が多い地域特性に応じて、噛み合わせを重視した義歯治療や訪問歯科診療にも対応。院内のすべての水に次亜塩素酸水を使用し、診療環境の衛生管理を徹底している。「患者さんのために細く長く」と語る山崎院長は、患者の趣味まで覚えてメモを取りながら話を聞く姿勢で地域医療に貢献。50代からテニスを始め、家族との時間も大切にする温かい人柄が印象的だ。6人のスタッフとともに地域に根差した診療を続ける山崎院長に、歯科医師としての原点や診療への思いを聞いた。

(取材日2025年8月22日)

前歯の外傷から始まった歯科医師への道

歯科医師になられたきっかけを教えてください。

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科1

実は小学校の頃、掃除の時間に机を移動させていて、つまずいて転んで前歯を2本折ってしまったんです。その時に治療してくださった歯医者さんに憧れを抱いたのがきっかけですね。もちろん痛かったんですけど(笑)、その先生の姿がとても印象的でした。親は歯科医師ではありませんが、母が看護師だったこともあり、医療系の何か資格を取って仕事をしたいなという思いもあって、歯科医師をめざすことにしました。出身は東京の港区ですが、本当に下町の海側で、オフィスビル街や商店街があってお祭りも盛んなところでした。小学校と中学校は今はもう廃校になってしまいましたが、小学校は1学年1クラスで私の学年は二十数人しかいなかったんです。そんな環境で育ちましたが、あの時の歯医者さんとの出会いが今の私の原点になっています。

こちらの善行団地で開業された経緯をお聞かせください。

実は妻が探してくれたんです。東京医科歯科大学(現・東京科学大学)歯学部附属病院総合診断部で2年間の研修医を修了し、ずっと勤務医や分院長をしていましたが、いつかは独立しようと思っていました。30代になってそろそろかなと。埼玉、千葉、いろんなところを探していた時に、妻がこの団地の場所がテナントとして空いていると見つけてくれました。前にも歯科医院があったそうなんですが、その先生が突然辞められて5年ぐらいブランクがあったようで、非常に困っていた患者さんが多かったんです。団地の方々が本当に歯科医院を必要とされていたので、ここで地域医療に貢献したいと思いました。地域の皆さんに支えられて、来年4月で丸20年を迎えることができます。

どのような患者さんが来院されていますか?

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科2

基本的には団地や近隣にお住まいの方が中心で、長く通ってくださっている方も少なくありません。この団地自体ができてから50年以上たちますので、当初から住んでいる方はもうご高齢になって、70代以上の方が多いですね。義歯に関する相談が特に多いです。先日は102歳の方がヘルパーさんと一緒に歩いて来られましたよ。上下の入れ歯の作製を希望されていましたね。一方で、ご家族で来院くださる方もいて、小さい子だと2歳ぐらいのお子さんも。本当に幅広い年齢層の方が来てくださっています。水曜日と土曜日の午後は訪問歯科診療の時間にあてていて、通院できなくなった患者さんのところへ伺っています。私はホームケアに関しても学んできましたので、在宅での口腔ケアもしっかりサポートしています。

噛み合わせと予防を重視した診療体制

診療では、噛み合わせを重視されているそうですね。

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科3

噛み合わせの不具合により体のゆがみや不調が生じることがあります。不定愁訴といって身体的な原因がないのに不調を訴える症状にも、噛み合わせが影響している可能性があります。診断では、患者さんの顎の動きを再現する機械を用いて、顎の状態を分析します。特にゴシックアーチやフェイスボウという検査法を採用しており、顎を左右前後に動かしていただいて、本来あるべき噛み合わせの位置を見つけていきます。義歯治療でも噛み合わせは重要で、いくらきれいに義歯を作っても、ずれた噛み合わせではしっかり噛めないんです。ただ、患者さん自身の噛み合わせは急には崩せません。例えば、エックス線で根の周りが黒く見えるときは、噛み合わせの強さや顎の動きによる影の可能性もあるので、そうした状態のときや、明らかな揺れがあるなどの場合に慎重に調整させていただきます。また、所属する神奈川県保険医協会の研究会に積極的に参加し、日々精進しています。

予防歯科についてはどのような取り組みをされていますか?

まずは患者さんの毎日の適切な歯磨きが一番大切だと思っています。それと歯科医院での定期的なクリーニングですね。歯周病は生活習慣病の一つといわれていますので、生活習慣の見直しも重要です。食事、睡眠、栄養、運動、すべて含めて考える必要があります。最近よく言われる糖尿病との因果関係もありますしね。主に歯科衛生士がリーフレットを渡して、患者さん一人ひとりに合った歯磨き方法を指導したり、歯ブラシをお勧めしたりしています。硬い歯ブラシでゴシゴシされている方には少しやわらかめのものを、歯並びによっては、歯が重なったところや奥歯の届きにくいところをケアしやすい、ヘッドの小さいワンタフトブラシをご提案しています。正しい歯ブラシの使い方やその応用も含めて、しっかりとブラッシング指導を行っています。

院内で使うお水にもこだわっていらっしゃると伺いました。

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科4

開業当初から、院内のすべての水に次亜塩素酸水を使用しています。これは化学薬品が入っておらず、純粋な塩と水で作られているものです。治療の一環として、患者さんのうがい用にも活用していますよ。患者さんはもちろん、スタッフの感染予防も考えて導入しています。こうした環境整備も、通院していただくための大切な取り組みだと考えています。

スタッフとともにつくる温かい地域医療

診療で心がけていることを教えてください。

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科5

患者さんのお話をよく聞くようにしています。場合によっては家庭のことも含めてメモ書きしながら。趣味のことなどを書きとめて、次にいらした時に話題にするんです。例えばテニスをされている方であれば、最近テニスはどうですか?と聞いたり。あと、ご高齢の方が多いので、院内を土足とし、特に転倒には注意しています。実際に受付で転んでしまって救急車を呼んだこともありましたので、来院時からお帰りの時まで常に気を配っています。

スタッフの皆さんについてもお聞かせいただけますか?

スタッフは全員で6人です。歯科衛生士が3人、歯科助手が2人です。長年勤めてくれているスタッフも多いですよ。スタッフが患者さんの主訴をまず受付で聞いてくれて、例えば根の治療の続きで受診されたとしても、他のところにお痛みがあればそちらを優先してエックス線の準備をするなど、臨機応変に対応してくれています。本当にみんな協力的で、私はあまりおしゃべりなほうではないんですが、必要なことを察して前倒しで動いてくれるので本当にありがたいですね。

お忙しい毎日だと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

山崎俊義院長 善行団地ファミリー歯科6

高校時代はラグビー部、大学では弓道部でしたが、息子の影響でテニスを始めまして、去年の9月から本格的にスクールに入りました。初心者クラスから始めて、今は初級クラスになりましたよ。息子が帰省してくれば一緒にやることも。妻も同じテニススクールに通っているので、2人で楽しんだりもしています。ちなみに娘は今イギリスに留学しているんですが、私が不得手なSNSについて教えてもらったりしています(笑)。それと、YouTubeを先生にギターの弾き語りや、一眼レフカメラやコンパクトデジタルカメラを持って、高原や渓谷、鍾乳洞など、ドライブや電車での日帰り旅行に行くこともあります。診療と同様、家族との時間も大切にしていますよ。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

地域の患者さんのために、細く長く続けていければと思っています。何か役に立つことができれば、という気持ちでしかないですね。2歳から102歳まで、幅広い年齢の方々が安心して通える歯科医院として、スタッフと一緒にこれからも地域の皆さんの歯の健康を守っていきたいと思います。

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