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宮川 英光 院長の独自取材記事

宮川歯科医院

(横浜市鶴見区/鶴見市場駅)

最終更新日:2021/10/12

宮川英光院長 宮川歯科医院 main

京急本線鶴見市場駅から徒歩3分の場所にある「宮川歯科医院」は、地元育ちの宮川英光院長が2000年に開業。歯が生え始めたばかりの乳幼児から高齢者まで、家族ぐるみで通える歯科医院として頼りにされる存在だ。虫歯や歯周病治療、入れ歯作製など一般歯科領域を幅広く診療しており、丁寧な治療はもちろんのこと、いつも朗らかな宮川院長の人柄やスタッフのこまやかな気配り、待合室に掲示されたスタッフの似顔絵などアットホームな雰囲気も同院の魅力。「ほとんど宣伝をしないのにたくさんの患者さんにかわいがっていただいて、とてもありがたいですね」と話す宮川院長に、同院の成り立ちや普段の診療の様子など、さまざまな話を聞いた。

(取材日2018年1月10日)

「ありがとう」と言われる仕事に憧れて歯科医師に

歴史のあるクリニックだと伺っています。

宮川英光院長 宮川歯科医院1

そうですね。私が父から当院を受け継いだのは2000年ですが、父が開院した1967年から数えると50年以上診療を続けていることになりますね。以前はここから少し離れた場所にあったのですが、私と父の二人で診療するには少し手狭だったので、院長交代を機に現在の場所に移転しました。長年通ってくださっている患者さんの中には、どうしても父に診てほしいという方もおられますので、今も短時間ではありますが父も診療しています。父は口数が少なく、患者さんにも個人的な話はあまりしないんですよ。それでも不思議なことにスッと患者さんの懐に入っていけるんです。父から学ぶことはまだまだ多いので、このまま一緒に診療していければうれしいですね。

歯科医師になったのは、お父さまの影響でしょうか。

はい。子どもの頃は「ごみ収集車の運転手さんになりたい」と言っていたそうです。地域の人がごみ収集の職員さんに「いつもありがとう」と声をかけているのを見て言い始めたらしいんですよ。昔から、人に「ありがとう」と言ってもらえる仕事をしたいと思っていました。父は「ここは仕事場だ」と、私を診療室には入れてくれなかったのですが、私の部屋が診療室の真上にあったので音だけは聞こえていたんです。治療の音やお子さんの泣き声に交じって、治療の後、父が患者さんから「ありがとう」と言われているのが聞こえてくると、「ああ、いいもんだなあ」と思っていました。

どのような患者さんが多く来院されますか?

宮川英光院長 宮川歯科医院2

午前中は高齢者や小さなお子さん、15時台は主婦の方、夕方になると学校帰りの学生さんが来院されて18時以降は会社帰りのビジネスパーソンと、多い層は時間帯によって変わりますが、歯が生え始めたばかりのお子さんから80歳超のお年寄りまで幅広い世代の方にご利用いただいています。私も2歳からこの鶴見市場の町で育ちましたから、患者さんの中には同級生もいますし、小さい頃から私を知っている方も少なくありません。いまだに患者さんから「あなた、昔は外で真っ黒になって遊んでいたのよ」などと言われてしまうこともあります(笑)。長年、家族ぐるみで通ってくださる方が多い一方で、初診の方も1日に1~2人、月にして20人以上来院されます。ほとんど宣伝をしていないのに、紹介やクチコミでたくさんの患者さんにお越しいただいて、とてもありがたいですね。

治療用の水にもこだわり虫歯になりにくい環境づくりを

診療の特徴をお教えください。

宮川英光院長 宮川歯科医院3

虫歯や歯周病治療、入れ歯作製など、歯科で一般的に行なわれている診療には幅広く対応しています。また、口腔外科の歯科医師が月に1度診察に来ていますので、親知らずの抜歯など口腔外科的な処置も可能です。私自身は大学で補綴治療を専門に勉強し、特に入れ歯治療を得意としています。一般的に入れ歯は保険適用よりも自費のほうが高品質だと思われているようですが、最近は保険の入れ歯にも良いものが出てきています。それに、保険適用の入れ歯を使って感じた不具合が、自費の入れ歯にすれば解消されるとは限りません。保険の入れ歯で満足なら自費の入れ歯は必要なく、余分なお金を払わなくて済みますから、当院では自費を希望される方にも、まずは保険適用の入れ歯を試すようお勧めしています。

予防歯科にも力を入れているそうですね。

はい。虫歯になっても治療すればよいと考えがちですが、治療するたびに歯を削ることになり、歯の寿命が短くなってしまいます。また治療が必要な患者さんが増え続けると、マンパワーの問題から一人の患者さんにかけられる時間が少なくなって、患者さんにとっても治療する私にとっても、不幸な状況になりかねません。当院には歯科衛生士が4人在籍していて、ユニット4台のうち1台を歯科衛生士専用にしています。患者さんお一人につき30分の枠を設けており、口腔内のチェックを行い、専用の器具を使って歯に付着した歯垢や歯石を除去していきます。クリーニングの後は口腔内マッサージも行っているんですよ。このマッサージはお口周りのほうれい線除去にも効果が期待できるといわれているようなのですが、そういったこともご自分のお口の中に関心を持つきっかけになって、虫歯や歯周病の予防につなげていただければうれしいですね。

そのほか、診療面でのこだわりがあればお聞かせください。

宮川英光院長 宮川歯科医院4

予防を進めていく上で、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えることも大切だと考えています。その一環として、当院では2015年に、ユニット内の水を除菌して次亜塩素酸水を生成するシステムを導入しました。ユニット内は清掃ができないので細菌が繁殖しやすいのですが、次亜塩素酸水は殺菌力が高いといわれ、治療時に使用すると口腔内の細菌を殺菌できるので虫歯や歯周病の治りも早くなるとされており、再発予防効果も期待できます。また、高濃度の次亜塩素酸水で20秒間うがいをすると口腔内の細菌数が半数以下になるともいわれており、当院では、治療前に患者さんにこのお水でうがいをしていただいています。さらに、空気中に噴霧するとインフルエンザやノロ、ロタなどのウイルスの殺菌効果にも期待できるため、専用の噴霧器を診療室に設置して感染症予防にも努めています。

患者とスタッフがともに幸せになれる空間をめざして

診療に際して心がけていることは何でしょうか。

宮川英光院長 宮川歯科医院5

ただ悪いところを治すだけではなく、虫歯になった原因と、治療後のいい状態を維持する方法もきちんとお伝えするようにしています。例えば、お子さんや学生さんなど若い患者さんの場合、もし親御さんも当院に通っておられれば、ご家族ぐるみで食生活など生活習慣についてアドバイスしています。また、中高年以上の方では、虫歯や歯周病だけでなく口内炎や白板症など粘膜の病気にも注意しています。粘膜の病気は自然に治ることが多いのですが、中には放置すると口腔がんに進展する場合もありますので、少しでもおかしいと感じたらなるべく早く、専門の医療機関にご紹介しています。私は、患者さんには最もいい治療を受けてほしいと願っています。そして、それを提供するのは私でなくてもいいと思っているんです。患者さんを適切な医療機関に振り分けることも、開業医の大切な役割だと考えています。

お忙しいかと思いますが、どのようにリフレッシュされていますか?

昔から付き合いのある地元の仲間と、年1回旅行に出かけるのを楽しみにしています。また、去年は大学時代に入部していた自動車部のOBのグループで、北海道の十勝スピードウェイへ出かけてサーキット走行してきました。長年、鶴見歯科医師会の活動に積極的に関わってきたのですが、これからはもう少し自分の時間を楽しみたいと思っています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

宮川英光院長 宮川歯科医院6

私が院長を継承して18年になりますが、「みんな仲良く」「子どもとお年寄りには特に優しく」「いつも笑顔で」の3つをテーマに、患者さんも、治療する私自身も、働いてくれているスタッフも、みんなが幸せになれる空間づくりをめざしてきました。患者さんとスタッフたちもとても仲が良く、治療の前後に待合室で話し込んでいることも多いのですが、それも3つのテーマが浸透しているからだと思っています。今後も今のいい状態を維持していきたいですね。読者の方でまだかかりつけの歯科医院をお持ちでない方は、できればご自宅に近い場所で、患者さんのライフステージに合わせた治療やケアを提案できる歯科医師を探してみてください。そういう歯科医師に出会えた方は幸せだと思いますし、私自身も地域の皆さんの幸せに貢献できるよう、頑張っていきたいと思います。

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