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福田 浩 院長の独自取材記事

ふくだ循環器科内科クリニック

(松山市/鎌田駅)

最終更新日:2022/12/28

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック main

2007年に開業した、松山市西垣生にある「ふくだ循環器科内科クリニック」。内科、循環器内科、呼吸器内科の3本柱で地域の人々の健康を守り続けてきた存在だ。院長を務める福田浩先生は、愛媛県の東・中・南予の基幹病院で心疾患の診療にあたってきた循環器のスペシャリスト。クリニックを開業した現在は、急性心筋梗塞などの重大疾病を引き起こさないための生活習慣病の予防と管理に努めている。「健康診断で血圧やコレステロールなどの数値が引っかかった方には、ぜひお気軽にご相談いただきたい」とやわらかな表情を見せる先生に、診療のコンセプトや患者への想いなどをたっぷりと話してもらった。

(取材日2022年10月29日)

内科、循環器内科、呼吸器内科の診療を展開

先生が医師をめざしたきっかけから開業までの経緯を教えてください。

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック1

父親が内科の医師でしたので、自分も気がつけば内科医の道に進んでいました。地元の愛媛大字医学部で学び、卒業後の1年目は愛媛大学医学部附属病院第2内科、2年目は松山赤十字病院内科で研修医として勤務しました。その後、宇和島社会保険病院(現・JCHO宇和島病院)では引き続き一般内料の医師として、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科それぞれを専門とする先生の指導のもと内科全般の診療に携わり、愛媛県立中央病院、消生会西条病院では循環器内科や救急診療を中心に研鎖を積み、2007年に開業しました。

基幹病院で循環器専門の医師として活躍されていた先生が開業医に転身されたのはなぜですか?

病気の予防には一次予防と二次予防というのがあります。また発症していない、症状が出ていない人に対して行うのが一次予防、一度病気を起こした人に対して、再び起こさないようにするのが二次予防です。特に基幹病院では、基本的に二次予防しかできないんです。勤務医時代は主に急性心筋梗塞などで救急搬送された患者さんの治療に臨んでいましたが、そこまでに至らないよう管理することが大切だと常々感じていて。その役割を担う開業医として、地域の患者さんの健康をサポートしたいと考えたのが理由の一つです。

開業されてから先生の役割が変わってきたということですね。

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック2

そうですね。開業医は、健康診断で異常がみつかった血圧や血糖やコレステロールが高い人に対して、いかに何も起こらないように管理するかが重要です。心臓の周りの冠動脈が詰まるのが急性心筋梗塞、脳の血管が詰まるのが脳梗塞ですが、動脈硬化の治療や生活習慣病の管理をしている方でも、病院帰りに血管が詰まって突然倒れてしまうということもあるんです。そんな危険もありますから医療につながっていない人ならなおさらですよね。健康診断で要精密検査以上の指摘があれば、まずはかかりつけ医を受診することが健康管理の第一歩と思います。また、愛媛県立中央病院や松山赤十字病院などの基幹病院から、心筋梗塞などを起こして急性期の治療を終えた方の逆紹介もあります。治療後の経過を見守り、いい状態を維持するためのサポートを行うのも開業医の大切な役目です。

心筋梗塞のリスクが高いのはどんな人でしょうか?

心筋梗塞の大きな原因は動脈硬化です。喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病が動脈硬化の4大危険因子といわれていますから、どれか一つでも当てはまる人は注意が必要ですし、複数の因子を持っている人は、既に動脈硬化が進んでいる可能性もあります。閉経前の女性は動脈硬化を起こすことは少ないといわれていますが、65歳を超えると男女差はなくなってきます。特に男性の場合は、若い人では30代で心筋梗塞、脳梗塞を起こす人も決して珍しくありません。

生活習慣病をコントロールし、動脈硬化の予防に注力

どのような症状やお悩みを持つ患者さんが来られますか?

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック3

定期的に通院されているのは、高血圧や高コレステロール、糖尿病の患者さんが多いです。年齢層は若い方ですと30~40代の人もいますが、多いのは50代以上。ボリュームゾーンは65歳から80代です。また、喘息や咳などの呼吸器系の症状を訴えて来られる患者さんもいます。特に今は新型コロナウイルスに感染している可能性もありますから、咳が続く場合は、まずお電話で具体的な症状をお聞きした上で感染の可能性を判断します。当院では発熱された方の外来も開設しており、発熱のある患者さん、感染の可能性のある患者さんは、一般の患者さんと接触することのないように、診療時間を分けて対応しています。

診療において大切にしていることはどんなことですか?

医療機関を受診される方、特に初診の方は、体調が悪かったり、健診結果が悪かったり、何か不安を抱えて来院されます。そのような患者さんに、少しでもホッとして帰ってもらえるようにというのが当院の目標です。なるべく不安感を軽くしてもらうために、診察室では患者さんをなごませることばかり考えています(笑)。少しでも笑ってもらったら緊張もほぐれてきて、本音の部分を話してくださることもあります。それにリラックスしていただくことは、血圧測定でも大事です。特に初診の患者さんは、何か困り事があってストレスがかかった状態で来られますから、血圧は高めに出ることが多いです。なのでなるべく緊張をとり、なごんでもらうことを心がけています。

血圧の管理も大切なのですね。

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック4

以前、他院で血圧を下げる薬を処方されているのに、1年以上血圧を測っていないという患者さんが来られてびっくりしたんです。血圧を測らないと、今の状態に対して本当にその薬で十分なのかわからないですよね。逆に血圧が下がりすぎているかもしれません。当院ではもちろん来院時には毎回血圧を測りますが、家庭での血圧も必ず測っていただくように指導しています。コレステロールや血糖値も同じで、必要なタイミングで適宜検査を行い、今の状況を患者さんご自身と医師がお互いに把握して、治療の経過を見ていくことが大切です。

健康寿命を延ばすため、運動と食事指導にも積極的

地域における先生の役割とは、どのようなものだとお考えでしょうか?

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック5

緊急を要する重い病気になる人を減らすこと、それが私たち開業医の役目だと考えています。なるべく元気に天寿を全うしてもらえるように、それこそピンピンコロリが個人的には理想です。寝たきりが何年にもわたるとご自身もご家族もおつらいですから、定期的に通院されている生活習慣病などの患者さんにも、できるだけ動きましょうと指導しています。健康寿命の鍵は、筋肉量。90歳、100歳でもお元気な人は、だいたい畑仕事をしていたり、ジョギングやマラソンなどの運動を続けていたりしている、体を動かす習慣のある方が多いです。逆に筋肉が少ない人は動くのがおっくうになり、余計に外へ出なくなって筋肉量もさらに落ちてしまう、他の方とも話さないので認知機能も低下、という悪循環に。もちろん腰や膝の悪い人に無理な運動は厳禁ですから、患者さんの状態を把握した上で、可能な範囲で筋肉を動かすようにとお伝えしています。

多忙な日々だと思いますが、休日のリフレッシュ法はありますか?

中学時代から硬式テニスを始めて、医師になってからも愛媛大学医学部硬式テニス部のOBを中心に定期的にテニスをしていたのですが、最近は忙しくてなかなか参加できてないです。今一番の癒やしは、愛犬と戯れることです。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルという犬種ですが、イギリス王室で愛された、貴族のお膝を温めるための犬らしいです(笑)。通算5頭、今は2頭が家にいて、ドッグランへ行ったり、家でまったりと一緒に過ごしたりというのがリラックスタイムです。リビングという名の犬小屋に住まわせてもらっている感じです。庭の芝生の手入れも私の仕事で、もともと庭仕事が好きというのもありますし、愛犬たちのためにも、きれいにしようと頑張っています(笑)。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

福田浩院長 ふくだ循環器科内科クリニック6

何か困った症状があれば、お気軽にご相談いただきたいと思います。実際に治療が必要な病気なのか、そうでないのかは状況を確認しないとわかりませんので、まずは来ていただいて、気になること、不安に感じていることがあればなんでもお話しいただけたらうれしいです。特に生活習慣病は、早期からの管理が大切ですから、働き盛りの世代の人にこそ、「まだ若いから大丈大」と健康診断の結果を放置せず、要精査や要治療などの受診勧告が出た場合は早めに受診いただきたいです。地域の皆さんの健康寿命を少しでも長く、最期まで元気な人生を送れるように、かかりつけ医としてサポートしていきたいと思います。

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