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栗家 匡 院長の独自取材記事

西菅田歯科医院

(横浜市神奈川区/鴨居駅)

最終更新日:2021/10/12

栗家匡院長 西菅田歯科医院 main

JR横浜線鴨居駅からバスで約10分の西菅田団地。その一角で約30年にわたって団地や地域住民の口の健康を守り続け、「地元の歯医者さん」としてしっかり根付いているのが「西菅田歯科医院」だ。虫歯や歯周病の治療や予防から矯正治療、入れ歯、親知らずの抜歯まで幅広く診療する栗家匡(くりけ・ただす)院長のもとには、治療技術とその気さくな人柄に惹かれた患者が親子3代にわたって通院していることも珍しくない。訪問診療にも早くから取り組み、「自分の家族にできないような治療は、患者さんにも絶対にしません」と語る栗家院長に、診療のことや生い立ちなどについて話してもらった。

(取材日2017年12月23日)

患者のために、親知らずの抜歯も短時間で

こちらはどのようなクリニックですか?

栗家匡院長 西菅田歯科医院1

ここを私が引き継いでから30年弱になりますが、西菅田団地や地域に住む方々のかかりつけの歯医者さんとして、お子さんから高齢者まで幅広くご利用いただいています。スタッフ一同、少しでも患者さんのためになる治療を提供していきたいということで、自分の家族と同じ気持ちで患者さんに接して、治療をするというのが基本的なスタンスです。もし患者さんと家族に同じような虫歯があれば、当然、同じ治療をします。ただ使う材料などは、健康保険が効かないものであれば費用もかかってしまいますから、治療の質が落ちない範囲で違う材料を使うにしても、自分の家族に対してできない治療は、患者さんにも絶対にしないということをいつも念頭に、自分の家族に向き合うつもりで患者さんとも向き合っています。

どのような診療を行っていますか?

虫歯や歯周病の治療などの一般歯科から、予防歯科、入れ歯治療、矯正治療、ホワイトニングなどに加えて、親知らずの抜歯や訪問診療にも取り組んでいます。基本的には、団地や近隣に住む患者さんが多いのですが、親知らずの抜歯はホームページなどを見て、少し遠くから来てくださる方も少なくありません。親知らずの抜歯は、普通の親知らずなら数分程度で、横を向いて生えている親知らずでも、口腔外科では1〜2時間かかることもあるようですが、私はだいたい15分程度で行っています。速ければ良いというものでもありませんが、時間が短いとそれだけ患者さんが口を開けている時間も短くなり、負担も少なくなるので良いことには違いないと思います。麻酔をするので痛みはほとんどありませんし、歯を抜いたことに気がつかない患者さんもいますね。それに、難しい抜歯でも大学病院の口腔外科などに行く必要なく、当院で対応ができます。

訪問診療もなさっているのですね。

栗家匡院長 西菅田歯科医院2

始めてからもう20年くらいになります。最近は高齢者も増えていますので、訪問診療で診なくてはならない患者さんも増えています。きっかけは、交通事故にあって寝たきりになってしまった一人の患者さんでした。入れ歯だったのですが、通院ができないということで訪問診療を始めたんです。それがきっかけで、ヘルパーさんからのクチコミで広まったのですが、外出が難しくても、治療を必要とされている方は多いんですね。当時は、訪問診療で虫歯の治療となると抜歯せざるを得ない状況でした。しかし、医院でするのと同じ治療が訪問でもできないかと考えて、ポータブルの治療ユニットやレントゲンといった道具をそろえて環境を整えました。歯科医師も訪問診療ができることを知らなかったり、体が不自由なのにタクシーなどで無理をして来てくださる方もいますが、遠慮せずに訪問診療を利用してほしいと思います。

歯を抜かずに歯並びを改善するための床矯正

矯正治療について、もう少し教えてください。

栗家匡院長 西菅田歯科医院3

当院では、床矯正を行っています。いわゆる一般的なワイヤーによる矯正は、多くが歯を抜いてから並べるというやり方で、私は歯を抜くのは得意なのですが(笑)、虫歯でもない永久歯を抜くことには抵抗があるんです。それで、ある時に参加した講習会で、歯を収める部屋である顎の幅を広げれば歯を抜かなくても矯正ができるということを知って、床矯正を始めました。自分で矯正装置の着脱ができますから、食事の時には外して、きれいに歯磨きをしてから装置を入れることができますし、かかる費用も抑えられるなど、メリットは少なくないと思います。歯並びが悪いままにしておくと、虫歯になりやすいだけでなく、正しい咀嚼ができないと脳の発達や成績にも悪影響があるという研究結果もありますから、早めに治療を受けることをお勧めします。

こちらで診療を続けてこられて、最近、思うことはありますか?

私がここに来た頃は団地に子どもがたくさんいて、虫歯の子もたくさんいました。でも最近はデンタルIQも高くなって、虫歯の子も減ってきています。子どもでも大人でも予防の意識が高くなって、歯石取りなどのメンテナンスに定期的に通う人が増えています。ただその中でも歯周病は、簡単にはゼロにはできません。私が患者さんによく話すのは、歯科医師は大工と一緒で、家が壊れたら治したり建て替えたりできるけど、地盤が悪くなるとどうしようもない。だから地盤が悪くならないように、定期的にクリーニングを受けてもらうのが大切なんだということ。加えて、歯科医院で受けるクリーニングと自宅で患者さん自身がする歯磨きは両輪ですから、どちらかが欠けても駄目です。それをよく理解してもらうようにしています。

小さな頃は、どのようなお子さんだったのですか?

栗家匡院長 西菅田歯科医院4

岡山の笠岡という所で生まれ育ちました。瀬戸内海に面した穏やかな所です。ひとことで言うと、ガキ大将というタイプでしたね(笑)。でも、今まで一度も殴り合いの喧嘩はしたことがありません。力でねじふせるのではなく、遊びを工夫してみんなで楽しんでいたら、いつの間にかリーダーっぽくなっていたという感じでした。小学生の時は、笠岡市の水泳大会で3年連続優勝したり、柔道でも優勝の経験がありますし、健康優良児で表彰もされました。中学、高校、大学の12年間はサッカー一筋でしたね。50歳を過ぎた今でもフットサルで汗を流しています。

前院長に見込まれて歯科医院を引き継ぐ

なぜ歯科医師を志したのですか?

栗家匡院長 西菅田歯科医院5

私の父は画家兼中学の美術教師で、美術展覧会にも16回ほど入選しています。母は栗家洋裁女学園の園長でした。待合室の壁に飾ってある大きな油絵は、私の父が描いたものなんです。栗家功というのですが、私は父の絵が好きでして、その中でも一番気に入っている作品を譲ってもらいました。診療室の壁には、やはり父の描いた淡い色合いの水彩画を飾っています。絵を描く、服を作るなどの手を使う職業に就いた両親の影響なのかどうかはわかりませんが、私は昔から手先が器用でした。父の知人の歯科医師から、「手先が器用なんだったら歯医者になったら」と言われ、自分に向いている職業かもしれないと意識し始めたのが、高校生の頃でした。ちょうどその時、今は戸塚区で歯科医院をしている3歳上の兄が、歯科大学に合格したのも影響が大きかったですね。

ここで歯科医院を開くことになった経緯を教えてください。

鶴見大学を卒業して、何年後かには自分で開業したいと考えていました。それで、初めて勤める病院は将来の自分に大きく関わると思い、兄が「勉強するならここが良い」と強く勧めてくれたあざみ野の歯科医院で勤務させていただきました。それと同時に大学の麻酔科にも残り、手術に携わっていました。麻酔科に残ったのは、手術に携わることで予想外のことが起こったときでも冷静な判断と対応ができるようになりたいと思ったからです。それで開業を何となく考えていたときに、ここの前の院長が高齢で引退されるということで会ってお話ししたところ、信頼していただけたのか、私が引き継ぐことになりました。ここは、人も気さくで飾らないところが自分の肌に合っていて、気に入っています。「おいしいから食べて」なんて、ご自分で作った野菜を持ってきてくださる患者さんや手紙をくれるお子さんもいます。素直にうれしいですね。

読者へのメッセージをいただけますか?

栗家匡院長 西菅田歯科医院6

繰り返しになりますが、当院は「自分の家族にしたい治療しかしない」というのがポリシーで、どんな患者さんにも家族のような気持ちで治療をいたします。そして、私にとって一番大切なことは、来院された患者さんに私の持てる力を全部出しきって、できる限りのことをすることで、困っている人がいれば何とかしてあげたいという一心で歯科医師をしています。もし歯や歯茎のことで何かお困りであれば、悩まずに相談に来てください。

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