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清水 祐介 院長の独自取材記事

しみず歯科クリニック

(堺市北区/新金岡駅)

最終更新日:2024/09/25

清水祐介院長 しみず歯科クリニック main

大阪メトロ御堂筋線の新金岡駅から徒歩5分、駅前のショッピングモール街を抜けてすぐの場所にある「しみず歯科クリニック」は、開業当初から通い続けている患者も多く、現在は高齢者を中心に幅広い世代の地域住民が訪れている。院長の清水祐介先生は、日本大学松戸歯学部を卒業後、勤務医を経て2000年に出身地である堺のこの地で開業。患者に定期的な検診の重要性を伝え続け、今では予防歯科での来院数がとても多いと話す。「症状が何もない時にこそ歯科に来てもらいたい」と話す清水院長に、現在の診療状況や、歯科診療への思いについて、ざっくばらんに語ってもらった。

(取材日2018年5月31日)

「美容院に行く感覚で定期検診を」予防の大切さ訴える

開業して20年近くになります。どういう患者さんが多く来られていますか?

清水祐介院長 しみず歯科クリニック1

僕は堺市出身で、親の希望もあり、小さい頃から医療の道へ進むことを考えていました。日本大学松戸歯学部を卒業後、大阪に戻り勤務医となりました。子どもの診療や、往診で高齢者の方を診る機会が多かったです。開業にあたり、ご紹介いただいた候補地の一つが、地元であるこの堺市でした。2000年の開業以来、長く通われている患者さんも多くいらっしゃいます。現在は高齢者を中心に、幅広い世代が来られています。治療内容としては基本的に、保険診療の範囲内で行い、一般歯科のほか、親知らずや抜歯などにも対応しています。難しいケースは専門的な歯科医師に紹介しています。

予防歯科の大切さをずっと伝えていると伺いました。

開業時から、歯の健康を大事にしてくださいとお伝えし続けてきました。今では、予防歯科での来院割合はかなり増えています。高齢の患者さんですと、日々の口腔ケアを続けることが難しいこともありますが、それでも多くの方々がメンテナンスに来てくださいます。当院に来て、僕と話をして、残された歯を大事にしたいと、メンテナンスの必要性に納得してくださって、毎月通われている方もいます。「美容院や散髪に行く感覚で定期検診を」とお願いしています。痛いときではなく、痛くないときに来てくださいと。お口の清掃を行うことですっきりしますし、何か悪いところが見つかっても、負担が少なくて済みますし、歯の残存率も高くなることが望めますよとお話ししています。

定期検診時に工夫されていることはありますか?

清水祐介院長 しみず歯科クリニック2

最近では1人の患者さんにつき、歯科衛生士が担当制となっている歯科医院も増えてきましたが、当院では担当制にしていません。人の目が変わると、見えなかったところが見えてくることもあり、院内で「セカンドオピニオン」的な役割を果たしている利点があります。見逃すことがないよう最大限努力していますが、歯科医師も歯科衛生士も人間です。また、患者さんに「ここの歯がおかしい」と聞くと、その箇所を中心に診ますし、「不具合はありません」と言われると、そういう感覚で診てしまうことも避けきれません。定期的に検診を受けていただくことで、担当者が変わり、客観的な目線でチェックを行うことができると考えています。

小児にも高齢者にも正直に伝え納得してもらえる診療を

子どもの診療も得意とされているそうですね。

清水祐介院長 しみず歯科クリニック3

開業当初、特に午後の診療時間は、「ここは小児専門の歯科ですか」と思われるほど、子どもの患者さんばかりでした。今ではみんな大人になってしまいましたが、通い続けてくれている方もたくさんいます。勤務医時代も、子どもの診療が多かったので、虫歯などの一般歯科を対応しています。また、全顎矯正など難しい症例に関しては、専門的な歯科に紹介しています。

子どもの患者さんを診療するときに気をつけていることは?

僕はごまかすのが好きではありません。なので、注射や治療器具を見せて、今から何をするのか説明します。子どもであってもきちんと誘導してあげると、慣れていくことができますし、診療を自ら受けられるようになります。歯科治療を嫌がるお子さんは多いので、親御さんも「すぐ終わるから」などついつい言ってしまいがちですが、僕は「言わないでください」と診療室から出ていってもらうこともありますよ(笑)。ごまかしたり、隠したりすると、逆により一層怖がらせてしまう原因にもなりかねません。

高齢者では、どういう主訴での来院が多いですか?

入れ歯の調整が多いですね。入れ歯が合わないという方は少なくありません。僕も自分の歯については、一般的な歯科治療は経験がありますが、入れ歯を装着した経験がなく、体験談をお話しできません。「おそらく、気持ちがいいものではないと思います」と正直に伝え、患者さんにはある程度覚悟をしていただき、慣れる努力をお願いしています。また、歯を残すための治療に努めていますが、患者さんの中には、かなり状態が悪い歯でも「抜かないでほしい」とおっしゃる方もいます。残存歯が少ない方など、歯を抜くことに抵抗があるかと思います。ご要望を尊重していますが、抜いたほうがいいケースもありますので、きちんと説明を行っています。

高齢者の歯科診療で難しいところはありますか?

清水祐介院長 しみず歯科クリニック4

勤務医時代に往診を担当していたので、寝たきりや終末期の方々を診療する機会が多かったんです。週に1度の診療時に、飲み込めない、食べきれない物が、歯にたくさん残っているケースを目にしてきました。介護スタッフの方々も口腔内ケアに取り組んでくださいますが、健常時と同様に行うのは難しいんです。残っている歯が多いほうが、年齢を重ねても元気に過ごせるとされていますが、それも健康体であればこそ。寝たきりや終末期の方となるとケアが難しく、歯垢が付いたり、歯が抜けたりすることで、誤嚥性肺炎などのリスクとなるため、総入れ歯のほうがお口の清掃がしやすいとの見方もあります。僕ら歯科医師は歯を残そうと努力しますが、寝たきりや終末期のことを考えると、無理して残していいのかとジレンマがあります。高齢者の歯科治療は、正解というものがなかなか決められないのが現状だと思います。

自然治癒は難しい歯科治療、患者の言葉を励みに尽力

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

清水祐介院長 しみず歯科クリニック5

患者さんが伝えたいこと、望んでいることが何なのか、把握し理解するよう、会話を大切にしています。治療開始前には、治療方法の選択肢を提示し、説明に努めていますが、患者さんご自身が、自分の要望や訴えをなかなか言い出されないこともあります。一方で、最近はインターネットなどで情報が簡単に得られるようになったこともあり、「この治療方法がいい」とかたくなになられるケースもあります。一人ひとり、口腔内の状態は異なりますので、似た症状だからといっても、できること、できないことがあります。僕の考えとしては無理、無茶であるという判断もはっきり伝えていますし、納得いただけないのであれば、僕は積極的に他の歯科医院でのセカンドオピニオンを勧めています。歯科医院それぞれ考え方も違いますので、比較して、納得いただけることが大事だと考えています。

今後の展望をお聞かせください。

治療が終わって、帰られるときに、患者さんが「良かった」と思っていただけるような診療を続けていきたいです。痛い思いをさせようと思って治療しているわけでは決してありませんが、なかなか痛みが取れなかったり、治療で触れたことで痛みが出たりすることもあります。これは歯科医師としてとてもつらく感じ、心が痛みます。でも、先生が治してくれて良かった、と言われると本当にうれしいんですよね。僕も50代になって目が疲れやすくなったり、姿勢がつらくなったりすることもありますが(笑)、患者さんの「良かった」を励みに、努力しながら、できる限り長く診療は続けていきたいです。

歯の健康について読者にアドバイスをいただけますか?

清水祐介院長 しみず歯科クリニック6

何も悪いところがない時こそ、1年に1度でもいいので、定期検診を欠かさないでいただきたいんです。また、ご自身の体のことですので、どう不具合があるのか、どうしていきたいか、些細なことでもいいので、遠慮なく歯科医師に伝えていただきたいんです。会話をすることで、人と人との信頼関係を結ぶこともできますし、患者さんと歯科医院、お互いにメリットが大きいと考えています。また、虫歯に関しては「日にち薬」、つまり自然治癒はありません。歯には自然治癒力がなく、勝手に治らないんです。患者さんがまず、歯科医院に通って一緒に頑張っていただくことが大切です。皆さんの歯の健康のために、僕らがフォローし、手助けれできればうれしいです。

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