健康で綺麗な歯並びを実現するために
赤ちゃんからの口腔育成
おおくぼ歯科クリニック
(京都市左京区/松ヶ崎駅)
最終更新日:2023/05/12


- 自由診療
乳幼児期から口腔育成に取り組むことを重視している「おおくぼ歯科クリニック」。口腔の良好な発育のためには、骨格と口腔機能の発達、さらには正しい噛み合わせが必要不可欠だと副院長の懸樋朝子先生は話す。「ハタチでムシバゼロ」をスローガンにしている同院。「さらに子どもの一歯面にも虫歯を作らない」とあえてハードルを高く掲げ、この目標を達成するためには何が必要かを真剣に考えた結果、「正しい教育が必要」と思い立ち、2022年夏、これまであった「モグモグくらぶ」をリニューアル。オリジナルの教科書2冊も作成して、楽しく学べる環境を整えた懸樋先生に、子どもの健康な口腔の機能とはどんなものか、口腔育成の基本からその重要性と将来へのつながりについてまで、じっくりと聞いた。
(取材日2023年3月29日)
目次
虫歯予防より前の段階から始める健康な口腔機能の育成が、人生100年時代を生きる子どもたちを守る礎に
- Q子どもの口腔育成とは何ですか?
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A
▲早い段階で取り組むことが大切と話す副院長
健康できれいな歯並びを実現するために、小さい頃から骨格や口腔機能の発達をサポートすることを口腔育成と呼んでいます。歯並びは顎の大きさと歯の大きさのバランスが関係しており、顎が小さいと歯並びが悪くなる可能性が高くなります。一般的に、上顎の骨は10歳までに完成するといわれており、骨の発達は口腔機能の発育とも密接に関係しています。両者の良好な発育を促すためにも、早い段階で取り組むことが大切だと考え、当院では0歳からの口腔育成を提案しています。また顎が小さく、骨格の不正を正していく必要がある場合は5~8歳を目安に矯正を開始することを提案しています。
- Q早期から口腔育成にアプローチする理由を詳しく教えてください。
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A
▲子どもにもわかりやすく、丁寧に説明を行う
不正咬合を予防する目的があります。近年は口腔機能の発達不良が、顎の発育不良や歯列不正につながる傾向にあります。気道や鼻腔が狭いと、呼吸が阻害されて睡眠不足や鼻詰まりになることも。口腔機能の発達は、生まれて哺乳する段階から始まるといわれていますので、お母さんは妊娠期から母乳や離乳食の与え方、抱っこをする際の正しい頭の位置など、口腔育成に必要な知識や情報を学んでおくことも大切です。ですが、発育の仕方はお子さんごとに違いますから、教科書どおりに進める必要はありません。お子さんの歯が生える前から、不安な気持ちを持つお母さんたちに気軽に相談してもらえる場所として、当院がお役に立てればうれしいです。
- Q健康な口腔機能とは、具体的にどんな状態を指すのでしょうか?
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A
▲子どもが自分で書き込んで、楽しみながら取り組める
上手に噛める、飲み込める、鼻呼吸ができる、良い姿勢を保てる、の4つの要素があります。0歳からできることとしては、先ほども申しました離乳食の形やあげ方の工夫、指吸いなどの癖がないか、舌が正しい位置にあるかのチェックも大切です。舌が上顎についていないと鼻呼吸ができず、姿勢不良にもつながりやすくなります。姿勢不良になれば呼吸が浅くなり、上肢帯・胸郭の発育不全、心肺機能の発達不良、それがいびき、睡眠障害へつながり、負のスパイラルに陥りかねません。それを防ぐために、小さいうちから口腔機能を育てることが重要なのです。5歳頃になると矯正も視野に入ってきますので、それまでの時間をしっかり使ってあげたいですね。
- Q子どもとお母さんをサポートする取り組みもあるそうですね。
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A
▲同院で作成している教科書的な存在の「モグモグ健康ノート」
「モグモグくらぶ」という歯の予防クラブです。当院は「ハタチでムシバゼロ」というスローガンがあり、子どもの歯の一歯面にも虫歯を作らないことを目標にしています。これはかなり高いハードルで、達成するためにどうしようと考えた時に「教育だ」とひらめいて。今まであったクラブをリニューアルして、2022年夏に再スタートしました。3ヵ月に1度の検診時に「モグモグ健康ノート」を使い、お子さん、保護者の方、当院の3人4脚で、虫歯のメカ二ズムや、健康な口腔機能を育てる勉強をしていきます。また自分のお口の中に潜むリスクを考えるワークにも取り組みます。
- Qその教科書について、詳しく教えてください。
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A
▲親子で一緒に勉強できる
0歳から就学前のお子さんには、お母さんたちの教育がメインとなる教科書。小学生用は自分で書き込んで、ワークができる少し大判の教科書の2種類を作りました。イラストはすべてスタッフによる手書きで、文章と構成は私が担当しています。メインキャラクターは患者さんが作ってくれたものなんですよ。毎年撮る口腔内写真をアルバムにしたり、歯科衛生士からのコメント記入欄も設けて、お手紙的な役割も持たせています。歯を守るための知識は学校で習う機会も少ないでしょうから、専門である当院が作った教科書で、虫歯ゼロのために何をするか、口腔の健康とはどういうことかなどを、一緒に勉強できるツールになっています。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/66万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。