芦野 晴一朗 理事長の独自取材記事
あしの歯科医院
(小林市/高原駅)
最終更新日:2024/02/21

宮崎市から西へ、国道268号から一本入った小林市野尻町の中心部にある「あしの歯科医院」。2004年の開業以来、地域密着の歯科医院として町民の口腔内の健康を守り続けている。理事長を務める芦野晴一朗先生は歯科医院の不足で困っているという地元の声を受け、縁もゆかりもない野尻町で開業。歯の痛みや疾患に対応する一般歯科だけでなく、「機能の回復」「見た目の美しさ」の両方にこだわり、ホワイトニングや矯正相談などの審美歯科や、予防歯科など美しく機能的な口腔内をめざす診療に注力。2022年には歯科医院をスタイリッシュにリニューアルしリラックスできる空間づくりやバリアフリーの徹底など、気軽に訪れやすい環境にこだわったという。「一口腔一単位」の治療で患者と向き合う芦野先生に診療への思いなどについて話を聞いた。
(取材日2023年12月22日)
20年以上、地域の歯科医療を支え続ける歯科医院
まずは医院の特徴についてお聞かせください。

当院は、小林市野尻町の地域に密着し、「見た目の美しさ」「機能の回復」の両方をめざした診療を提供しています。一般的な歯科治療・予防歯科などの保険診療を基本としながら、矯正やインプラントなど、審美面に関わる保険外診療にも力を入れています。また、歯や顎の骨を立体的に確認できるだけでなく、骨の固さまで診断できる歯科用CTなど、新鋭の機器も備えています。
この地域を選んだのは、何か理由があったのでしょうか。
野尻町で開業しようと思ったきっかけは、もともとこの町にあった2つの歯科医院のうち、一つが閉院してしまったという話を聞いたことでした。私は福岡県北九州市出身で、宮崎県とは縁もゆかりもありませんでしたが、地元の方々が困っていると耳にしたので、野尻町で地域に根差した歯科医院を開業することに決めました。私はサーフィンが趣味なので、サーフィンが全国的に有名な宮崎県に来られるのはうれしかったですね。
2024年で開業から20年を迎えるそうですが、当時からの変化はありますか?

開業当初は、自分が予想していた以上に歯の欠損で来られる患者さんが多いと感じました。あれから20年がたとうとしていますが、今はメンテナンスや予防で来院される方が多くなり、地域全体の歯科治療への意識も変わってきたように感じています。もともと自分がやりたいと思っていた審美歯科についても、希望される患者さんが徐々に増えてきた印象です。
建て替えられた歯科医院の外観もスタイリッシュな雰囲気です。
どんな年齢層の患者さんも気軽に立ち寄りやすい歯科医院をめざし、2022年に建て替えを行いました。駐車場も広めに確保し、内装についてもバリアフリーを徹底しているので、車いすのまま診察室までお入りいただけます。また、当院はお口の状況、治療の内容・進め方を患者さんにきちんと理解していただけるよう「より見やすく、よりわかりやすく」をコンセプトにしています。そのため、診察室にはユニットごとにパソコンを導入し、お口の中を画面で確認することができる環境を整えました。
機能性と美しさを両立する歯科診療を追求
診療面において、先生が特にこだわっていることについてお聞かせください。

治療において重視しているのは、機能性と見た目の美しさです。歯科において、機能と美しさはリンクしていて、切り離して考えることはできません。例えば入れ歯でも、笑ったときに落ちてしまうことなく、歯や口元が美しく見えるかどうかが重要です。また、口腔内は全身の健康との関係性も深いので、特に高齢者はよく咀嚼して食べられるかどうかも大切になります。基本的には保険診療でも構いませんが、保険外診療を視野に入れると、入れ歯の材質などの選択肢が広がることもあるんです。保険外診療では見た目の美しさを追求できる分、機能的になる面もありますので、やるか・やらないかにかかわらず、選択肢は提示するようにしています。
歯科領域の中でも、特に審美歯科に興味を持ち始めたきっかけはありますか?
意識し始めたのは、学生時代に歯科の勉強をしていた時です。当時、前歯のかぶせ物が目立つ人や、笑うときに口元を隠す人に対し、違和感を持つことがありました。歯も大切な顔の一部だからこそ、お化粧をするのと同じように、肌の色との調和を考え、なるべく違和感のない仕上がりになる治療をめざす必要があると思います。そうした思いから「自分だったらこんな治療がしたい」と考えるようになり、卒業したら審美歯科を中心にやっていこうと決めていたんです。しかし臨床を経験するうちに、機能的であることと見た目の美しさは密接に結びついていることを教わりました。一つのお悩みや治療箇所だけを見て治療するのではなく「一口腔一単位」で診療する姿勢も恩師からの教えで、開業以来ずっと大切にしています。
先生の診療スタイルは、恩師から教わったことが土台となっているのですね。

恩師から教えていただいたことは、今でも大切にしていますね。大学を卒業した直後、右も左もわからない私に診療を真摯に教えてくださった先生からは「患者さんのためになることをしなさい」「患者さんと技工士を踏み台にするような歯科医師になるな」といつも言われていて、今になってその言葉の大切さが身にしみます。それから、勉強のために一時期お世話になっていた歯科医院の先生からも、機能面と見た目の美しさが表裏一体であること、永続的に口腔内の健康を維持していくために必要なことなどを教わりました。
患者さんとの関わりの中では、どんなことを心がけていますか?
当然ではありますが、患者さんが何を求めているのか、何に困っているのかを会話の中から引き出すことを心がけています。歯は見た目を左右する部分でもあり、医療としてはもちろん、美容面の意識も必要です。前歯部などのわかりやすい部分だけでなく、口腔内を見て「これ痛くないですか?」「ここは気になりませんか?」などのお声がけをすることで、潜在的なお悩みを引き出していきます。美容院に行ったときも「こうしたほうがいいんじゃないですか」と提案してもらえることがありますよね。歯科でも「削ってかぶせて終わり」ではなく、できる限り適切な診査・診断を通して、さまざまな角度から患者さんの求めることやお悩みに向き合う必要があると考えています。
患者に必要な医療を永続的に提供していきたい
スタッフさんについてもお聞かせください。

当院の歯科衛生士は、一人ひとりが患者さんの口腔内に関する指導ができる専門家ですので、安心してお任せください。担当歯科衛生士の希望も可能ですので、お気軽にご相談いただければと思います。
今後の展望についてお聞かせください。
歯科に関する治療や機器は、時代とともに大きく進化しています。私自身も時代のニーズに合うように常に勉強を続け、患者さんのためになる医療を永続的に提供できる歯科医師でありたいです。また、私が開業した20年前と比較すると、性能の高い機器も多数登場しています。今後はそうしたものも積極的に取り入れながら、常に新しい技術や治療を追いかけていきたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

お口に関わるお悩みや症状は、決して一人で抱え込まないことが大切だと思っています。いろんな歯科医院で意見を聞き、信頼できそうな歯科医師と出会うことで、解決への道が開けることもあるはずです。当院では、初診時にはできるだけ治療希望の部位や最もお困りの箇所の改善に努めさせていただき、その後はお口の中の健康状態を取り戻すことをめざしていきます。患者さんの口腔内の現状をきちんと説明し、一人ひとりに合った治療計画を立て、ご本人に理解してもらった上で治療に取りかかりますのでご安心ください。気になることがあれば、まずはお気軽にご相談いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/19万円、ホワイトニング(オフィス)3万円、自費診療の入れ歯/28万円