阿部梓院長の独自取材記事

あべ歯科医院

(宇和島市／宇和島駅)

最終更新日：2022/02/07

宇和島駅から徒歩約5分の距離にある「あべ歯科医院」は、ホワイトニングやセラミックを用いた治療など、審美面に配慮した診療を専門としつつ、一般歯科にも対応する歯科医院だ。女性を専門に診療する同院は、院長である阿部梓先生の女性ならではのこまやかな気遣いが光る、温かみのある雰囲気が特徴。歯科技工士である父との綿密な連携も、同院の大きな強みの一つであると語る阿部院長。クリニックの特徴や、日頃の診療の中で大事にしている想いなどを阿部院長に語ってもらった。

（取材日2021年11月11日）

歯科技工士である父と二人三脚の診療を
女性ならではのこまやかな気配りに努める
「歯科医院は嫌な場所」というイメージの払拭をめざす

歯科技工士である父と二人三脚の診療を

まず最初に、先生が歯科医師をめざされたきっかけを伺えますか。

一番初めは中学生の頃に、漠然とですが将来は人の役に立つ仕事をしたい、と思い始めたのがきっかけです。当時はあまり知識もなく、その中で医療関係の職種か弁護士を考えていました。医療関係に興味を持ったもう1つのきっかけは、父ですね。私の父が歯科技工士として働いており、家の中に仕事場があったんです。働く父の姿を毎日見ていたので、医療が幼い頃から身近にありました。結果的に徳島大学歯学部へ入学し、大学卒業後は、愛媛大学医学部附属病院に勤務しました。

こちらの開院に至った経緯はどのようなものなのでしょう。

当院を開院して、すでに10年以上たつでしょうか。この仕事は教科書的な知識ももちろん必要なのですが、それ以上にやはり手を動かして得られた経験が何よりもものをいう世界だと思っています。大学卒業後、勤務させていただいていた愛媛大学医学部附属病院では、全身管理も含めさまざまな経験をさせていただいていましたが、いろいろなタイミングが重なった結果、当院を開院するに至った、というわけですね。

先生が専門にされている分野や得意分野についてもお聞かせください。

歯並びや口元をより美しく見せる、ということに特化した審美歯科が専門となっています。もちろん一般歯科にも対応しているのですが、それにプラスしてより歯を白く、きれいに見せるためのお手伝いをしていますね。先ほど父が歯科技工士であるというお話をしたんですが、審美歯科の分野の歯科技工をこの道40年以上続けている人なんです。そういった父の存在もあり、当院としても審美歯科を専門的に提供する方向性を選んだ部分もありますね。現在当院での主な診療はセラミックを中心に用いた治療で、患者さんのご希望に沿った白く美しい口元を実現できるようなお手伝いをさせていただいています。

女性ならではのこまやかな気配りに努める

こちらの特徴としてはどのような点が挙げられるのでしょうか。

当院は女性専門の歯科医院という看板を掲げています。審美歯科が専門となるとやはり圧倒的に女性の患者さんが多いことに加え、歯科医師である私が女性だから安心して来られる、女性にしかわからない、女性ならではの悩みもわかってくれるというお声も多く頂いています。審美歯科の診療を目的に来られる患者さんの中には、やはり女性の歯科医師、スタッフのみのほうが来やすい、という方も非常に多いです。院内も女性の患者さんが過ごしやすいような空間づくりを意識して行っていますね。

歯科技工士であるお父さまと一緒に作り上げたシステムについても教えてください。

当院では、非常に細かい患者さんの要望も、逐一歯科技工士に伝えるというシステムを、父とともに構築してきました。当院に訪れる患者さんの中には、矯正とまではいかないけれど細部の歯並びを整えたい、という要望を持たれる方もいらっしゃいます。セラミックの技工は非常に緻密な作業ですので、患者さんのご要望が、技工士に対してよりタイムリーに伝え漏れなく伝わりきることが、患者さんの満足への第一歩ではないかと私は思います。補綴物が一臓器として障害なく機能できるよう、形成もよく考えて行い、時には父にも相談するようにしてきました。

訪れている患者さんの層の傾向などはありますか。

幅広い世代の女性が来院してくださっており、ありがたいことに皆さんさまざまなエリアから当院まで足を運んでくださっていますね。宇和島市内だけでなく、同じく南予の鬼北町や愛南町、さらにもう少し離れたエリアですと隣県の高知県から来てくださっている方もいらっしゃるんですよ。患者さんの来院のきっかけとして時折お伺いするのは、もともと当院に通ってくださっている患者さんがお友達やお知り合いで、その方からのクチコミで来た、というパターンです。安心して勧められる歯科医院だと感じてくださっているのであれば、非常にうれしいことですね。

「歯科医院は嫌な場所」というイメージの払拭をめざす

患者さんと接する際に意識していることはありますか。

患者さんって、結局やはり「歯医者さんがあまり好きじゃない」という方が多いと思うんですよね。ですので少しでも怖い思い、嫌な思いをさせないように、というのをまず第一に考えています。また、お話を聞くと、今まで歯科医師に任せっきりだったから、自分では何をされていたかわからない、と仰られる方も多くて。ですので治療の際は、「次に○○しますね」という声がけなどを意識的に細かく行うようにもしています。私の体格が小柄で、手が小さい、ということもあるのかもしれませんが、患者さんからは気を楽にして治療を受けられたといううれしいお言葉を頂くこともありました。

お忙しい毎日かと思うのですが、その中でお休みの日はどのようにリフレッシュされているのでしょう。

最近はまだまだ新型コロナウイルス感染症流行の影響もあるのであまり遠出はできないのですが、以前は松山の親しい知り合いの方たちに、お休みの日は会いに行ったり一緒に食事に行ったりしていましたね。それと、幼い頃から長年ピアノを習っていたり、両親がクラシック好きだったりする影響もあって、クラシックのコンサートを見に行くことも好きで。気になる公演があればチケットを取って、それに向けて仕事を頑張ろう！と思いながら働いていましたね。あとは、家で猫を飼っているので、外に出られないここ最近は、猫に癒やされる毎日ですね。

最後に地域の方や読者へのメッセージをお願いします。

やはり世間一般的なイメージとして、歯科医院という場所はあまり良い印象を持たれていないと思います。苦手だな、あまり行きたくないな、という方も多いのではないでしょうか。ですが、当院に来てくださる患者さんからは、少しでもそういった気持ちを払拭できれば、という思いで日々診療に努めています。口元をきれいにしてみたいけど、歯医者さんに行くのは苦手だな、となかなか一歩を踏み出せない方にも来ていただけるように、そして来てくださった方とはいろいろと相談しながら少しでも満足していただけるような歯科医院づくりを、これからも心がけていきたいな、と思っています。