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中村 浩之 院長の独自取材記事

歯科ナチュレ中村

(名古屋市東区/茶屋ヶ坂駅)

最終更新日:2024/02/27

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村 main

茶屋ヶ坂駅から歩いて約5分、マンションの2階にある「歯科ナチュレ中村」を訪ねた。車いすでも不便なく通院できるようにエレベーター完備、入り口のドアの幅や診療スペース、トイレも広く造られている。待合室には患者さんが描いたという絵画が飾られ、リビングルームのような温かさが感じられる。開業以来約20年間にわたり院長を務める中村浩之先生は、35年におよぶ豊富なキャリアと実績を兼ね備えたベテランの歯科医師だ。現在は学校歯科医も務め、子どもの歯科治療においても地域からあつい信頼が寄せられている。「患者の希望を第一に考え、気楽に来られる町の歯医者さんでありたい」と言う中村先生に、いろいろと話を聞いた。

(取材日2017年11月21日)

コンセプトは「気楽に来られる町の歯医者さん」

まず、歯科医師をめざした理由をお聞かせください。

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村1

どんな社会になっても手に職があれば生きていけるだろうと考えたことと、社会に貢献できる仕事がしたかったことが理由です。高校生のとき、歯科医師になろうと思い、東京歯科大学に進学しました。頭を使うだけではなく技術も身につけなければいけないので、本当に大変でした。でもご高齢の方にとって、最後まで残る楽しみは、おいしいものを食べることだと考えました。患者さんが笑顔になれる手助けがしたいと思って頑張りました。大学卒業後は、名古屋の歯科で4年ほど研修してから、無医村の診療所に3年ほど行きました。その後こちらに戻り、何年か勤務医をしてから開業しました。

無医村での診療はどのようなものでしたか?

医師になった以上は何か人の役に立つことをしたいという気持ちがあり、平家の落人伝説で知られる宮崎県椎葉村の村立診療所に行っていました。村と言っても名古屋市ぐらいの広さがあり、主な交通手段であるバスの本数も少なくて、通院するのも大変な場所でした。冬になると山間部は雪が積もり、通うのがさらに困難になるので、冬になる前に治療をしてほしいという方も多かったですね。一人ひとりに十分な時間をかけて診療するという当院の方針は、そういった経験もあってのことです。その後鹿児島大学の歯学部から派遣の先生が来られるようになったので、こちらに戻ってきました。

こちらではどのような患者さんが多いでしょうか。

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村2

年齢的には、高齢者とお子さんが多めですね。高齢者が多いのは、義歯、中でも総入れ歯を得意としているからだと思います。この近辺の方が中心ですが、中津川や渥美半島から来られる方もいて、治療費よりも交通費のほうが高いくらいじゃないかという(笑)。そういった患者さんに対して5〜10分の治療で済ます訳にはいきませんから、1時間以上、ときには1日かけて治療することもあります。入れ歯を直すときなどはどうしても時間がかかりますから。逆に忙しいので短時間でやってほしいという方には、そういった治療手順を考えます。時間的なことだけでなく金銭的な希望なども最初にしっかりとお聞きしたうえで、できる限り患者さんの希望に沿った診療をするように心がけています。そういったことも含め、あまり構えずに“気楽に来られる町の歯医者さん”というのが、当院のコンセプトなんです。

地域に寄り添った診療をするため学校歯科医を務める

診療の方針や治療の内容に特徴などはありますか?

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村3

診療方針として心がけているのは、患者さんの希望を第一に考えることです。例えば、本来なら奥歯から治療したほうがやりやすい場合でも、先に前歯をきれいにしてほしいという希望があって、それが可能な場合は、前歯を先に治療することもあります。また、虫歯があって痛いと来られている患者さんに向かって予防の仕方を説明しても聞いてもらえる余裕はありませんから、まず痛みを取り除いてから説明をします。そういった方針が支持されているのか、開業以来ずっと通ってこられる患者さんも多く、カルテも全部保存しています。長い方は開業以前から来てくれている方もいらっしゃいます。

患者さんとよい関係が築けているということですね。

そうできているといいですね(笑)。でも打ち解けてご自分からいろいろなお話をされる患者さんもたくさんいらっしゃいます。逆に患者さんの気持ちをこちらから推察することも大切だと思っています。例えば見栄えのことなども含め、患者さん自身では言いにくいだろうと思われる本音の部分を、会話の中からできるだけくみ取るように注意しています。また、私には言いにくいことをスタッフに話すこともあるので、そういったことは必ず私にフィードバックするように言っています。スタッフに対していつも伝えているのも、患者さんを第一に考えて仕事してくださいということです。治療した患者さんから「これが噛めるようになりました」などと言ってもらえると、自分にとっても大きなモチベーションになりますね。

歯科医師としてのこだわりなどはありますか?

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村4

できるだけ地域に寄り添った診療がしたいということです。学校歯科医を務めているのもそのためです。子どもの患者さんについては、緊急な場合を除いて「子どもが嫌がったらやらない」ということを一つの方針にしています。自発的に診療台に座れるようになるまで、何度か通ってもらいます。それは「三つ子の魂百まで」と言われるように、子どもの頃に嫌な思いをしたことが原因で、歯科医院嫌いになってしまう人も多いからです。麻酔もできるだけ痛くないように、細心の注意を払って注射しています。その点では子どものほうが適応が早い気がします。大人の患者さんのほうがいつまでも怖がられます(笑)。

患者一人ひとりの要望に応えられるような診療を

歯周外科も手がけていらっしゃいますが、どんな治療をするのですか?

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村5

進んでしまった歯周病を、外科手術で治療します。骨を作る手術も手がけています。外科的な治療としては、歯周病だけに限りません。他にも、お子さんの外傷歯の治療に力を入れています。転んでぶつけてしまったりすると、歯が抜けてしまうことがあるんです。抜けてしまった歯を牛乳に入れて、5時間以内に歯科医院に持ってきてもらうと、治療できる可能性が高いんですよ。ご存知ない親御さんも多いですが、捨てずに持ってきてください。また、抜けてしまった永久歯をご自分の歯で補う方法もあります。歯を抜いた後、親知らずを移植するという方法です。いつも幅広い選択肢を考え、患者さんにとって一番良い方法を提供してあげたいと思っています。予防が大切なのはもちろんですが、何かあった場合は、難しい治療にも精一杯対応していきたいです。

顎関節症の治療もされているんですね。

現代人はストレスが多いせいか、気がつかないうちに歯を食いしばってしまい、その結果顎関節症になる方が少なくないんです。食いしばっているかどうかは、口の中を見せていただくとだいたいわかります。「そうかもしれないので気をつけてみてください」とお話しするようにしています。マウスピースによる治療法などもありますが、「自分は無意識で食いしばってしまっている」と自覚するだけでも、だいぶ変わってきます。あとはふだんから、1ミリでもいいので上下の歯の間を空けておくようにすると、食いしばってしまうのをある程度防ぐことができます。寝ている間にやってしまうという方も、まず起きている間はそうしないように気をつけていると、寝ている間もやる回数が自然と少なくなる、という報告もあります。

それでは最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。

中村浩之院長 歯科ナチュレ中村6

やはり患者さん一人ひとりの要望に応えられるような診療を続けていきたいですね。そのためにも、時間的なことや金銭面のことも含めて、どんな治療を望んでいるか、遠慮なくお話ししていただきたいと思います。見栄えのこともその一つです。患者さんそれぞれ優先度は違いますから。また、歯科医院を嫌がって治療ができないお子さんや障害があるお子さんの治療についても、できる限り相談に乗りたいと思っています。歯科治療についてお困りの方は、どんなことでもご相談いただければと思います。

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