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田本 晃生 院長の独自取材記事

田本デンタルクリニック

(稲沢市/清洲駅)

最終更新日:2021/10/12

田本晃生院長 田本デンタルクリニック main

清洲駅から徒歩1分。至便な立地ながら、のどかな住宅街にある「田本デンタルクリニック」は、小さな子どもから学生、主婦、高齢者、近くの会社のサラリーマンまで幅広い年代のあらゆるニーズに応えてくれるクリニックだ。大学院時代、全国23ヵ所もの病院・医院を回り、さまざまな患者、治療に対応してきた田本晃生院長は、患者との対話、説明を重視し、治療は必ず本人が納得してから行うことを心がける。インプラント治療や口腔外科を専門とする歯科医師が非常勤で入っているため、難症例の手術にも対応する一方、患者と院長、歯科衛生士が一体となって取り組む予防歯科や訪問診療にも尽力。「小さな小さな総合病院」をめざす田本院長に、診療のモットーや設備のこだわり、体育会系という素顔についてもたっぷり聞いた。

(取材日2016年9月9日)

予防歯科から難症例の手術まで 幅広いニーズに応える

清洲駅そばに開業されたのはなぜでしょう?

田本晃生院長 田本デンタルクリニック1

実家がここから近く、中学、高校の友達がたくさんいる地元で開業しようと思いました。この辺りは先祖代々の土地を大事にする土地柄なので、新しい店舗ができにくく、駅前なのに歯科も内科も耳鼻科眼科も、コンビニすらなかったんですよ。たまたま知人の知人から、この場所のお話をいただいたので、これはチャンスだと思って開業を決めました。

どのような患者さんが多いでしょうか?

午前中はおじいちゃん、おばあちゃん、昼間は学生や主婦の方、夕方には学校帰りの子ども、午後6時以降はお勤め帰りの方と、幅広いです。稲沢、清洲の方が8割くらいで、あとは近くの会社の方。治療では、午前中は入れ歯、昼からは虫歯など一般の治療、子どもは低学年にだけ矯正をしているので矯正に来る子も多いです。インプラントのオペも行っています。インプラントの治療を得意としている口腔外科医の愛知学院大学歯学部の助教の先生に非常勤で月に1、2回来てもらっており、自分では手に負えない症例は、その先生に治療していただいています。交通事故で前歯が全部なくなった患者さんをここで治療したこともあります。

開業の際にこだわった設備はありますか?

田本晃生院長 田本デンタルクリニック2

スリッパを嫌がる方も多いので土足にしたこと、窓がないので待合室を広くとって天井も高くして、少しでも患者さんがほっとできる開放的な空間にすることにこだわりました。あとは白を基調にシンプルな色彩にして、患者さんが座る治療用のチェアを座り心地の良いものに変えました。設備面では、インプラントや親知らず、根の治療の際に、骨と歯の位置関係や強度などを正確に見るため、パノラマで撮影できるデジタルCTを導入しています。また、開業当初から歯の掃除、メンテナンス、歯周病の予防などは全部、歯科衛生士さんに仕切ってやってもらい、できる限り同じ衛生士さんに同じ患者さんを担当してもらうことにこだわっています。有資格者以外には一切口の中を触らせていません。

希望を聞き、丁寧に説明。治療は患者が納得してから

先生が診察の際に心がけていることは?

田本晃生院長 田本デンタルクリニック3

初めての患者さんには、どんなに歯が痛くても、銀歯や差し歯がとれたという場合でも、応急措置だけで根本的な治療はあえてしません。まず患者さんが何を考え、何を希望し、どういった治療を今後望んでいるかをきちんと踏まえてからでないと、治療に進まないようにするのが僕の信念です。やはり患者さんと長い間付き合っていこうと思うと、相手の性格を含めて何を希望しているかを理解してお互いが納得した上で治療していくのが一番スムーズにいくと思うからです。また、できる限り患者さんに自分の身内だと思って接していくようにスタッフを含めて徹底するようにしています。

力を入れている治療はありますか?

基本的にはすべて、です。ただ、一度診た患者さんは一生の付き合いだと思っていますので、やはりケアには力を入れています。子どもだったら、なるべく虫歯にならないように、お母さんを含めて指導しています。掃除も患者さん目線でしていますし、歯の掃除がしみる、痛いという感覚がある方には、しみにくい新しい機械も取り入れていますので、患者さんに「痛い」と言われたことはほとんどないですね。もちろん歯科衛生士さんたちは技術向上のため勉強会にも行っています。僕の理想は、全部治療が終わった後も、ルンルンで「ちょっと歯をきれいにしに行こう」という感覚で来てもらえるような歯科医院にしていくこと。週3日くらいは昼休みなどに認知症の患者さんの施設に訪問診療に行っているのですが、地域に密着して、患者さんがなるべく笑顔で帰っていくような歯科医院をめざしています。

歯をなるべく削らない、抜かない治療をされているのですね。

田本晃生院長 田本デンタルクリニック4

最終的に歯を1本でも多く残していくために、一番デメリットがないのは歯を削らないことです。だから、僕はなるべく歯を削らないし、患者さんが「抜いてくれ」というまで抜きません。歯を削ったり抜いた段階で、次に行うどんな治療でもデメリット、メリットが出てきますから、すべての治療のデメリット、メリットは必ず説明するようにしています。その上で、例えばまだ使えるけれどグラついていて痛い歯があったときにも、まだ抜きません。衛生士さんが歯を掃除しながら「こういう状態になっています」と説明してくれますので、そこで患者さんが納得して「これはあかん」となれば、抜いて入れ歯にするなど次の段階の治療に入っていくようにしています。

患者の笑顔にやりがい。めざすは「小さな総合病院」

先生が歯科医師をめざしたきっかけは?

田本晃生院長 田本デンタルクリニック5

僕は小中高と野球をやっていて、今大リーグで大活躍している選手のいるチームとよく試合をしていたんです。すごい選手を間近に見ていましたので自分はプロにはなれないとわかっていました。うちの父は歯科技工士で、母の家系は薬剤師が多く、中には医師もいて医療関係者が身近にいたこと、高校時代にテレビの医療ドラマを見てかっこいいなと思ったことがきっかけで、医療の道に進みました。歯科医師としてやりがいを感じるのは、やはり患者さんがよく噛めておいしくご飯が食べられると笑顔で帰っていくとき。旅行のお土産や育てた野菜を持ってきてくださる方もいて、そのお気持ちがとてもうれしく、歯科医師をやっていてよかったなと思います。

大学院ではどういった研究をされていたのですか?

総合診療科という医局でしたので、治療に関しては矯正以外すべてやっていました。研究していたのは、歯に詰める材料にどうすれば虫歯菌や歯周病菌がつかないようになるのかというものです。絶えず20人以上いたマンモス医局で、インプラントの動物実験をしたり、一般開業医ではできない経験をさせてもらいました。僕は肉体労働派というか体育会系でしたので、沖縄、鹿児島、和歌山、金沢、姫路など全国各地の病院・医院を3、4ヵ月から半月のペースで回り、開業するまで23ヵ所に行きました。精神病棟の患者や刑務所の服役囚の治療をしたこともあります。デンタルIQも違う、さまざまな地域で、さまざまな治療をしてきた経験があったからこそ、精神疾患を抱えた方や障害を持たれているお子さんなど、どんな患者さんに対してもスタッフを含めて普通に対応できるのだと思います。今でも教授や医局のメンバーとは、年1回集まってゴルフに行ったりしています。

休日はどのように過ごされていますか?

大学時代はゴルフ部でしたので、休日はゴルフに行ったり、家族でたまにおいしいものを食べに行ったり。診療を忘れて、ゆっくりリフレッシュするように心がけています。スポーツ観戦も大好きです。研究するのも遊ぶのも飲みに行くのも常に全力という医局にいましたので、今も健康維持はあまり考えていないです。なるべく油も控えようとは思っていますが、厳しいですね(笑)。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

田本晃生院長 田本デンタルクリニック6

患者さんの希望に応えられる技術を身に付けたいと思います。今もインプラント治療や口腔外科治療で専門の先生に来てもらっているクリニックはそうはないと思いますが、さまざまな患者さんに対応できるような小さな総合病院のようなシステムを、あと10年、15年の間に確立したいと思っています。痛いから行くというのではなく、「ちょっときれいにしてもらおう」という感覚で、気楽に歯の健康診断にきてください。小さいころから自分の生活のサイクルとして定期的に歯の健康チェックをしていけば、70歳80歳になったときに自分の歯がほぼ残るイメージがでてくると思いますよ。

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