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久保山 昌宏 院長の独自取材記事

久保山整形外科リウマチクリニック

(うきは市/筑後吉井駅)

最終更新日:2025/06/17

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック main

筑後吉井駅から車で約5分、国道210号線沿いにある「久保山整形外科リウマチクリニック」は、整形外科領域において幅広い診療に取り組んでいるほか、理学療法士による機能回復に向けたリハビリテーションを提供している。そのため関節痛に悩む高齢者をはじめ、スポーツでの故障などさまざまな患者が訪れる。またクリニックの名前にあるように、院長の久保山昌宏院長の専門であるリウマチの診療にも注力している。「リウマチに限らず、整形外科の病気は手術や薬など、さまざまな治療法があります。痛みのために悩んでいる方は一度ご相談ください」と穏やかに話す久保山院長に、クリニックの特徴や診療において大切にしていることなど詳しく話を聞いた。

(取材日2023年4月11日/情報更新日2025年6月12日)

整形外科のゼネラリストとして幅広い領域に対応

先生が医師をめざしたきっかけについてお聞かせいただけますか?

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック1

父が整形外科の医師でしたから、その姿を間近で見てきたというのが大きく影響していると思います。同じ整形外科を選びましたが、自分の専門領域を持つだけではなく、ある程度オールマイティーに対応できるゼネラルな整形外科医をめざしていました。ですから外傷、関節外科、手の外科、変性疾患、脊椎疾患、小児の整形外科など、さまざまな講習を受ける機会を見つけては積極的に取り組んできました。その結果、ある程度一人で診断から手術までできるようになり、50歳を過ぎた頃からもっとしっかりと患者さんと向き合いたいと思い開業を決意しました。

ご専門はリウマチだと伺いました。

そうですね、日本整形外科学会整形外科専門医として、主に勤務医時代には上肢や下肢の骨折の手術のほか、人工関節置換術や関節形成手術など、さまざまな手術に携わってきましたが、町のクリニックとなると手術からは離れて薬物療法が中心となります。あるいは手術が必要な方を診断して基幹病院に紹介していくという役割を担います。痛みはあるものの自分ではリウマチと気づいていない方も意外と多いので、そういった方をいち早く見つけて治療につなげていくというのもクリニックの使命だと思っています。またまれではありますが、痛みを我慢していてやっとクリニックに来た時には悪性腫瘍の骨転移だった例もあり、早期発見・早期治療を心がけています。

診療において大切にしていることを教えてください。

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック2

その人が感じている痛みの原因をしっかりと究明すること。そして患者さんが何を求めて来院されているのかということを意識して診療を行うようにしています。患者さんは一人ひとり求めているものが違います。例えば取りあえず痛みを止めてほしいという方がいれば、しっかりと病気を治してほしいという方もいますから、私と患者さんだけではなく家族の方も巻き込んで一緒に考えていかなければならないと思っています。このエリアは高齢者世帯が多い地域なので、介護施設と連携を取って家族の負担を減らすといった介入も必要になりますからね。一方、若い方だと手にこぶがあるから切ってほしいなど美容的な目的でいらっしゃる場合もあるので、どこまでが保険診療でできるのか、どこからが自費診療になるのかなど、しっかりと理解いただくことも重要です。美容整形のご要望は、連携する大学病院を紹介しています。

地域が抱える整形外科の課題に応えるクリニックへ

どのような悩みを持って診療にいらっしゃる方が多いのでしょうか?

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック3

高齢者が多い地域ですから、やはり肘や膝、腰、股関節など、関節に関する相談が多い印象です。また首の神経痛や麻痺、骨折などでいらっしゃる方も少なくありません。若い世代で多いのは腱鞘炎や突発的な転倒による外傷で、最近増えているのが中年から高齢にかけての女性。手や指のこわばりで、リウマチなのではと心配していらっしゃるケースです。もし、更年期障害が原因となっていたとしても診療を断らず、内科的なアプローチで対応します。お子さんの場合は転倒による手首の骨折、手を引っ張ることで起きる肘内障の相談が多いですね。それ以外にも原因不明といわれるペルテス病、先天性の関節疾患といった珍しい病気の治療を求めてくる方もいます。

先生が注力されている診療についてもお聞かせください。

このエリアには毎日リウマチを診療できるクリニックがないと思うので、そこには力を入れたいと思っています。ですから可能な限り診療を断らないように気をつけているんです。リウマチにはいろんな原因が考えられ、主には歯周病や腸内細菌のバランスの乱れ、喫煙も原因として考えられます。もう一つ遺伝によって発症することもありますが、基本的にリウマチで診察に来られた方には当クリニックでの治療だけではなく歯周病の治療や禁煙をお願いするようにしています。薬物療法はここ10年で進歩し、人工関節手術が必要になる方も減ったように感じます。それ以上に患者さん一人ひとりに最適な薬を選んでいくということへの難しさがあり、私自身、常に情報収集を行いながら知識を高めているところです。また、交通事故や労災の診療についても対応をしています。

スポーツに特化した整形外科についても造詣が深いそうですね。

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック4

私も陸上のフルマラソンや登山などをしてきましたから、スポーツができない苦しみがよくわかります。自分の故障した話などを交えながら診察することもあります。そうした経験からスポーツに特化した整形外科についても勉強するようになりました。テニスや野球などの故障で来院される人もいらっしゃいます。スポーツによるけがの中にはよく診て、触って、動かして、何度も確認しないとわからないものがあります。また、野球で肩や肘を傷めてくる場合、股関節が硬い人も多いので、理学療法士とともにフォームの姿勢などを細かくチェックします。

痛みを我慢している、悩んでいる人は気軽に相談を

広いリハビリ室がありますが、先生がリハビリにおいて注意しているポイントはありますか?

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック5

現在、4人の理学療法士が在籍しており、高齢者の機能回復訓練からスポーツで故障した方のインナーマッスルトレーニングまで幅広く対応しています。やはり膝が痛い、股関節が痛いなどを原因として立つのがつらいという相談が多いのですが、関節の可動域を広げるためのリハビリが重要ですし、それ以外にも筋力をつける必要があるんです。ですからまだまだ自分の理想には至っていないものの、トレーニング設備を設けています。何より年齢や症状、病気やけがに至った原因などによってリハビリメニューも違うため、一人ひとりに最適なリハビリを提供していくというのが大きなポイントなのかもしれません。

患者さんと向き合う際に気をつけていることを教えてください。

診療室に入ってこられる時の印象に注目しています。本当に十人十色で、例えば足を引きずって入ってくる方がいれば、痛くて苦しそうに入ってくる方もいるでしょう。そうした体の状態や心の状態を見てから、声のかけ方を変えるようにしています。例えば元気に入ってこられたら「元気にしてますか?」とこちらも明るく声をかけますし、泣きながら入ってこられた人には「どうしたの?」と寄り添っていく。最初の第一声で患者さんの心持ちも変わると思いますから、どういうふうに声をかければ安心してもらえるかというのは、特に注意しているところです。

最後に今後の展望を含めて読者の皆さんにメッセージをお願いします。

久保山昌宏院長 久保山整形外科リウマチクリニック6

地域的に高齢化が進み転倒による骨折が多く見られます。骨粗しょう症と筋肉量や筋力が低下するサルコペニアという状態が合併しているためです。これらの予防には、適度な運動や栄養摂取が重要です。運動については、有酸素運動や筋力トレーニングなどの組み合わせが有用です。当院では運動器リハビリ施設を利用してやや緩やかなスクワット運動や踵落とし運動を指導しながら骨粗しょう症の治療を行っています。治療介入により転倒・骨折を予防し要介護度を低くする効果が期待できます。骨粗しょう症とはいえ無症状であるため60歳を過ぎた方は、一度骨密度と血液検査をお勧めします。またリウマチの患者さんには安心して治療に臨めるように病状とお薬について十分な説明をしご理解いただいた上で治療内容を決定しています。ほかの病気についても同じことが言えますが、痛みを我慢している、痛みに悩んでいるという方がいらっしゃいましたら一度ご相談ください。

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