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根岸 経太 院長の独自取材記事

こうなんクリニック

(板橋区/大山駅)

最終更新日:2025/01/29

根岸経太院長 こうなんクリニック main

東武東上線大山駅から徒歩約10分、住宅や地元の商店が並ぶ通り沿いに「こうなんクリニック」はある。前院長から医院を引き継いだ根岸経太院長は循環器内科を専門とし、心疾患や生活習慣病などの内科診療、整形外科や発熱症状の診療にも対応。心血管と筋肉・骨は密接に関わっているとの考え方のもと、双方にアプローチすることで「健康寿命を延ばすための医療」をめざす。広々とした院内にはエコー検査機やエックス線診療室はもちろん、リハビリテーション機器も備え、幅広い悩みに応える。「患者さんに寄り添って、健康で不安なく過ごせるようお手伝いがしたい」と意気込む根岸院長に、診療方針や医師としての想いを聞いた。

(取材日2024年12月20日)

幅広い診療で「健康寿命を延ばすための医療」を

2023年4月、院長に就任されました。これまでのご経歴をお聞かせください。

根岸経太院長 こうなんクリニック1

私は板橋区で生まれ育ち、医師になった後は栃木県の自治医科大学の循環器内科に入局しました。臨床では心不全や心臓弁膜症の治療を専門とし、大学院では動脈硬化や血管老化に関する研究に携わりました。そして医局から地方の中核病院に派遣されたときにコロナ禍の診療を経験したことが大きな転機となりました。当時はデルタ株が猛威を振るっていた時期で、医療崩壊寸前の感染症診療と接触が厳しく制限された医療現場で大変な思いをしました。その後、コロナ禍は徐々に収束していきましたが、私の中で「もっと落ち着いた環境で患者さんとのコミュニケーションを大切にした診療を行いたい」という気持ちが大きくなっていきました。そのタイミングで継承のお話を頂き、2023年4月から院長に就任させていただきました。大学病院と今とでは求められる仕事も大きく変わり、どうすれば患者さんに良い医療を届けられるか考えながら日々奮闘しています。

診療内容を教えてください。

当院の主な診療内容は循環器疾患をはじめとした内科、痛みのコントロールと運動療法を中心とした整形外科、発熱診療の3つです。まず内科ですが、地域のかかりつけ医として幅広い診療に対応しています。胸痛、息切れ、腹痛、下痢・便秘、頻尿、足のむくみ、皮膚トラブル、頭痛、手足の痺れ……どんなお悩みでもご相談ください。とりわけ専門分野である高血圧・脂質異常症・糖尿病といった生活習慣病や心不全・心臓弁膜症・不整脈・動脈硬化などの循環器疾患の治療に力を注いでいます。また超音波も専門としておりエコー検査を使った診療も得意としていますので、消化器や腎・泌尿器の疾患、関節・靱帯の異常などの専門分野以外の疾患に対しても高い精度で診断・治療が行えることが当院の強みだと思っています。

整形外科についてはどのような診療をされていますか。

根岸経太院長 こうなんクリニック2

当院は水曜日に整形外科専門の外来枠を設けており、専門スタッフによるリハビリも行っています。足腰が悪く運動ができない方はまず痛みを解消しなければならない場合が多く、投薬や注射のほかに電気治療・温熱療法・マッサージなどを組み合わせて総合的に痛みをコントロールします。その上で必要に応じて運動器リハビリを始めていきます。理学療法士がマンツーマンでストレッチや筋力トレーニングなど個々に合わせたメニューを行い、運動機能の回復をめざします。リハビリ前より良くなったなと実感していただき、それをきっかけに継続的に運動できるようになってもらえるよう頑張っています。またご自宅でのエクササイズや自己管理の方法もアドバイスいたします。当院では訪問診療や訪問リハビリも行っていますので、足腰が弱ってしまって通院が難しくなった患者さんに対しても寝たきりにならないようお手伝いできると思います。

循環器科と整形外科の組み合わせは珍しいですね。

確かに循環器科のクリニックでここまでするのは珍しいかもしれませんが、私は大学病院に勤めていた頃に動脈硬化や血管老化の研究を通じて、心臓や血管の病気の治療には筋肉や骨が健康であることが重要だと考えるようになりました。古くから下肢筋力や心肺機能を向上させることは、心不全患者さんの寿命を延ばして、心筋梗塞や脳梗塞の発症を予防することが知られていました。最近の研究では骨格筋や内臓脂肪がさまざまな生理活性物質を分泌し、心血管疾患の発症・進展に影響することが解明されつつあります。さらに血管の老化には骨の代謝が密接に関連していて、骨粗しょう症と動脈硬化は表裏一体の関係で進行することがわかってきました。心臓病や動脈硬化をきちんと診療するのであれば、筋肉と骨の健康まで管理することが大切です。循環器科と整形外科の双方からアプローチすることで高齢の患者さんの健康寿命を大幅に延ばすことができると確信しています。

苛烈な感染症診療も経験。空調を分け発熱の外来を設置

感染症の治療にも力を入れているそうですね。

根岸経太院長 こうなんクリニック3

主な診療3つ目の発熱診療は、コロナ禍の経験を生かして改良を重ねてきました。発熱症状は出入り口を別に設け、一般の患者さんと院内の動線・空調を完全に分けています。中待合室は患者さん同士のスペースを十分に確保しているので数人しか入れませんが、雨が降っている日や暑い日に患者さんを外でお待たせることはありません。新型コロナウイルスは抗原検査だけでなく核酸検査も行えます。核酸検査では無症状の方でも15分ほどで90%以上の精度でウイルスを検出できるので重宝しています。インフルエンザや溶連菌、マイコプラズマなどの抗原検査も各種そろえており、一般的な感染症にも幅広く対応しています。会計はクレジットカードや電子マネー決済も利用でき、現金のやりとりを極力なくすようにしています。このように院内感染のリスクを最小限にして患者さんと医療スタッフの安全を確保しながら、一般診療と感染症治療を両立させるよう工夫しています。

院内全体も広々としていますが、何かこだわりはありますか。

根岸経太院長 こうなんクリニック4

リハビリ用の訓練台やトレーニング機器を備えた処置室の他、胸部だけでなく整形外科の撮影にも対応したエックス線診療室、電子カルテを導入した診察室などがあります。待合室は今後バリアフリー化する予定です。

専門性の高い循環器医療で地域貢献に意欲

幅広い疾患に対応していますが、診療の中で大切にしていることはありますか。

根岸経太院長 こうなんクリニック5

日々の診療の中で、患者さんの気持ちや病気に対する向き合い方を感じ取るように心がけています。患者さんの多くは食事や運動習慣などの日常的な行動を変えていく必要がありますが、単に言い聞かせてもうまくいきません。私は禁煙の外来でニコチン依存症の患者さんを診療していますが、行動変容ステージモデルという心理学的なアプローチで患者さんの気持ちやタバコへの考え方によって接し方を変えていき、患者さんの納得感を大切にした指導を行ってようやく禁煙成功にたどり着けると考えています。この手法は生活習慣の改善にも有用とされており、私も患者さんの気持ちや考えがどうなのかを念頭に置きながら診療を行っています。変えたいという意識があるのか無関心なのか、ダイエットといった行動に移せている段階なのか。患者さんの状態を見極めながら助言をすることで、患者さんにも共感してもらいやすく、変化を実感していただけるのではないかと思います。

今後の展望はありますか。

内科診療に加えて、スタッフの協力のおかげで痛みの治療やリハビリがうまく回るようになりましたので、今後はより循環器科に専門的な診療を拡充していきたいと思います。例えば、現在は運動器リハビリを行っていますが、心不全や血管疾患に特化した心臓リハビリを導入することも検討しています。息切れやむくみ、動悸、胸の痛みなど、私の専門である循環器科のご相談を積極的にお受けできたらと考えています。得意とするエコー検査を活用し、さまざまな病気の早期発見にもお役に立てるはずです。幅広い医療を続けていくためにも、地域で必要とされるクリニックでありたいですね。

読者へメッセージをお願いします。

根岸経太院長 こうなんクリニック6

当院では病気をお持ちの患者さんがいつまでも元気に健やかに暮らせるための医療を心がけています。高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防から専門分野である心血管疾患の管理まで行っていますが、患者さんの健康寿命を少しでも延ばすため、整形外科医やスタッフとも協力して痛みの治療やリハビリを外来診療から在宅医療まで幅広くお届けしています。どの科を受診すべきかわからない場合や健康に関するご相談まで、総合窓口としてもお力になれるかと思いますのでお気軽にご来院ください。

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