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門田 治 院長の独自取材記事

かどた脳神経外科

(松山市/市坪駅)

最終更新日:2021/10/12

門田治院長 かどた脳神経外科 main

松山市古川にある「かどた脳神経外科」。はなみずき通りの近くという便利な立地ながら、建物の裏には田んぼが広がるのどかな場所だ。院長を務める門田治先生は「地域のかかりつけ医」をめざし、2007年地元松山で開業した。MRIなどの精密検査をもとに脳や神経の疾患の早期発見に努める。患者が望む治療を行うため、丁寧な説明と対話を大切にしている。また認知症の診療にも注力。治療のみならず、家族や介護スタッフと一体となって患者のサポートにもあたる。脳神経外科医師として精力的に診療を続ける門田先生に、その情熱の源や開業医としての想いなど、たっぷりと話してもらった。

(取材日2020年8月2日)

地域に貢献できるかかりつけ医をめざして

開業の経緯から教えていただけますか?

門田治院長 かどた脳神経外科1

愛媛大学医学部を卒業後、長く愛媛大学医学部脳神経外科医局に所属し、愛媛大学医学部附属病院や市立宇和島病院、済生会西条病院脳神経外科などで勤務してきました。勤務医として特に不満があったわけではありませんが、年齢的に40代になったことが一つの転機でしたね。開業するということは、手術をしなくなるということ。手術で患者さんを助けることは外科医師としての大きなやりがいですから、その点は悩みました。ただ、今後は診察段階から患者さんをしっかりと診ていく、手術をするか予防をしていくのかを見極めていくというこれまでとは違う新たなやりがいを感じました。

患者さんの受診理由はどのようなものが多いですか?

頭痛やめまい、物忘れ、それからパーキンソン病の方も増えています。若い年齢層では片頭痛に悩んでいる方、子どもさんは転倒して頭を打って受診される場合も多いですね。当院では、基本的に受診された方にはMRIを行います。MRIのメリットは被ばくがないところ。じっとしていられる年齢になったら撮れますから、小学1年生くらいからなら大丈夫かと思います。片頭痛の場合もまずはお話を聞いて、それから検査をします。片頭痛と思っていたら実は副鼻腔炎だったということもありますし、中には症状の出ない脳梗塞や脳出血などもあります。脳卒中の危険因子は高血圧や高脂血症、糖尿病、喫煙などですから、生活習慣病の治療を行い、継続的に診ていきます。

先生が診療を行う上で大切にしていることとは?

門田治院長 かどた脳神経外科2

私たちが考えている医療が、必ずしも患者さんが望んでいる医療であるとは限らないと認識することです。私たちは患者さんに医学的に健康でいてもらうことをめざしますから、積極的な治療を勧めますが、そこまでの治療を望まない方もいらっしゃいます。治すことがすべてではないということを実感しましたね。若い頃は「治すためにはこうしなければ」という自分の正義を押しつけていたかもしれませんが、開院してからは「患者さんの望むことを」という姿勢に変わりました。何よりご自身で納得して治療に臨んでいただくことが大事ですから、患者さんの想いに寄り添ってうまくリードできるように努めているところです。基幹病院に紹介をした患者さんが無事に手術を終えて、当院にまた来てくださったときは本当にうれしいですし、医師冥利に尽きますね。

脳神経外科医師として幅広い視点から患者に寄り添う

認知症の診療について教えてください。

門田治院長 かどた脳神経外科3

認知症の場合、まずは認知症テストをして、脳の画像診断をして、お薬を服用してもらうという流れになるのですが、それだけではありません。介護をされるご家族との向き合い方も重要です。どんな認知症の症状があって、今後どういうふうに生活をしていくのか。介護認定などのことも含め、ご家族やケアマネジャーさんと協力し、それぞれの立場で患者さんのことを話し合って方向性を決めていきます。私の認知症治療の目標は、患者さんが自宅でご家族と一緒に生活できる時間をできるだけ長くすること。これを患者さんご家族に同意していただけたら、同じ方向を向いて歩んでいけると思うのです。そのためにも、しっかりと人間関係を築いていきたいと考えています。

院外にデイサービス施設を開設されているとか。

ある時、患者さんから「デイサービスに行っているんだけど、座っているだけで楽しくない」という声を聞きまして。じゃあ自分たちで楽しいデイサービスをしようと思い立ち、松山市末広町にリハビリテーション型デイサービス施設を開設しました。ご高齢の方でも楽しく運動をすることで、体力を維持していってほしいと考えているのです。

ボクシングのリングサイドドクターの経験もおありだそうですね。

門田治院長 かどた脳神経外科4

ボクシングは頭部外傷のリスクがありますから、試合の際には脳外科医師が必要とされます。2017年のえひめ国体の際、リングサイドで対応する脳外科医師を愛媛県で探しており、ちょうど私に話が舞い込んできたんです。専門的に勉強してから、えひめ国体を迎えましたが、その後もボクシングにどっぷりつかっています(笑)。ボクシングは打撃のスポーツで命に関わることもある。そんな怖い中でも結果を求め、乗り越えていく選手たちを全力で応援したいと思って対応しましたね。

より身近な存在として寄り添い、患者が望む治療を

先生が医師を志したきっかけを教えてください。

門田治院長 かどた脳神経外科5

小学2年生の時、当時住んでいた重信町(現・東温市)に愛媛大学医学部ができて、そこに行きたいなという憧れがあったんです。それが人を助けたい、病気を治したいという想いになって、実際に愛媛大学医学部に入学しました。それから、外科医師を題材にした漫画やドラマに憧れて外科の医師になりたいなと(笑)。医師って体力や精神力、人間力が大事な要素だと思うんですが、私の場合、それらを培うためにスポーツの存在が大きかったですね。大学6年間野球部でがむしゃらに練習をしていたのですが、そのおかげで厳しい臨床の場面も乗り越えることができました。スポーツは本当に素晴らしいですよ。チームワークや上下関係、役に立つことがたくさんありますから。

脳神経外科を選んだ理由は何だったのですか?

実は、初めて手術を見学したのが父の手術だったんです。大学4年の時に父が頭部外傷で手術をすることになり、医学生として手術室に入らせてもらいました。そのとき執刀した先輩や、野球部の先輩方の影響もあり脳神経外科に進みました。父はそれから元気になりましたが、数十年後、亡くなる原因もまた脳の病気だったんです。脳腫瘍で、手術をしたらもう数年長生きできるかもしれないが、厳しい治療をする意義があるのか。すでに80代で認知症もありましたし、何より本人も入院するのは嫌だと言っていたので、つらい思いをさせるよりも、静かに自宅療養をする選択をしました。脳外科医師になって、父が脳外科領域の病気で亡くなるというのは、何か感慨深いものがあります。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

門田治院長 かどた脳神経外科6

脳神経外科を受診する一つの判断基準としては、日常生活に困るかどうか。お薬を飲んでも痛みをコントロールできず寝込んでしまい、学校や仕事にも支障を来す場合は、躊躇せず受診していただけたらと思います。特に毎日頭痛がある場合は、脳腫瘍など重大な疾患が隠れている可能性もありますし、日常的に鎮痛薬を飲み続けたことによる薬物乱用性頭痛を患っていることも結構多いのです。正しい治療や予防を行うためにも、まずはきちんと検査を受けて、ご自身の状態を把握することが大切。お若い方でも、一度も検査をしたことがない場合はぜひこの機会に受けていただくことをお勧めします。当院ではご予約も受けつけており、当日診断結果までお伝えしますので、スムーズなご対応が可能です。

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