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渡部 浩 院長の独自取材記事

わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科

(広島市安佐南区/西原駅)

最終更新日:2023/09/05

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科 main

アストラムライン西原駅から徒歩7分、ファミリー層の多く暮らす地域に位置する「わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科」は、2006年に開業したクリニックだ。院長の渡部浩先生は1985年に大分医科大学(現・大分大学医学部)を卒業後、地元である広島県に戻り、広島大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学研究室へ入局。以来、大学病院や総合病院で診療にあたってきたほか、英国国立心肺研究所へ留学し、研究にも従事。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医や日本アレルギー学会アレルギー専門医の資格も取得した。開業直前まで勤務していた安佐市民病院で部長を務め、同院にも近いこの地で開業を決意。今回は渡部院長に開業までの歩みやクリニックの特徴、今後の展望などを語ってもらった。

(取材日2023年3月9日)

患者の生活の質の維持と向上に努めたい

まずは先生が耳鼻咽喉科の医師になったきっかけを教えてください。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科1

もともと医師を志したきっかけは、父親も医師で耳鼻咽喉科の開業医をしていたからです。学生時代から、気づいたら自然と医学部をめざすようになっていましたね。ただ、診療科の選択には少し迷いました。私が医師になった頃は現在の研修医制度と違い、大学卒業後すぐに自身の専門を選ばなければならなかったんです。もちろん父が耳鼻咽喉科の医師だったので、もともと耳鼻咽喉科は視野に入れていました。それに加えて、当時の私は人間の不安やそれに伴って生じる病気に興味を持っており、心療内科に進むことも考えました。ただ当時はまだ心療内科を専門的に学べる講座が少なく、選択肢があまりなかったんです。そこで、内科的な診療と外科的な診療が両方実践できる耳鼻咽喉科の道に進むことに決めました。

実際に耳鼻咽喉科の医師として診療をしてみていかがですか。

耳鼻咽喉科は聴覚、嗅覚、味覚といった感覚器を取り扱う診療科で、診療が患者さんの生活の質に直結するところが面白いと感じています。がんを除けばほとんどの疾患は命に関わるものではないので、患者さんの困り事に寄り添い、いかに早く患者さんの苦痛を取り除くかということを大切にして診療を行っていますね。また耳鼻咽喉科の取り扱う疾患はストレスや精神的な不安によって発症、悪化してしまうものが少なくありません。ですから、標榜は耳鼻咽喉科・アレルギー科ではありますが、心療内科的な知識も役に立つことがあります。患者さんの不安や困り事に対し、少しでも支えになれたらという想いで診療にあたっています。

開業までの経緯やこの地で開業した理由についてお聞かせください。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科2

開業前は各地の大学病院や総合病院で勤務医として診療を行っていました。またアレルギーなどの研究のために、イギリスの英国国立心肺研究所へ留学していた時期もあります。その後、この近くにある安佐市民病院にて部長として診療をしており、開業を考え始めた頃にご縁があってこの地に開業することが決まりました。ちょうどこの周辺が開発され始めた時期に開業したので、院内もとても広く取ることができ、感染症対策としても良かったなと思っています。

患者の苦痛を少しでも早く取り除くために

同院の診療の特徴についてお聞かせください。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科3

一つは、基本的な耳鼻咽喉科・アレルギー科の診療をしっかりと行うことですね。中耳炎や副鼻腔炎といった耳鼻咽喉科疾患や近年増加傾向にある花粉症などのアレルギー性鼻炎などでお越しになる患者さんが多いので、一人ひとりの患者さんに合った治療方法を提案することを大切にしています。また、がんを疑う異常などの所見があれば速やかに専門の病院に紹介できるよう体制を整えています。もう一つは慢性的な耳鳴りやめまいといった、原因がわかりにくい、治りにくい症状をしっかり診ることですね。耳鳴りやめまいは患者さんの生活の質を著しく下げる症状ですが、検査をしても原因がわからなかったり、治療薬を処方しても症状が改善しなかったりすることも少なくないんです。そこで当院ではさまざまな側面からアプローチして、患者さんの生活の質を少しでも高められるように心がけています。

例えば、耳鳴りに対してはどのようなアプローチをするのでしょうか。

急性の耳鳴りであれば、薬物療法などによって治癒が期待できることもあります。しかし長く続く、慢性の耳鳴りは治療をしても症状自体が改善しないこともあります。このような場合には「耳鳴り再訓練法」をはじめとする、患者さんが耳鳴りに順応するための訓練を実施します。耳鳴り再訓練法とは患者さんの不安を取り除き、耳鳴りに慣れてもらうことによって、生活への支障をできる限り減らしていくためのアプローチ方法です。慢性的な耳鳴りは患者さんの不安な気持ちやストレスによって悪化し、悪循環を招くことも少なくありません。そこで耳鳴り再訓練法では、耳鳴りに関する指導的なカウンセリングや訓練などを行って、その悪循環を少しずつ解いていくことをめざします。そのほか、耳鳴りそのものを解消することはできなくても、耳鳴りによって生じている不眠などのトラブルを解消できるようアプローチしていきます。

アレルギー疾患でお越しになる患者さんも多いのですね。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科4

そうですね。今の時期ですと、特に花粉症の症状にお悩みの患者さんが多くいらっしゃいます。現代は環境や遺伝に関連して、花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎の患者さんが増加傾向にあるんです。20年ほど前は「スギ花粉症」といえば、40歳代の女性に多くみられる症状でしたが、今や患者層も広がって10歳代が発症のピークともいわれています。治療方法にも少しずつ進歩がみられ、以前は注射薬による免疫療法が行われていましたが、現在は「舌下免疫療法」といって、舌の裏に薬剤を入れてスギ花粉のエキスを少しずつ体に取り入れることで、徐々に抗体をつけていくことをめざす治療を行うことが一般的です。舌下免疫療法は注射による免疫療法と比べてアナフィラキシーショックが起こりにくいことがメリットでしょう。

できるだけ長く患者に寄り添えるクリニックへ

同院には子どもの患者さんも多くいらっしゃると伺いました。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科5

はい。0歳から100歳まで幅広い年齢の患者さんが通ってくださいますが、特にこの地域はファミリー層が多くお住まいということもあり、お子さんの受診は多いと思います。当院では、お子さんにも敬意を持って接することを大切にしており、私も診療の最初と最後には必ずお子さんの目を見て挨拶するように心がけています。症状などについては保護者の方からお話を伺うわけですが、保護者ばかりと会話をするのではなく、お子さんともきちんと会話をすることで、少しでも信頼関係を築けたらいいなと思っています。また、保護者の方は「耳鼻咽喉科を受診すべきか、小児科を受診すべきか迷う」など、何らかの不安を抱えてお越しになることが少なくありません。悩んだときは是非気軽に相談いただきたいですね。

今後の展望についてお聞かせください。

これまで得た知識や経験をもとに、これからもお越しになる患者さんの苦痛を少しでも早く取り除けるよう、できる限りのことをしたいと思っています。感覚器の不調は不快感が強い一方で周囲の方には理解されにくく、長年悩まされているという方も少なくありません。そんな患者さんの生活の質向上のためにサポートし、喜んでいただくことができたら、それが私の原動力になります。日々移り変わる医療の知見や技術を学び、取り入れながら、これからもより良い診療をめざして取り組んでいきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

渡部浩院長 わたなべ耳鼻咽喉科・アレルギー科6

当院ではさまざまな症状にお悩みの方に対し、できるだけ早く苦痛を取り除き、生活の質を高めることを大切にしています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。特に長期間同じ症状に悩まされている方の中には、治療を諦めてしまっている方も少なくありません。しかし検査をして原因を明らかにすることで治癒が期待できたり、一人ひとりの状況に合わせたアプローチをすることによって、症状が緩和することも望めるかもしれません。「耳鳴りやめまいが治まらない」「咳が数週間以上長引いている」など気になる症状があれば、いつでもご相談ください。

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