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石川 直人 院長、石川 玲子 副院長の独自取材記事

石川クリニック

(宮崎市/宮崎神宮駅)

最終更新日:2022/02/08

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック main

宮崎出身の石川直人院長と石川玲子副院長が、宮崎市花ヶ島に夫婦で2005年に開業した「石川クリニック」。幹線道路の近くだが、目の前に新別府川の支流が流れ、のどかな景色が広がる。広い駐車場を備え、エントランスにはひさしがあり、車での通院や患者の送迎に便利だ。待合室は窓が広く明るい雰囲気で、中庭の盆栽にも気分が和む。石川院長は、日本消化器病学会消化器病専門医。一般的な内科に加え、消化器の自己免疫疾患など、国指定の難病の患者の治療も行う。また、マルチCTスキャンやエコー、内視鏡による検査では、副院長が日本医学放射線学会放射線科専門医として検査や読影に携わってきた経験が生かされる。インタビュー中も互いの発言を補い合うなど、仲の良さが伝わってくる2人に、これまでの歩みや医療への思いを聞いた。

(取材日2021年12月15日)

消化器内科と放射線科の医師が二人三脚で診療する

医師をめざしたきっかけを教えてください。

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック1

【石川直人院長】父が宮崎市矢の先町で開業医をしていたので、自然に医師の道を選び、久留米大学医学部に進学しました。手術に興味があったので、消化器外科を専門にしたいと思ったこともありましたが、将来開業することを見据え、父の勧めもあり消化器内科を専門に学びました。大学卒業後は宮崎医科大学第一内科に入局。大学院では腸管免疫の基礎研究を行いました。イギリスのノッティンガム大学に留学した時は、動物実験と臨床を同時に勉強でき、日本との違いに驚きました。
【石川玲子副院長】身内に医師がいたわけではないのですが、高校1年生の時に目の病気になり初めて医療を身近に感じました。目の負担になる勉強を止められたことで、立ち止まって進路を考える機会にもなりました。人と関わるのが好きだから理系に進むなら医学部かな、とは思っていたんです。得意な英語を生かして文系に進むことも悩みましたが、最終的に医学部に決めました。

開業までの歩みをお聞かせください。

【石川院長】開業までは現在の宮崎大学医学部の附属病院に勤務していました。潰瘍性大腸炎やクローン病など消化器の自己免疫疾患が専門分野です。病棟医長や外科医長も務めました。大学病院が休みの土曜日には父の医院を手伝い、患者さんを引き継ぐ形で2005年に開業しました。
【玲子副院長】私が宮崎医科大学医学部に入学した年は女性が多いと言われながらも100人中17人。まだ女性が医師になるのは厳しく、先輩たちが結婚などを機に休業したり非常勤になるのを見て、長く医師を続けられそうな分野で、全身を診ることができ、しかもいろんな分野に関われるということで放射線科を選びました。結婚後は、家庭や育児と両立するために、勤務時間などの条件を優先して勤務先を決めることも多かったのですが、いろいろな病院での経験が、さまざまな患者さんを診る開業医の仕事に役立っていると思います。

開業にこの場所を選んだのはなぜですか。

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック2

【石川院長】父のクリニックの駐車場が手狭だったので、近くで広い駐車場を設置できる場所を探して、この場所にしました。もともとの患者さんのアクセスを考えると近くがいいし、潰瘍性大腸炎やクローン病などの患者さんは宮崎市外からも車で来院するので、どうしても広い駐車場が必要だったんです。今でこそ、近くに結婚式場や障害者福祉施設もありますが、当初、周囲はほとんど田んぼしかなかったので、「どうしてここなの?」と驚かれたりもしましたよ。開業してみて、近くの小学校から子どもたちの声も聞こえて、のどかないい場所だなと思いましたね。

風邪や生活習慣病から消化器の国指定の難病まで

どのような患者さんが多く来院されますか。

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック3

【石川院長】開業当初は、父の医院に通院していた生活習慣病の患者さんや、僕が大学病院で担当していた潰瘍性大腸炎やクローン病の患者さんが主でしたね。続けていくうちに、風邪など一般内科の患者さんも来院するようになりました。その後も、生活習慣病や風邪、腹痛など、内科全般の地元の患者さんと、自己免疫疾患など消化器の難病で宮崎市以外の地域にお住まいの患者さんも訪れています。

難病の患者さんも来院されるんですね。

【石川院長】潰瘍性大腸炎やクローン病など難病にお悩みの患者さんに、消化器病専門医として先進の医療を提供したいと考えています。開業当初は、クリニックでありながら顆粒球吸着療法等を行っていました。現在はそれに替わって、さまざまな薬剤が適用可能になり、生物学的製剤の注射を行ったり、潰瘍性大腸炎には坐剤を用いたりしています。現役世代が多く、生活面の相談もしながら治療を模索しています。

内視鏡やCTによる検査にも力を入れているそうですね。

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック4

【石川院長】内視鏡の検査では、待合スペースや専用トイレ、休憩用ベッドを設置するなど、快適に検査を受けられる配慮をしています。内視鏡検査を抵抗なく受けられるよう胃カメラを経鼻と経口どちらにするか、麻酔を使用するかなど、患者さんと相談して決めていきます。女性の副院長が内視鏡検査をすることで、大腸検査をためらう女性の心理的な抵抗も減ると思います。
【玲子副院長】「おなかが痛い」という患者さんに対し、内科で対応可能か、外科や泌尿器科、産婦人科の受診を勧めたり、大きな病院を紹介したりするなど、初期判断を的確に行うのも私たちの大切な役割の一つ。通常は予約制の内視鏡検査ですが、症状が強く緊急性がある場合は来院したその日に検査することもあります。CTやエコーで全身の検査を迅速に行えることも強みです。

気持ちや生活に寄り添いながら患者の健康を保つ医療を

プライベートはどのように過ごされているのですか?

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック5

【石川院長】ロードバイクが趣味です。大学病院では院内を忙しく飛び回っていたのが、開業してすっかり太ってしまったんです。ダイエットでジムに通ったりもしましたが、長続きしない。そこで普通の自転車を買ったんですが、乗っていたら腰が痛くなってしまい、詳しい人に相談したら、ロードバイクを勧められました。それからハマってしまい、イタリア製の愛車で40~50kmは走ります。

庭にある盆栽もご趣味なのでしょうか?

【石川院長】もとは、高齢の患者さんから「いつまで手入れできるかわからないから」と、3つほど鉢をいただいたのが始まりです。その後、自分でも鉢を買いました。頑張って手入れをしていたら、患者さんたちからアドバイスをいただいたり、いいお店を紹介されたりしました。自分で手入れをするのは難しくて、春に専門家に見せると“即入院”になってしまう。今では手入れは専門家にお任せしています。水の量を調整したり、温度や湿度を計測して実験したりとあれこれ工夫しましたが、光が上からのみ降り注ぐ中庭は盆栽には厳しい環境のようですね。ただ、明るく緑のある中庭の眺めは患者さんにリラックスしていただけると思います。

最後に、どのような医療を提供していきたいですか。

石川直人院長、石川玲子副院長 石川クリニック6

【石川院長】大きなことは考えていないのですが、専門である難病特定疾患の炎症性腸疾患を診ながら、がんや生活習慣病など、さまざまな病気で苦しんでいらっしゃる患者さんに寄り添って解決していく。そして、地域のかかりつけ医として、皆さんが大病をせずに健康を保つためのお役に立てたらと思っています。
【玲子副院長】開業医は専門性を突き詰めればいいというわけではなく、ご家族やお仕事など、患者さんのバックグラウンドまで配慮することが求められます。ときにはジレンマに悩むこともありますが、自分の専門を生かせるところは生かしつつ、患者さんの気持ちや生活に寄り添う医療を提供していきたいです。

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